映画『アウト・オブ・ダークネス』物語結末までネタバレ!と海外の感想評価まとめ




「4万5千年前の人類の根源的恐怖を体験できる映画だ」世界で高評価を受けたサバイバルスリラー『アウト・オブ・ダークネス(原題:Out of Darkness)』物語結末までネタバレと海外の反応、感想評価をまとめて紹介。食料を求めて歩き続ける男女は闇夜に紛れて謎の悪魔に次々と襲われていく恐怖を描いた作品です。

スポンサーリンク




映画『アウト・オブ・ダークネス(原題:Out of Darkness)』物語結末までネタバレ

キャスト

  • サフィア・オークリー・グリーン(ベヤ役
  • チュク・モドゥ(アデム役
  • キット・ヤング(ゲイル役
  • イオラ・エヴァンス(アヴェ役
  • ルナ・ムウェジ(ヘロン役
  • アルノ・ルーニング(オダル役

紀元前43,000年

飢えに苦しむ6人の男女が焚き火を囲んでいる。

グループのリーダーアデム(チュク・モドゥ)、妊娠中の妻アヴェ(イオラ・エヴァンス)弟のゲイル(キット・ヤング)、11歳の息子ヘロン(ルナ・ムウェジ)若き女性ベヤ(サフィア・オークリー・グリーン)と、知恵で彼らを支える老人オダル(アルノ・ルーニング)彼らは食料と新天地を求めて新世界の海岸にたどり着いところで疲れ切っている。

ヘロンはベヤに話を聞こうとするが、ベヤにあんたの母親じゃないと断られ、代わりにオダルが若い頃の冒険譚を聞かせる。

未知の土地、未知の脅威

6人が新たな未知の土地を散策し続けていると、渓谷に食べられた形跡のあるマンモスの遺体を見つけ、夜はアデムが周囲を見張り、朝になると警戒しながら歩き続ける。

ある夜、長い間の食糧難のせいでアヴェの体調が悪化、皆が心配している隙を狙われてヘロンが何者かに連れ去られてしまう。

朝になり、アデムがヘロンと誘拐犯の足跡を辿り続けていると、足跡は森に続いていた。ゲイルたちは暗い森の中でどんな待ち伏せがあるかわからないと行くことを拒むが、アデルは無視してヘロンを探しに向かってしまう。ゲイルはアデムがいつもの冷静さを失っていることを咎め、冷静になれと伝えるがアデムに助言は届くことはなく前に前に走り続けていく。

道中、食い散らかされた血まみれの肉と骨の山を見つけ立ち止まると、奇妙でおぞましい叫び声を聞いたアデム達は一度撤退するが、時はすでに遅く、周囲は真っ暗な闇に覆われてしまう。

奇妙な奇声に囲まれながら、なんとか火を灯し周囲が明るくなると、少しだけ落ち着きを取り戻したアデムは、暗闇の足音のする方に向かって槍を持って走り出してしまう。しばらくすると、アデルは暗闇の中で何者かに襲われ瀕死の重傷を負ってしまう。

スポンサーリンク

悪魔の正体

ゲイルは瀕死のアデムを見つけキャンプに連れて帰るが、アデムは誰がみても致命傷を負っており間も無く死ぬことが分かる。楽にしようとゲイルが止めを刺そうとするが、結局ベヤがアデムの苦しみを取り除く。

ストレスで倒れてしまったアヴェを見たベヤが、食糧難を解決するため、アデムを食べることを提案する。ゲイルは最後まで兄を食べることができずにいたが、他の4人は黙々とアデムだった肉を焼いて食べて英気を養う。(特にアヴェはもりもり食べていた)

一行のリーダーとなったゲイルは皆を率いて森を進み続けるが、針葉樹が等間隔に生えた森は迷いやすく、夜通し歩いた結果アデムの遺体の場所に戻ってしまう。

突然オダルは私たちは悪魔につきまとわれているからベヤを悪魔への生贄にしようと言い出す。その瞬間アヴェ、ゲイル、オデルがベヤに掴み掛かる。

ベヤが抵抗したため、突き飛ばされたゲイルは頭を打って気絶してしまう。オデルとアヴェはベヤを連れて、森の途中にあった血肉の山に連れていき、ベヤを殺そうとするが、ベヤの叫び声に応じるように再び森の中から奇声が響き渡る。

声に驚いた二人の力が緩んだ隙にベヤは逃げ出し、残されたオダルとアヴェは武装して周囲を警戒する。すると突然オデルがアヴェの脇腹をナイフで突き刺すと、悪魔よ受け取れと叫び出す。しかし次の瞬間アヴェはオデルの膝を突き刺して共倒れになる。

夜になり、美しいオーロラの下で、身動きが取れないオダルは、暗闇の中でアヴェが悪魔に連れ去られるのを目撃する。

翌朝、ベヤはオデルの近くで息をひそめて様子を伺い、目覚めたゲイルを囮にしてオデルを殺した悪魔に向かってタックルして悪魔の正体は異形の仮面をつけた人間(ネアンデルタール人)の女であることに気が付く。

その女はヘロンのおもちゃを身につけており、ベヤが捕まえようと近づくと、女は奇声を発して逃げ出す。ベヤは女を追いかけ森を抜けた山にある洞窟に入るのを確認する。

ゲイルと一緒に洞窟に向かおうとするが、びびったゲイルのせいで足止めされ一時的に休憩を取る。

スポンサーリンク

エンディングネタバレ「ネアンデルタールvsホモ・サピエンス」

びびったゲイルを置いて真っ暗闇の洞窟に入ったベヤは男のネアンデルタール人に首を絞められて殺されそうになるが、死んだふりをして男の力が緩んだ瞬間首を刺して致命傷を負わせると、槍で止めを刺す。

ベヤは奥に進み、火が焚かれた巨大な大広間に辿り着き、奥にある毛皮のベッドで無傷のヘロンを見つける。石の斧を持ったネアンデルタール人の女と対峙する。遅れて現れたゲイルが背後から襲う…と思いきや、ヘロンの姿を見て油断した表情を浮かべ、その隙に女が石尾のでゲイルの頭を砕いて殺してしまう。

ベヤは持っていた松明で毛皮に火をつけるとヘロンを連れて頭上の穴から外に脱出する。

外に出ると大量の煙が穴から吹き出し、洞窟の中が酸欠状態になっていることがわかる。安心した二人だったが、突如穴から女が這い出て来る。

女はヘロンに向かって助けを求めるかのように叫び始め、声を聞いたヘロンは彼女を助けようと近づくが、ベヤは石で女の頭を砕いて殺す。

ヘロンはなぜ殺すんだとベヤに掴みかるが、ベヤはこいつらにお前の父親も殺されたのだと伝え地面に押し倒す。ヘロンは泣きながら、あの男女はアデムたち6人を見て、集団では必ず飢えてしまうことを知っており、子供のヘロンを保護してくれたのだと言う。

ラスト、ベヤはネアンデルタール人を殺したことを悔やんでいること、ネアンデルタール人達も私たちのことを未知の存在として恐怖に怯えていたのだろうとヘロンに伝える。

ヘロンはここまで一緒に来た仲間達とネアンデルタール人を埋葬した後、彼らの洞窟は自分とヘロンのものだと伝え、自分たちが新たな民族の第一号となり、自分たちが学んだ教訓を活かして生き残るために再挑戦していこうと独白して物語は終了する。

スポンサーリンク

映画『アウト・オブ・ダークネス(原題:Out of Darkness)』海外の感想評価まとめ

スポンサーリンク

IMDb 6.2/10「独創的ではないが」

6/10
独創的ではない

45,000年前、小さな(そして際立って多民族な)人類グループが、冷たく湿った土地の海岸に到着し、自分たちのものにしようと決意する。しかし、彼らが監視されていることが明らかになり、彼らの一人が彼らの鼻先から姿を消した。
ホラーは映画そのものと同じくらい古いジャンルなので、新しいことをするのは難しいに違いない。はるか遠い過去に物語を設定することで、脚本家たちは確かに新しいひねりを加えた。

子供が行方不明になる緊迫したシーンがあるが、これは悪ふざけであり、登場人物が地面に叩きつけられるショットが何度かあるが、最初は威嚇しているように見えるが、実は友人が助けているのだ。謎の最終的な解答は、ざっと検討する程度しか耐えられない。物語の教訓については(確かにそうなのだが)、あまりに目も当てられないほど明白で、視聴者は先史時代の石の棍棒で頭を殴られたような気分になる。
威圧的な雰囲気はほとんど音と影で維持されており、脅威そのものはほとんど画面に現れない(そのうちの1人が実写版フレッド・フリンストーンのようだったことを考えれば、これは良いことだ)。登場人物たちが話す造語が本物らしさを増している(字幕が嫌いな観客は敬遠するだろうが)。この映画は一度は見る価値がある。

6/10
悪魔のウェンディゴ

ハウリングアットムーンレビュー2024年2月9日
フォーク・ホラーとフェミニズムを基調とした、ムーディーで雰囲気のある時代劇サバイバル・クリーチャー映画だった。
確かにスリリングでハラハラドキドキさせられたが、かなりゆっくりとしたテンポでもあった。この映画の美学とショットはかなりハイレベルだった。すべてが際立って見え、視覚的に楽しむことができた。演技も素晴らしかった。このような状況で、しかも作り物の言語を話すこの映画を撮るのは簡単なことではなかっただろう。
欲を言えば、ストーリーにもうひとつだけプラスアルファがあればよかった。ほんの少し物足りない感じがしたし、見返りも私が望んでいたようなものではなかった。また、私の苦手なジャンプ恐怖にかなり頼っていた。
とはいえ、視覚的な饗宴でありながら、複数のレベルと感情を持った面白いストーリーだった。お勧めします。

6/10
オリジン

石器時代の放浪者たちが、荒涼とした荒野で新しい家を探していた。森の中で物音がして不安になるが、彼らには何も見えない。
しかし突然、彼らの一人が連れ去られ、リーダーの “アデム”(チュク・モドゥ)は息子と妊娠中の妻の生存を確保するため、難しい選択を迫られる。スコットランドの森林地帯の濃密さと、光、影、音声の独創的な使い方は、この映画を面白く保つのにいくらか役立っているが、プロットそのものは実に弱く、俳優たちは完璧な歯並び、肌、ゲイ・プライドの集いには似つかわしくない革の服など、すべてがこの作品から威圧感や重苦しさを奪っている。
制作会社のキャラバンが3フィート(約1.5メートル)先にいると思わずに見るのは難しい!救いとしては、サフィア・オークリー・グリーン(「ベヤ」)の印象的な自然な演技が挙げられるかもしれないが、残念なことに、私はほとんどの場合、感情移入し続けるのに苦労した。でも、テレビで見る分には問題ないし、怖さを期待しないほうがいい。

スポンサーリンク

メタスコア 68/100

  • 90
    ニューヨーク・タイムズ
    Jeannette Catsoulis
    このアンドリュー・カミングの初長編映画は、フィクションの言語(俳優たちは流れるような説得力でそれを表現する)で展開され、愛情を込めて描かれた実写効果によって豊かなものとなっている。
  • 80
    ザ・デイリー・ビースト
    Nick Schager
    犠牲なくして存在はなく、死なくして誕生はないことを認識する真夜中の映画。
  • 75
    ムービーネーション
    Roger Moore
    恐怖は定番かもしれないが、斬新な設定、登場人物が最大の試練に立ち向かったり立ちすくんだりする様、そしてこの最も脆弱な時代における人間生活の厳しい本質が、タイトルの最小限のダジャレに至るまで、『アウト・オブ・ダークネス』を勝者にしている。
  • 75
    RogerEbert.com
    グレン・ケニー
    アウト・オブ・ダークネス』で語られる物語は、究極的には恐怖よりも悲しみであり、暴力と人間の戦争の根源についてのたとえ話である。印象的なほど信憑性が高く、時代をさかのぼる険しい旅だ。
  • 70
    アリゾナ・リパブリック
    Bill Goodykoontz
    時間半足らずの映画でありながら、ストーリーの展開が辛抱強い。その一部は、来るべき衝撃に備えて観客をなだめるためのセットアップである。
  • 67
    オースティン・クロニクル
    Richard Whittaker
    カミングは歯と爪で真っ赤に染まった自然界を描いているが、この苔に覆われ、霜に覆われた荒野で学ぶ必然的な教訓は、恐怖、偏見、迷信、サバイバルなど、現代的な響きをもっている。
  • 63
    スラント』誌
    ロス・マッキンドー
    スコットランドのハイランド地方で撮影された『アウト・オブ・ダークネス』は、今もなお古代と神秘に彩られた不気味な雰囲気を醸し出している。
  • 60
    コライダー
    チェイス・ハッチンソン
    アウト・オブ・ダークネス』は、度々度肝を抜かれるホラーデビュー作だが、より本質的な結論にたどり着いたことで、振り返ってみるとすべてがより興味深いものになっている。
  • 50
    プレイリスト
    Brian Farvour
    アウト・オブ・ダークネス』は決して悪くはないが、カミングが望んでいたと思われる象徴的な地位にはほど遠い。
  • 42
    ザ・フィルム・ステージ
    Ethan Vestby
    この種の映画に必要な本物の条件–サスペンス、恐怖、不気味さ–が欠けている。
スポンサーリンク

まとめと感想

サバイバル・スリラーである本作は、迫りくる死の恐怖が人類にとって最も普遍的な体験であるかもしれないということを、思い起こさせてくれる。

未知の土地、男女6人、暗闇から聞こえる奇声、恐怖、闇、殺人、錯乱、仲間割れ、勇気、対決、勝利。物語の構成は驚くほどシンプルな脚本と、映像と良い音響のおかげでどこから何に襲われるのか?という根源的な恐怖を味わうには最適な映画だった。

しかし、せっかくの映画を台無しにしたのはキャストと美術デザインである。冒頭から海や大陸を渡ってきたとは思えないほど整った顔立ちの男女が揃い、人種も白人と黒人の混同で、全員綺麗な肌で清潔、さらに刃物も貴重な時代に丸坊主という整えられた髪の毛、歯並びの良さ、美しい衣服、そして純白の象牙の槍という…。サバイバルして死にかけているとは思えないような彼らの出立ちが、食糧難で新たな土地を探している人とは思えず、最初から最後まで感情移入することが難しかった。

最終的に「時代劇風サバイバルスリラー映画」というなんとも半端な雰囲気になってしまったように感じる。

まさかの中盤から主役になった女主人公ベヤの行動が最もシンプルで、当時の人に近い行動をしており、一番感情移入できたため、彼女がいなければこの映画はここまで面白くなかっただろうなと思った。

最終的に、ネアンデルタール人vsホモ・サピエンスの人種をかけた戦いで、歴史的にネアンデルタール人が滅んでホモ・サピエンスが栄えるまでの足跡を描いている。

なるほど、調べてみると45000年前にネアンデルタール人が全滅したと言われており、絶滅した原因ははっきりしたことはいまだに謎で、最も支持されている「ホモ・サピエンスがネアンデルタール人を滅ぼした論」を映像化したことが分かる。

https://www.nikkei.com

ということは、ベヤはネアンデルタール人根絶の一番手で、ラストでこの教訓を生かして頑張るとかなんとか言ってたけど最終的には、怖いからネアンデルタール人は全滅させていこうなヘロンってことだったのかな?とか邪推してしまう。

そういえば、ネアンデルタール人は未知への恐怖でアデル達ホモ・サピエンスをぶっ殺しまくってたのに、ヘロンだけは保護したんだろうか?その辺微妙に優しい理性的な思考を持つ夫婦だったのもなんとも微妙な後味の悪さ。うーん。

シンプルで良い脚本、美しい映像と音響で暗闇や未知への、人類にとって根源的な恐怖を感じることができるが、妙なキャスティングとデザインのせいで100点からは程遠い微妙な内容になってしまった。

関連



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

error: Content is protected !!