「リプリーパクリか?駄作?傑作?バリー・コーガンの集大成?」賛否両論な映画『ソルトバーン/Saltburn』物語結末までネタバレと海外の感想評価まとめ。田舎の平凡な青年オリバーは裕福な青年フェリックスと出会ったことで人生が大きく変化する。精液、経血、土ファックなど過激な描写が物議を醸し出し話題に。
もくじ
映画『Saltburn(2024)』物語結末までネタバレ
オリバー・クイック(バリー・コーガン)は、誰も放っておくことができないほど魅力的な青年フェリックス・キャットン(ジェイコブ・エロルディ)を愛していた。と誰かに向かって話している。
2006年
奨学金を得てオックスフォード大学に入学したオリバーは、マイケル・ガヴィー(ユアン・ミッチェル)、ファーリー・スタート(アーチー・マデクエ)と意気投合して友人となる。ある日、オリバーが通学中にパンクした自転車の前で立ち尽くしているフェリックスを見つけ、オリバーはフェリックスが目的地まで行けるようにと自転車を提供し、フェリックスは感謝する。
ある日財布を落としたオリバーが支払いに困っていると、颯爽と現れたフェリックスが代わりに支払い立ち去る姿を見たオリバーはフェリックスに好意を抱くようになる。
この出来事をきっかけにオリバーはフェリックスと一緒に過ごす時間が増えていくが、代わりに付き合いが希薄になっていった最初の友人マイケルは、オリバーに対してフェリックスはあなたに飽きてしまうだろうと嫌味と皮肉を込めて警告する。
ある日、フェリックスがガールフレンドのアナベル(サディ・ソヴェラル)と自分を置いて立ち去った後、後をつけて二人が部屋でセックスしている姿を外から覗く。
夜、フェリックスがオリバーとの予定をすっぽかして別の友人と飲み会を開いているのを見て立ち去ろうとすると、同じくフェリックスにドタキャンされたアナベルを見つけたオリバーは、二人でセックスしようとする。アナベルはこのことを知ったら嫉妬するかな?とオリバーに質問するが、オリバーは見向きもされないと思うと正直に伝えたところ、アナベルは何もせず立ち去ってしまう。
ソルトバーンへ
後日、フェリックスの部屋を訪れたオリバーが俯きながら、父親が亡くなったこと、残されは母は薬物中毒で家に帰っても安らぎを得られないと。フェリックスはオリバーに、夏の間ソルトバーンにある実家の屋敷で一緒に暮らさないかと持ちかける。
少年たちが期末試験を終えた後、オリバーはフェリックスと一緒にソルトバーンへ行き、広大な邸宅に到着する。オリバーはフェリックスの両親、ジェームズ卿(リチャード・E・グラント)とエルズペス夫人(ロザムンド・パイク)、フェリックスの妹ベネシア(アリソン・オリヴァー)とエルズペスの友人パメラ(キャリー・マリガン)に会う。
エルズペスはオリヴァーに家族や家庭生活についてぶしつけな質問をし、オリヴァーのことを家族にすべて話しているフェリックスを困らせる。ファーリーもフェリックスとはいとこ同士で、ファーリーもソルトバーンに滞在している。
オリバーの異常性
オリバーは彼らと一緒に野原で全裸になって過ごし、プール、テニス、読書などオリバーは変わり者ではあるがフェリックス一族とのバカンスを楽しむ。オリバーはジェームズの寝室に忍び込んで彼の嗜好を一通り学ぶと、ディスプレイされていた陶芸品について語りジェームズから一目置かれる。ある夜、オリバーはフェリックスがバスタブで自慰行為をしているのに気がつくと彼が果てるまで最後まで見守った後、フェリックスがいなくなって残った湯に愛おしそうに頬擦りして残り湯を舐めて飲み始める。
フェリックスとの距離を縮める一方で、オリバーはエルズペス夫人に理解があるように接し信頼されるようになる。次に夫人から得た情報を利用してベネシアの信用を得たオリバーは生理中の彼女のオーラルセックスを行う。その様子を見ていたファーリーは、フェリックスに伝え、フェリックスはオリバーに対して不快感を持って接する。そこでオリバーは彼女とは何もしていない、キスを迫られたが拒否をしていたのを見たファーリーが嘘をついている、ファーリーと僕と妹のどっちを信じるんだい?と言葉巧みに話を収束させて二人は和解する。
屋敷でパーティが行われカラオケ大会が始まる。ファーリーはオリバーにペット・ショップ・ボーイズの “RENT “を歌わせ、彼の音痴具合を皆の前で嘲笑い恥をかかせる。パーティー終了後、オリバーはファーリーの部屋に行き、彼の上に乗りながらファーリーを脅し、手コキして今後も行儀良くすることを誓わせる。。
朝、ファーリーはジェームズの高額な皿を盗んで売ろうとしていたとして屋敷から追い出されるのを目撃する。その後、エルズペスからパメラが亡くなったことを聞かされる。
夏も終わりに近づき、フェリックスが突然オリバーを車に乗せると、オリバーの家に向かい、薬物中毒で会いたくないと言っていた母親に会いに行くというサプライズをする。フェリックスが呼び鈴を鳴らすと、そこには社交的で優しそうな母親ポーラ(ドロシー・アトキンソン)と、父親ジェフ(ショーン・ドゥーリー)がフェリックスを出迎える。しかも家は貧乏どころか中流階級の裕福層であることにフェリックスは唖然とする。しかしフェリックスは最後までオリバーの友人として両親と愛想よく話をするのだった。
無言で車を走らせ屋敷に向かうフェリックスに対し、オリバーが自己弁護を試みたが聞く耳を持たないフェリックスは、オリバーに明日の誕生パーティが終わったらソルトバーンを去るように伝える。
オリバーは部屋で泣き叫んだ後、何かを決意した表情を浮かべる。
フェリックスの死
パーティーの最中、ファーリーが現れ、お前はここに招待されていないはずだと言うオリバーに対し、お前の夏はもう終わった、ここは俺の家だとオリバーに別れを告げる。そして、オリバーへのバースデーソングが歌われるが、パーティーの参加者の誰一人としてオリバーの名前を知らなず歌が中断、オリバーは何かを悟る。
フェリックスが女を連れて屋敷の迷路に入っていくのを見たオリバーは彼の跡をつける。迷路の中央でフェリックスを捕まえたオリバーは、フェリックスに愛していると証明したいと伝えるが、フェリックスはオリバーを突き放し見限る。
朝、オリバーは屋敷中の人々がフェリックスを探している声で目覚める。そして、ベネシアとファーリーは迷路の中央で倒れて亡くなっているフェリックスを見つけ座り込んでしまう。
その後、オリバーはフェリックスの家族たちと沈黙の、そしてファーリーと気まずい昼食の席につくが、ファーリーはいつまでオリバーがここにいるんだ?誰もおかしいとは思わないのか?とオリバーを追い出そうと仕向けるが、オリバーはパーティー中にフェリックスや参加者たちにドラッグを渡していたことを暴露し、息子の死はファーリーの薬物が原因だと結論つけたジェームズとエルズペスはファーリーを昼食の場から追い出す。
エンディングネタバレ「オリバーの企み」
フェリックスの葬儀の後、彼の埋葬された土の上で上半身裸になったオリバーは体を捧げるかのように横たわり涙を流す。
…その後、オリバーはズボンをぬぎ全裸になると、勃起したいちもつをフェリックスの土に突っ込み、再び涙を流す…。
一家が集まりフェリックスの悲しみを乗り越えようとしていると、エルズペスが突然オリバーにソルトバーンでの滞在を続けてくれないかと伝えオリバーは承諾する。
夜になりオリバーが入浴中のベネシアの浴室に入ると、酔ったベネシアはオリバーが家族を食い物にしている、オリバーが来てから異常なことが起き始めている。そしてオリバーがフェリックスに対して異常な執着をしている異常者だと言い出す。
翌日、浴槽で手首を切って自殺したベニシアが遺体で発見される。
彼女の葬儀の後、ジェームズはオリバーに言い値を払うから今夜中に立ち去ってくれと言われてしまう。
10年後、
新聞でジェームズが亡くなったことを知ったオリバーは、立ち寄った喫茶店でエルズペスに出くわし、彼女はオリバーの成長に驚きながらも彼との再会を素直に喜ぶと、エルズペスはオリバーにソルトバーンに一緒に戻らないかと誘う。
そして、
再び数年後、
冒頭でオリバーが話しかけていたのは今際の際にいたエルズペスだった。
生命装置に繋がれたエルズペスに対し、すでに遺産相続を終え全てを手に入れたオリバーは自分の半生と、自らがフェリックスたちに行ってきた悪事全てをエルズペスに告白していた。
あの日、大学でフェリックスに会って彼の人生に入り込もうと思い立ったこと、フェリックスの自転車のタイヤをパンクさせ、ファーリーのスマホを盗み出しオークションにかけたこと、迷路の中でフェリックスに毒入りの酒瓶を渡して飲ませたこと、失意のベニシアの横に剃刀の刃を忍ばせ、自殺を仕向けたこと。思いつかせたこと、そしてジェームズの死後喫茶店で待ち構えていたこと。
最後にオリバーは、自分がいかにフェリックスを愛し、そしていかに憎んでいたかを語ると、エルズペスの呼吸チューブを引き抜いて殺してしまう。
オリバーは広大な屋敷で”Murder on the Dancefloor “に合わせて全裸で踊り狂う姿をうつし物語は終了する。
海外の感想評価まとめ
IMDb
7/10
気難しい人には向かない
これは面白い映画だった。マインドゲームだ。操られている。そして極悪だ。のけぞる覚悟、息をのむ覚悟。やれやれ」と何度か言う覚悟を。この映画は、非常に内気で物静かなオックスフォードの学生が、社会に溶け込もうとする姿を描いている。ある学年の後、彼は新しい友人に誘われ、彼の家族が所有する巨大な城に滞在することになる。
そして、いろいろなことが…起こる。大変なことが起こる。これだけしか言えないが、荒唐無稽な展開になることを覚悟してほしい。私は楽しめたが、R指定に値する作品だ。とてもアダルトで、物質的な豊かさに関係なく、人間が行き着く深さを浮き彫りにしている。
私は、人間の経験が、もしかしたら精神衛生への意識の教訓とともに提示されているのを見つけるのが好きなんだ。そんな。おそらく気づきはあるのだろうが、教訓はない。
ロザムンド・パイクはこの映画の主役だ。彼女の一発芸は実に愉快だ。お楽しみに。
6/10
第3幕では不信感を抱かざるを得ない
ここ数十年の映画にそこそこ詳しい人なら、上映時間のかなり早い段階で『リプリー』だと思ってしまうだろう。しかし、大部分は楽しめた。
私にとっては、残念ながらこの映画の第3幕が最も印象に残る特徴だろう。ロザムンド演じるエルズペスは、キョーガン演じるオリバーを、彼の過去が信じられないほど疑わしいにもかかわらず、再び家に招き入れる。
彼女は彼が追放されたことに罪悪感を感じていると主張したが、その動機には疑問が残る。彼女はその時点で彼とセックスしようとしていたのだろうか?ロザムンド・パイクは年齢を感じさせないゴージャスな女性で、彼女の役柄には限りない富があった。
また、なぜ彼女はあんなに早く彼に財産を譲り渡したのだろうか?また、彼女が突然病気になったことを不審に思わなかったのだろうか?何事にも執拗に観察する執事は、そこに存在し続けた。たとえエルズペスが正気を失ったとしても、執事は仲裁に入らないのだろうか?第3幕はあらゆる論理を無視する。
3/10
気取ったゴミ
この映画については大げさな宣伝が多く、いくつかのシーンが気の弱い人には向かないとか、ひねりのある展開に満ちているとか、いろいろ言われている。私は間違った理由でこの映画に引き込まれ、この映画を見るために席に着いたとき、ソルトバーンについて他のことはほとんど知らなかった。
私の3点はすべてキャストのためだ。誰一人欠点はない。悲しいかな、それがこのひどい映画から引き出せる唯一のポジティブな点だ。
どんでん返しはすべて予想できたし、そのほとんどが巧妙に仕組まれたもので、衝撃的なものなど微塵も感じられなかった。
気の弱い人向けではない」もの – 排水中の風呂の栓から射精を吸ったり、月経血を食べたり、最近埋められた墓とセックスしたり!すべて無償のものであり、ショックのためだけのものだ。しかし、これらのシーンがなければ、文字通り何も起こらない。
ユーモアはほとんどない。私なら1時間くらいで映画を止めるところだが、せっかくここまで来たのだからと、気の利いた結末を期待して残ってしまった。実際、気の利いたものは何もない。まるで、新人が遺産を手に入れるためにすべての死の背後にいることを誰も疑わないかのように。
退屈な旅、弱々しいプロット、退屈なひねり、ありがた迷惑なシーンは、良い映画にはならない。
私はダメでした。
ストーリーに入り込もうと思ったのですが、ストーリーがなく、ただいろいろなことが起こるだけで、そのほとんどが説明されず、くだらなくてばかばかしいものばかりで、全然衝撃的ではなく、ただ退屈でした。
つまり、これはすべて何でもないことなのだ。これはサイコパスについての映画ではなかった。なぜなら、サイコパスは終盤の30秒のコラージュで描かれ、動機は説明されなかったからだ。嫉妬だと思えというのか?ちょっとダサい。そこまででわかったのは、彼が人を操り、嘘をつくということだけだ。ひねり」は驚きも衝撃もなく、ただ、うまくかみ合わず、映画から完全に引き離されてしまう。いくつもの異なる映画と筋書きがあり、最後には面白みのないゴチャゴチャになってしまう。
ソルトバーンに着くやいなや、映画は信用を失う。やりすぎ、派手すぎ、大げさすぎ、くだらなすぎ、退屈すぎ。
ストーリーがうまく語られていない。どうでもいい。
メタスコア 61/100
まとめ感想
予告が面白そうと思ったら、本編はもっと面白かったという…
「リプリー」のパクリだ!
とか言われていたのでウィキペディア見たら、内容が確かに似ていたので驚いた。が、残念ながら私はリプリーを見たことがないので普通に楽しめた。(私も知らないよ!って人はウィキペディアをどうぞ←)
バリー・コーガンがラスト「ダンスフロアの殺人」を聞きながら全裸で踊り狂うシーンは確かにこの映画の象徴とも言えるシーン。赤子の腕ぐらいある彼の立派な男性部分がブルンブルンと揺れるのを見てニヤニヤしてその勢いで映画館を出てしまった。
スリラーでもあり、コメディでもあり、聡明なサイコパスな青年があの手この手で信用を勝ち取っていき、異常行動を見せながら屋敷を乗っ取っていく様は見ていて痛快。
もちろん警察が麻薬じゃなくて毒で死んだこととか、他殺か自殺かとか、取り調べを全て放棄して立ち去ったり、色々ツッコミどころはあるけれど、そんなのは些細な物にかんじるほどに、精液風呂を舐めたり、経血舐めたり、土に突っ込んだりと色々とやべぇシーンが満載でお腹いっぱい楽しめた。
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓