「まさかの傑作ハートフルホラーコメディ!」映画『Destroy All Neighbors』物語結末までネタバレと、海外の感想評価をまとめて紹介!これを読めばあなたも映画を見たくなる!隣人の騒音に悩まされているミュージシャン志望の男がうっかり隣人を殺してしまうがなぜか遺体が話出す…。グロイが脚本はしっかりしており最後まで飽きることなく気持ちの良いエンディングは必見です。
もくじ
キャスト
- ジョナ・レイ … ウィリアム・ブラウン
- キラン・デオル … エミリー
- ランディー・ヘラー … エレノア・プレスコット
- ピート・プロシェク … アレク
- デモージュ・ブラウン … フィリップ/豚男
- コーシャ・ザ・ピッグ … ダリル
- ジョン・デイリー … スウィッグ
- トーマス・レノン … スコット
- ライアン・カットナー … ケイレブ・バン・ジャンセン
- クリスチャン・キャロウェイ … オギー
- アレックス・ウィンター … ヴラド
- マダラ・ジャヤセナ … ポンズ巡査
- フランコ・ベガ … マコーミック巡査
- チェイス・キム … 消防士
- クメイル・ナンジアニ … 製錬所警備員
- フィル・ヘンドリー … エンテニール警部
- ディアナ・ルーニー … SWAT隊員
映画『Destroy All Neighbors』物語エンディングまでネタバレ
サウンドエンジニアウィリアム・ブラウン(ジョナ・レイ)は自分の音楽で世界を席巻する力があると信じていた。彼はこの3年間、アルバムの制作に取り組んできたが、いつも何かと言い訳を見つけては作業を遅らせている。同居している恋人のエミリー(キラン・デオル)はそんなウィリアムの夢を応援し、いつか事態が好転すると励ましてくれる。
本職のウィリアムは “スウィッグ “アンダーソンのプロング・ロックの動画を見ながらスウィッグの「誰もが自分の音楽を理解するわけではない」という言葉を信じており、彼にとっては、流行や人気に流されるよりも、自分の情熱に従うことの方がずっと重要だと感じているようだ。
スタジオの上司スコッティは、地元のミュージシャン、ケイレブ・バン・ジャンセンを迎え入れたことを誇りに思って一方的に傾倒しており、趣味の合わないウィリアムにとっては苦痛でしかなかった。
仕事で嫌なことがあった後、スタジオの外にいたホームレスが突然、彼のために予測を立て始めた。彼はウィリアムに、頭の中の声を気にするな、気にすると血が出て、3人の幽霊が訪ねてくるから、と意味不明な警告を一方的に言ってきた。
恐怖の隣人
ウィリアムは予言を気にせず、車で家に戻った。すると、奇妙な大男がソファを押しながら廊下を通り、隣のアパートに入っていくのが見えた。新しい隣人だろうか?
その日から、隣の大男の部屋から大音量の音楽とうなり声にウィリアムとエミリーは苦しめられるようになる。夜になっても騒音が途切れないため、ウィリアムは音楽に集中できず、文句を言い続け、うんざりしたエミリーは隣人と話をするよう勧めたが、直接文句の言えないウィリアムは壁を叩くことにした。
すると音楽が止まったが、代わりに隣人がウィリアムの家の扉に唾を吐きかけて立ち去る。奇行を目の当たりにしたウィリアムは警察を呼びに飛び出し警察と家に戻るが、エミリーと見知らぬ隣人の大男ヴラド(アレックス・ウィンター)が一緒にお茶を飲み楽しく話をしていた。訪れた警察に対し、ヴラドは自分の行動を詫び、隣人のためにお茶を入れてくれたと説明。警察は捜査するほどの事件ではないと判断し、その場を立ち去った。
立ち去るヴラドはエミリーにエミリーを褒めるも、直接言いに来ないウィリアムに対し軽蔑するような言葉を吐いていく。それ以来、元々精神的に不安定だったウィリアムは幻覚に苦しめられるようになる。
隣人ヴラドの生首はなぜ喋る?
帰宅すると続く騒音、スタジオでの仕事にも集中できずイライラが募ったウィリアムはエミリーと口論になりエミリーは出ていってしまう。
我慢の限界に達したウィリアムはヴラドのアパートを訪れ、大音量で音楽を流しながら筋トレをしてうめき声をあげていたヴラドに音量を下げるよう説得するも、ウィリアムを軽視しているヴラドはさらに音量を上げ、ウィリアムをバカにしまくって喧嘩を売りまくる。しかし気弱なウィリアムは喧嘩を避けようとしたため、ヴラドは俺を殴れと体当たりし、ウィリアムの手を持って無理やり殴らせたり、互いにつかみ合って壁に激突を繰り返し、事態は徐々に収拾がつかなくなっていく。
ついにウィリアムがヴラドを突き飛ばし、床に落ちていた手羽先で滑ったヴラドはお手製筋トレ器具の鉄棒に体をブッ刺して死んでしまう。
ウィリアムは落ち着こうと”スウィッグ “アンダーソンの動画を再生する。動画の彼は音楽のアドバイスではなく、死体を処分する方法について語り始め、ウィリアムはそのアドバイスに従って遺体をバラバラに解体する。
ウィリアムはヴラドの死体をバラバラにしたが、驚いたことにヴラドの生首が生前通りに陽気にウィリアムに話しかけ始める。しかもヴラドは体の一部でも自由に動かすことができるため、勝手に足が外に出ようと好き放題するため、一時的にウィリアムの車に遺体を隠して職場に向かうことにする。
結局、スタジオでホームレスのオギー(クリスチャン・キャロウェイ)に動く遺体を目撃されてしまうが、ヴラドの手首が車を操作してホームレスの男を轢き殺してしまう。ついでにホームレスの男の指輪を見て、彼が自分の尊敬する男スウィッグ・アンダーソンであることに気が付くが、どうしようもなく遺体を処分して立ち去る。
幻覚か?現実か?
車を走らせたウィリアムはヴラドの死体を森に捨て、安心してアパートに戻るが落ちたブレーカーを見にいった先で、アパートの大家のエレノア・プレスコットが感電して黒焦げになった遺体に出くわし再び警察を呼ぶことになる。
疲れ果てたウィリアムが眠って目覚めると、隣のヴラドの部屋から音楽が鳴っていることに気付く。
恐る恐る隣の部屋に向かうと、そこには死んだはずのオギーとヴラドがパーティをしていた。何が何だか分からなくなり困惑するウィリアムの前で、生首だけのヴラド、陽気なオーギーは彼に酒と薬を提供し、3人は馬鹿騒ぎをする。そこでウィリアムは二人に対し、音楽への情熱、スウィッグ・アンダーソンのプロング・ロックへの愛を話したことで、言われるがままプロング・ロック音楽を聞かせて楽しんでいた。
すると隣人フィリップ(デモージュ・ブラウン)がうるさいと部屋を訪ねて来る。フィリップとウィリアムと口論しているうちに割れたレコードがフィリップの首にブッ刺さってしまい殺してしまう。エミリーが偶然その瞬間を目撃してしまい警察に通報されたウィリアムは逮捕されてしまう。
が、驚いたことに、ウィリアムの弁護士から、フィリップの遺体はおそらくフィリップが飼っていたペットの豚に食べられたらしく、証拠となる遺体がないため釈放されてしまう。
ついでにウィリアムは大家エレノアの遺体を確認するよう言われたため、黒焦げのエレノアと対峙すると、またしてもエレノア死体が彼に語りかけ、あなたにずっと渡したかったものがあると言い出す。
ウィリアムはエレノアを死体安置所から連れ出しエレノアの家に向かうと、彼女はスウィッグ・アンダーソンが使用していたギターをウィリアムにプレゼントする。
なぜか豚に食われたはずのフィリップも合流し、生首のヴラド、オギー、エレノア、フィリップの5人は制作途中のアルバムを完成させるため、スタジオに向かう。
エンディングネタバレ「アルバムの行方」
ウィリアムの職場のスタジオに向かった5人はスコッティと地元ミュージシャンのケイレブ・バン・ジャンセンを脅してスタジオでレコーディングを始めようとするが、いつの間にかスタジオは警察に包囲されウィリアムを大量殺人犯として逮捕すると告げられる。
交渉役として現れたエミリーと警察に対し、ウィリアムは、ここ何年もの間、自分が音楽をプロデュースできないことを周囲の人やすべてのせいにしてきたこと、問題はアパートでも隣人でも周囲でもなく自分自身だったことに気づいたこと、そして、アルバムを完成させる時間がほしいと伝えてスタジオに戻る。
ウィリアムと4人の遺体たちが演奏を始め、次々にレコーディングを終えていく。終盤、ウィリアムがいい気分になってところで、突然ヴラドが巨大な悪魔に変身してお前のレコーディングは失敗すると言い出す。
しかしウィリアムはレコーディングを諦めず最後まで演奏しきるとヴラドは消滅する。そのタイミングで警察が突入しウィリアムは逮捕される。
後日、刑務所にいるウィリアムのアルバムはアルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞し、トロフィーは代わりにスタジオの上司たちが受け取っていた。
その様子を刑務所のテレビで見たウィリアムは涙を流す。エミリーはウィリアムを支援するために面会に来るが、ウィリアムは殺人罪で3回の終身刑を受けているため再び外で会うことはできなそうである。その様子を霊体になった四人が見守って応援してくれている。
面会を終えたウィリアムは自分の牢屋に戻ると一人で音楽活動を始める。彼の表情はとても穏やかで充実しているように見え、物語はここで終了する。
映画『Destroy All Neighbors』海外の感想評価まとめ
個人的には最後まで楽しめたインディーズ映画ながら評価が高い映画『Destroy All Neighbors』ですが、2024年1月24日にアメリカ公開された本作を見た海外の視聴者たちのレビューを紹介していきます。
IMDb 5.4/10
5/10
ベタな面白さだが、それ以上のものはない。
プログレッシブ・ロックがホラー映画になった!
これは、気概も気骨もない平凡な常人を主人公にしたキャンプ・ホラーだ。退屈なアパートの迷惑な隣人たちが登場し、映画は走り出す!
プロットは単純だ: 私は人間か、それともネズミか?という単純な話なのだが、そこにはおかしな偶然や、時折出てくる体液、そしてランダムな体のパーツが絡んでくる。
この映画は素晴らしいとは言えないが、低予算の作品としては悪くない。間違いなくB級ホラー・コメディだ。
しかし、すごいのは映画の後半で語られるプログレッシブ・ロックの説明だ。これと主人公の音楽のサンプリングによって、フィル・コリンズのジョークで笑える人なら必見の作品となっている。
7/10
超楽しい
正直なところ、この映画の予算がいくらだったのか見当もつかない。というのも、この映画はかなりチープに見えるが、かなり人気のある顔ぶれが出演しているからだ。とにかく、ミスター・ウィンターにとって、この作品は少し身近に感じられる作品であることは確かだ。
音楽、完璧な曲を見つけること、究極のアルバムを完成させることにまつわる、もうひとつの映画。
たくさんのジョーク、それは映画の中の内輪ネタなのだが、それが実に心地よかった。素晴らしいカメオ出演者たち、CGIではなく実用的な優れた効果、面白い台詞、良いキャラクター、素敵な展開。Destroy all Neighbors』は、ジャンクフードやビールによく合う、間違いなくお勧めの楽しい映画だ。
こんなことを言うのは信じられないが、最近のホラー映画は、大作よりも小作の方がよく出来ていると感じる。彼らはまだハートと情熱を持っていて、しばしば目的地に到達することができる。この作品も、この種の他の多くの作品と同様、成功している。
この映画に関わった人たちはよくやった。素晴らしい完成度だ。
乾杯!
5/10
脚本、演技、ストーリーに一貫性がなく、苦労した。それでも、印象的な効果で見る価値はある。
可能性はあるものの、ストーリーは物足りない。しかし、ホラー要素は一流の殺戮、血糊、幽霊で輝いている。大家、隣人、ホームレスがユーモラスな場面を提供する。残念なのは、主人公が大げさでうっとうしく感じられることと、ストーリーに音楽を取り入れることに強引さを感じることだ。いろいろな意味で、これはめちゃくちゃだと感じた。
結論として、『Destroy all Neighbors』は脚本、演技、ストーリーに一貫性がなく、苦戦している。それでも、印象的な効果で見る価値はある。点数は5/10だが、一度見てみることをお勧めする。
7/10
楽しくて熱狂的。超堅実なホラーコメディ。
この映画は衝撃的に面白かった。この1年、ハリウッドは自らを時代遅れの隅に追いやった。
ここにあるのは、ダイヤモンドの原石だ。少し大げさな表現だが、昨年公開され、散々な反響を呼んだ映画の数々を紹介しよう。
しかし、ハートフルな作品に仕上がっている。ウィリアム・ブラウンは神経質だがいいやつで、人生に失敗しながらもプログレを愛し、音楽で成功を収めようとしている。ネタバレはしないが、楽しいし、サウンドトラックもなかなかいい。音楽業界にまつわるジョークも実に巧みで、ネタバレはしないが、この映画は見た目より賢い。
また、この映画は自分のジャンルをよく理解しており、他の映画へのクールなイースターエッグ的なオチがたくさんある。
スーパー・トゥルーパーズ』が好きなら、この映画も気に入るだろうし、『ビルとテッド』のアレックス・ウィンターズも出てくる。
深夜に見るには最高のホラーコメディで、最後はちょっといい気分になる。
ロッテントマト 観客:81%フレッシュ
これは人の性格を判断するのに使うような映画だ。もし彼らがそれを嫌ったら、彼らは喜びがなく、内面が死んでいるのだから避けよう。楽しい映画だ。座って楽しもう。
この手のジャンルの映画オタクならかなり楽しめる。ホラー/コメディ/音楽モノが初めての人には素晴らしいかも。ハートフルなストーリーが魅力。
この映画はとんでもなく楽しい!実用的なエフェクト、大げさなゴア描写、そして映画の核となるエモーショナルな部分が大好きです。お見逃しなく!
この映画が好きで、期待していました。ランディー・ヘラーに会えるなんて!キャスティングも良く、最初の20分は恐ろしくないヴラドが登場するまで期待できた。ウィンターがどのアクセントを真似ようとしているのか分からなかった。東欧かアイルランドか?ラテックスは硬くて恐ろしく見える。
年配のカリスマ性のある役者ならうまくいったかもしれない。本当に威嚇できるような人。ただ、ベタすぎる!バーブス』、『モンスター・スクワッド』、『リターン・オブ・ザ・リビングデッド』、『フライトナイト』などのような80年代ホラー・コメディを意識するなら、バランスが必要だ。冬のせいでほとんど観られない
コメディは好きだが、ホラー・コメディというジャンルは普段あまり見ない。
映画『Destroy All Neighbors』を勧められました。とても楽しめました!グロくて身震いした。コメディの要素もシームレスに盛り込まれていて、プロットがまとまっていた。とても楽しめた
とても楽しめた!
ダークで、ヒステリックで、大げさ。自分の内臓を手のように使って音量を上げる?いいじゃないか
ちょっと暴力的なところもあるけれど(ホラー映画だからね!)、この映画の旅は努力する価値がある。クライマックスとエンディングは本当に素晴らしく、観るたびに、最初に観たときには見逃していたディテールやイースターエッグに気づくようになる!この映画はこのジャンルのユーモアに傾倒しており、道中を楽しむのに十分な自意識がある。お薦めだ!
メタスコア 53/100
83
Paste Magazineマシュー・ジャクソン
楽しくて、笑えて、ちょっと気持ち悪くもなる、五感への総攻撃。それが『Destroy All Neighbors』だ。
63
RogerEbert.comサイモン・エイブラムス
レイと共演者たちの相性の良さは、ウィルの行く末を見守るだけでも、一緒にいたいと思わせる。
映画『Destroy All Neighbors』は、そのような遊び心なしには成立しない。それが全く成立しているという事実は、リー女史と彼女のチームがこの映画の真のMVPであることを示唆している
60
ガーディアン紙Phil Hoad
85分の映画『Destroy All Neighbors』は少々耽美的で、ウィリアムが新しく手に入れた悪趣味なアンサンブルの中で創造力を発揮するという筋書きは投げやりだ。しかし、ローファイな大暴れには違いない。
60
Empireキム・ニューマン
手足のない胴体が内臓のアニメーションと一緒にドラムを叩く、今年観られる唯一の映画。クリエイティブな野心の汚い面をウィットに富んだタッチで描いたこの作品は、一見の価値がある。
50
コライダー
『ロスト・ボーイズ』主演のウィンターが、発泡ラテックスで覆われた肩ですべてを背負うことになる。
50
IGNマット・ドナート
映画『Destroy All Neighbors』は、楽しい前提条件と独創的なエフェクトを備えたホラーコメディだが、フックが見つからない20分間のジャムセッションを聴いているような、効果的でない間違った方法が多すぎて混乱している。
20
オースティン・クロニクルRichard Whittaker
映画『Destroy All Neighbors』には血の塊のような勢いがある。
まとめと感想「バカにできない感動を与えてくれる」
なんだこれ面白いぞ。
グロくてグロくてどうなっちゃうんだこれ?と思っていたが、最後の最後に才能を爆発させたウィリアムが無事にレコーディングを終えて受賞したこと、結局殺した事実は変わらず本当に起きたことで、刑務所で終身刑三回受けていること、何もかもが絶妙に着地したことで、なんとも言えない充実した気分にさせられた。
結局のところウィリアムは才能あふれるミュージシャンで
遺体が話しかけてきたのは最後まで彼の脳内だけの幻覚だった可能性はあるが、少なからず彼は自らの殻を破った際にほんの少しだけ狂気を得ることができた。人生に必要なのは環境の変化を恐れない心と、ほんの少しの狂気、そして優秀なアシスタントである。
でもこれは映画だ。細かいことは考える必要はない。
ウィリアムは悪魔の力で代償を払って才能を開花させたのかもしれないし、幻覚かもしれないし、本当に不思議なことが起きて遺体が動いたのかもしれない。
でもそんなのは関係なく、この映画は誰がどのように捉えても良いのだ、
なんだかんだグロイけど
目が離せなくなって
現実を忘れて90分間楽しめたこと。
俺たちの映画どうだった?
最高だったろ?
と監督のドヤ顔を思い浮かべることができた時点で、もう傑作なのである。
私は久々にお腹いっぱいに満足できた。
自分の感性を信じるんだ!
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓