アニメ『キャロルの終末』物語ネタバレと海外の感想評価




キャロルの終末

「メタスコア79点Netflix傑作アニメ!」世界で称賛された「キャロルの終末」物語ネタバレと海外の感想評価をまとめて紹介。7ヶ月後に彗星落下で地球が滅亡すると確定した世界でキャロルは自分がやりたいことを見つけられず彷徨っている中、ある仕事を見つけて人生の生きる意味を見出していく。

作品情報を読みたい人はこちら↓

スポンサーリンク




アニメ『キャロルの終末』物語ネタバレ

Netflixオリジナルアニメ「キャロルの終末」の物語結末まで全話ネタバレをしていきます。個人的に傑作だと思っているのでこのお正月やちょっとだけぽっかりと時間が空いてしまったり、私のように入院して死ぬほど暇な場合などに一気見するのをおすすめします。

見終わった後、静かに微笑みたくなるような物語ですよ。

第一話

地球に巨大隕石が衝突するまで7カ月と12日。

世界中の人々は残された人生を謳歌するため、社会のルールから外れて自由に生きていた。かろうじて電気やガスなどのライフラインは残されてはいるものの、働いている人はどこにも見当たらない。(テレビ番組やニュースなどはある一定の人々のおかげで毎日報道はされている)

42歳の独身女性のキャロルは憂鬱だった。仕事はもちろん失い、自由に過ごせと言われても急に7ヶ月バカンスをもらってもどうしたら良いのかわからない人だった。

羽目を外した父と母は介護士のマイケルの三人で暮らしている。三人とも互いに愛し合っている彼らからすれば、昔から感情を抑えて生きているように見えるキャロルがこの現状であっても感情を抑えているのが気がかりのようでいつも心配の言葉をかけてしまう。

察したキャロルは「最近はサーフィンを始めた」と嘘をついてしまうが、三人はその言葉を信じて喜ぶと「これでやっと世界中を旅できる」と言い残して世界一周クルーズ旅行に向かってしまう。

外に出ると、空に月の何倍も大きく見える巨大な彗星に向かって祈りを捧げる人、太陽の光に感謝する人、そして父、母、マイケルの三人は互いにキスをしている。

「自由にしろと言われても、私は何をするべきか本当に思い浮かばないの…」

これがキャロルの本音だった。

それでも世間は”自由を楽しまなければならない”と言うのでとりあえず近所のイベントに参加して、見知らぬ人となんとなく一晩だけの関係を築いてみるが別に心が踊るわけでもなく、男の引き留めを無視ししてさっさと帰宅する。(寝た男エリックは残りの生活を一緒に過ごせる伴侶ができた!と有頂天だったため死ぬほどがっかりして酒浸りの生活になる)

なぜ自由を楽しまないといけないのか、私が悪いのか、自問自答を繰り返しながら本能の赴くままにルールから逸脱することを楽しむ人々の姿を見て、見つめるキャロルだったが、駅のホームで、ビジネスウーマンを見かける。世の中に仕事をしている人なんて一人もいない。だからこそ、駅のホームでこれから仕事に向かうかのように佇む女性に興味を持ったキャロルは彼女の跡を追うと、彼女は巨大なオフィスビルの1フロアだった。

エレベーターが開くとそこには通常営業中の会社員たちが仕事をしていた。

スポンサーリンク

第二話

仕事している?

なぜ?

何をしているの?

巨大なワンフロアの中に100近くあるデスク、そしてそこに座り一心不乱にパソコンに向かい”何か”を入力している人々の姿。

あたふたしているキャロルを見つけたスタッフが声をかけてくれて、彼女はそのまま採用となりこの不思議な会社で働くことになる。

翌日、朝、目覚めたキャロルは仕事用のオフィスカジュアルの服に着替え食事をとると、電車に乗って通勤し、皆と同じ場所に向かって歩き、オフィスに辿り着くとパソコンに向かって一心不乱に入力業務を行い仕事を終える。終わったら帰って食事を取り眠る。

これこそが彼女が求めていた余暇の過ごし方だったのだ。

表情が少しだけ晴れやかになったキャロルは業務を少しづつ覚えていく。

ある日、コピー機のトナーを探しにキャロルの社用車として用意されていたアメリカンバイクにまたがり荒廃したスーパーを探し回る日々を過ごす。途中、世界中を旅している姉のエレナから各地の旅行を撮影したビデオが届き自分とは正反対の人生を送る彼女のことを思いながら眠りにつく。

トナーは意外と見つからなかった。何日もかけて何十件も荒廃したショップを巡っても同じトナーだけが見つからず焦っていたキャロルは、昔から知り合いだったジャネットのパーティー会場で探していたトナーを見つけた、若干彼女たちの自慢話にも飽き飽きしていたこともあって、会社の備品としてなぜか支給された銃で彼女たちを脅してトナーを手に入れるのだった。バイクで帰宅中、銃を川に捨てながら、目標を達成できたことに対する喜びを隠せない様子のキャロルだった。その働きが認められたのか正式に社員として迎え入れられたキャロルは今日も仕事に向かう。が、コピー機にはすでに新しいトナーが入っており正常に動いているのだった。

スポンサーリンク

第三話

キャロルは早起きしてバナナブレッドを作って会社の休憩所に置いて食べていると、良い匂いに誘われて黒人女性のドナと仲良くなっていく。ドナも最初はキャロルの挨拶を無視するなど冷たい態度をとっていたが、徐々にキャロルと仲良くなっていくにつれて、自分のことを話し始める。5人の子供を持つドナは仕事漬けの人生を過ごしてきたため、今更人生を謳歌するなど考えることができず、偶然この会社を見つけたことで「暇つぶし」が見つかったと思い働いているのだ。そして、ただ仕事をすることの日々を消化するのが残りの人生の過ごし方だと思っていたので、今更誰かと親しくなろうとは思っていなかったのでキャロルだけではなく他者との関わりを閉ざしていたのだと言う。

そんな中、キャロルとの偶然の出会いから、ドナも元々持っていた人としての優しさが徐々に復活したようだった。ここでもこの会社で私たちは何をやっているのか?と聞かれても互いに良くわかっていないようだった。

今まで休憩もなしでずっとパソコンに向かうことが生き甲斐だったが、ドナとの出会いによって頻繁に休憩室で話をするようになる。太ったゲイの独身男性ルイスも二人に加わり、他愛もない話、どうでも良い話、この会社の話、人生の話、様々な話をして過ごすようになる。

キャロルの母、父、そしてマイケルの三人は豪華クルーズ船に乗っていた。一定数いる働く人たちのおかげで豪華客船を楽しむセレブたち。マイケルたちの前に現れた船長は「私は三十年間船長をやっている」と彼の誠実さを表すような気さくさと真面目なエピソードを話し、三人はこの旅の安心を確信する。自室にもどった船長はこのご時世に俺は30年も…と悩みを吐き出していた。そこで偶然マイケルと出会いタバコを吸いながら介護先の二人と恋に落ちて三人で素敵な日々を過ごしているマイケルの半生を聞いた船長は、自分の意思で船長を辞めようと決意、誰にも言わずにクルーズ船を放棄して一人で脱出するのだった。

キャロルはドナと一緒に仲良くなったルイスの提案で、オフィスの上階に放置されていた日焼けサロンに行き、イヤイヤ体験したところ、日焼けサロンをする面白さを知り、自分が知らないことに対する恐怖心が少しだけ和らぐ経験をする。

スポンサーリンク

第四話

キャロルは姉エレナに強引に誘われて数日歩くハイキングに向かう。昔から自分と正反対の性格をもつエレナに負い目を感じていたキャロルは、エレナに対して心を閉ざしていた。

そんなキャロルをよそにエレナは常にビデオ撮影をしながら、キャロルを質問攻めしてキャロルを困らせる。自分の名前はもっとスムーズに言えるようにしたほうが良いよ、あなたの好きなものは?嫌いなものは?怖いものは?始めたの性体験はいつ?私のことすき?それが数日間続いたことでついにキャロルは本当にやめろとエレナに怒り出す。

エレナは「私たちはずっと姉妹じゃないように感じていた」と言い出す。

「あなたのことを知りたいだけ」とこの旅の意図を話すとキャロルは黙ってテントに閉じこもってしまう。

翌朝、二人は無言で歩き続け目的の滝の近くに到着すると、キャロルはついに現在オフィスビルに通って仕事をしていること、理由はわからないがこの現状が好きだから通っている。とシンプルながら彼女は初めて自分の現状を話す。

すると、エレナは涙を流し「ありがとう大好き」とキャロルを強く抱きしめる。エレナにとっては簡単なことかもしれないが、キャロルにとって自分のことを素直に話すのはここまで勇気がいるものだったのだ、ただ、話した後のキャロルは自分の名前を叫ぶぐらい自分の感情に素直に応じるようになったように見える。彼女にとっても成長となったようだ。

スポンサーリンク

第五話

今日も仕事に向かうキャロルは、一緒に働く同僚の名前を全く知らないことにやっと気がつく。ただし、ドナとルイス、それ以外の人に挨拶をしても返事こそ帰ってくるものの、目を合わせないようにしているため、互いに干渉しないのがルールのようになってはいた。

エレナとの出会いでキャロルはそれが普通ではないとやっと気がつき、人事ファイルを勝手に持ち出し同僚全員の名前、家族構成まで全部覚えて出社すると、挨拶する人全員に

名前をつけて挨拶をする「こんにちは、○○」挨拶された人たちは驚愕の表情をしてキャロルを見つめるが、キャロルは人の目なんて気にせず、全員の名前と挨拶を伝え続ける。

ある日、同僚のデイビッドが仕事中に死んでいるのを見つける。

ドナとルイスの助けを借りて彼の実家に向かうが、デイビッドの父や母、親族はデイビッドに興味はなく自分のことだけを話すため、キャロルは憤慨してオフィスに戻ると、皆の前で大きな声で屋上でデイビッドの散骨をするから来て欲しいと伝える。

最終的に屋上には10人近くの同僚が集まる。全員キャロルの声かけのおかげで、ドナのように閉ざしていた感情が復活して、同僚を見送りたいと集まったのだった。

散骨後、集まった人間たちは互いに自己紹介して絆を深めて第五話は終わる。

第六話

ホリデーシーズンに入り、ドナは5人の息子たちとその家族が主催するパーティに参加する。もう彼らは大人で孫もできている、自分が仕事をしている間も彼らは結束して仲良くし、独立し、伴侶を見つけ子供を作って生きている。自分だけ仕事漬けだった半生を思い出し、孤独を感じていると涙を流すが、子供たちは母さんがいてくれたから、頑張ってくれたから今があるんだと全員でドナを抱きしめ愛を伝える。

キャロルの家に現れた少年は季節外れのハロウィンの衣装に着替えておりお菓子をねだる。なんとなく彼が心配でついていくが、町中の家を歩き続けバケツいっぱいのお菓子を手に入れてもやめようとしないため、隣人のおじさんと一緒に彼を尾行すると、少年は両親に捨てられており、誰もいない廃墟にお菓子を溜め込み生活しているのを見つける。隣人のおじさんの提案で少年はおじさんの新しい三人目の子供として迎え入れ、少年は笑顔で車に乗って新しい家に帰るのだった。

第七話

スポンサーリンク

キャロルの働くオフィス、一人の男性が業績不振を理由に二週間のバカンスを命じられる。彼もキャロルと同じように、仕事以外に生きがいを感じられない人種だったため、ほんの少しの孤独も耐えられず髪の毛を剃ってピアスをして変装すると、オフィスに戻って新人として登録して働き始めるのだった…。

ある日、ルイスが虫のブローチを紛失したと探していたので、一緒にオフィスのはじにある紛失物置き場に向かうと散らかった部屋を掃除しながらブローチを探し始める。

キャロル、ドナ、ルイスは箱に仕舞われていた様々な落とし物を手に取ると、どうせ大したことがないただの紛失物だとポイと箱に戻すが、彼女たちが手にした様々な物には信じられないぐらい不思議なエピソードが隠されていることを紹介していく。

その中で、彗星が落ちて地球が滅亡すると報道され、世界が混乱した直後の物語が描かれる。そこでは、このオフィスではいつものように業務が行われていたが彗星報道後、一人一人と人がいなくなっていく。そんな中、部長だけが収支が合わない帳簿の計算を続けていたたところ、また一人、キャロルたちと同じように仕事以外何も見出すことができない人が集まり、いつの間にかオフィスは満席になっていく様子が描かれる。

整理を終えたキャロルは「どんな物にも、いつか見つけてもらうために行き場のない時期が必要だ」と言うと、誰かのスカーフを首に巻いて三人は帰路に着く。

(誰もいなくなったオフィスで彼の帳簿の収支は今も合わない)

第八話

第一話でキャロルに捨てられて自暴自棄になったエリックは息子スティーブンの世話も放置して酒浸りの日々を過ごしていた。

スティーブンは常に友人と一緒に過ごし帰宅すると飲んだくれの父の姿を見てはうんざりすると、ある日エリックを起こすと「別れた母さんのいるカナダに行く」と家を出ようとする。

突然の提案に目が覚めたエリックは、慌てて準備してカナダまで車で送ると提案する。せっかく二人で旅するんだから寄り道しようとエリックが提案し無愛想なスティーヴンはいやいや了承する。ガソリンスタンドでエリック特製のジャンクフードミックスを作ったり、恋話やら嘘やら半生やら隠し事やらしょうもないことを繰り返していくうちに親子の会話が生まれていき、目的地に近づきエリックがしょうもない父親でごめんよ、と母親に渡してほしいと手紙を渡す。

夜に手紙をこっそりと見たスティーヴンは父が自分のことを本当に愛しているのだと気がつき、朝になると「実は母さんの話は嘘」だと謝罪し和解すると二人は本当の旅に出るのだった。

キャロルの両親とマイケルのいたクルーズ船は荒廃していた。船長だけではなく従業員全員が乗客を置いて脱出してしまったため航海不能状態だった。そこに現れた海賊五人組に船は乗っ取られるが、嵐のタイミングで落下してしまった海賊たちを乗客全員で助けたことがきっかけで、海賊たちは海賊人生から足を洗って自由に生きたいと本音を話す。海賊と乗客全員が協力して嵐を乗り切り無事にアメリカに戻ると、三人は無事に家に帰り、海賊たちは夢だったアメリカ横断の旅に出る。

第九話

””海のララバイ:サーフボードアドベンチャー”

キャロルはサーフボードを持って最高の波を探しに世界中を旅しながら己の内側と対話して成長を続ける…。

30分間丸々使って彼女の夢か妄想か創作か不明な物語が繰り広げられる。

エンディングネタバレ第十話

いつも通りに仕事をしているオフィスで突然誰かが泣き出すと、オフィス中の全員がまた一人また一人と泣き出す。

オフィス内で起こった集団ヒステリー姿を見ていたのは、ここ最近オフィス内で起きている異変について人事調査を行なっている女性だった。

人事部の彼女はここ最近、業務に支障をきたすほどに規律が乱れている原因はキャロルだと推測して調査していた。

キャロル、ドナ、ルイスの三人が帰宅しようとしたが、息抜きする場所を探していた二人に対しキャロルは近所の行きつけのアップルビーズと呼ばれるレストランを掃除して二人にカクテルをご馳走すると二人はあまりのおいしさに驚愕する。

その日以来、終了後はアップルビーズで過ごす”ハッピーアワー”が密かに行われるようになり、口コミが口コミを呼び、皆が皆を呼び、キャロルのカクテルを楽しみ会話や息抜きを楽しむ場所が生まれる。

噂を聞いて人事の女性がハッピーアワーに隠れて調査しようとするが、扉を開けた途端にキャロルが出迎え、彼女を暖かく迎え入れられ彼女は驚く。

そこで彼女はお酒を飲み、皆が他愛のない話をしながらお酒を飲み、互いを知り、ビンゴ、カラオケをして余暇を楽しむ姿を目の当たりにして、自分も徐々に感情を解放して皆と同じように楽しむのだった。

最後の調査報告として彼女は、みんな彗星以来外的要因を封印し、オフィスの歯車であることに喜びを感じて過ごしていたが、キャロルがきっかけにある日突然全員の名前を呼ばれたのをきっかけに、互いに名前を知ってしまい、愛着を覚えてしまったこと。互いを思いやるという愛着が芽生えたこと。知ってしまった彼らは永遠の別れの時間が来てしまうことに気がついてしまったこと、その抗えない愛と悲しみから集団ヒストリーが起きたこと、そして自分自身もその愛着と呼ばれるウイルスに汚染されてしまったことを録音する。

そこにキャロルが現れ、今日のハッピーアワーの参加について尋ねると女性は参加しないと伝えると、キャロルは「じゃあまた明日ね、キャスリーン」と挨拶したことで、キャスリーンは涙を堪えきれなくなる。

ハッピーアワーが始まり、キャロルはドナとルイスに囲まれ”今日のセリフは?”と質問されると

”今日も良い日だ”

と三人揃って伝えるとキャロルは目に涙を迎える。

帰宅途中のキャスリーンは名前を呼んでくれたキャロルの姿を何度も思い出していた。

”またね、キャスリーン”

彼女たちの頭上の彗星は間も無く落ちようとしていた。

スポンサーリンク

海外の感想評価まとめ

個人的にも最高傑作だった「キャロルの終末」を見た海外の感想評価をまとめて紹介します。超有名な映画サイトIMDbと評価を総まとめしてくれているメタスコアからレビューを紹介します。

面白かったからこそ、つまらないと思う人は何がダメだったのか?をぜひ読んで見てください。興味深いですよ。

IMDb 7.1/10 「Netflix史上最高のアニメ」

9/10
終わりが近づいたとき、人生に意味を見出す
小さな惑星が地球に衝突するせいで、あと6ヶ月で世界が終わる。どうすればいいのだろう?世界中を旅し、裸で走り回り、スカイダイビングをし、フランス語を学び、好きなものを食べ、好きな人とヤる。一方、キャロルはもう営業していない銀行で借金を返そうとしている。彼女はどうしていいかわからない。私たちは、キャロルが人生に意味を見出せないことに対処しようとする姿を追う。
この番組はエピソードが多く、ミステリアスで、辛口で、皮肉で、ユーモアがあり、感情的だ。うつ病や対処法といった現実の問題をシュールに描いている点で、『Bojack Horseman』を思い出した。
私のせいかもしれない。キャロルと同じように、私も42歳、独身、子供なし、人生の意味や楽しみ方を見つけられないでいる。地球に衝突しそうな惑星ではなく、気候変動、戦争、パンデミックだ。だから言うまでもなく、『キャロル&エンド・オブ・ザ・ワールド』はとても親しみやすい作品だった。
この番組が万人向けでないことは確かだ。これはレビューではない。むしろ、この番組を一気見した後の空白を埋めるためのものだ。観るもよし、観ないもよし。1、2話でやめてしまう人もいるだろうし、私のように毎話最低1回は泣きながら楽しむ人もいるだろう。きっと視聴者は見つかると思う。

9/10
とても映画的
キャロルと世界の終わり』は、『火星でファイヤード』や『スカベンジャーズ/支配する侵略者』と並ぶ、2013年の静かで成熟したSFアニメの新たなエントリーだ。うつ病や内向的な性格、詐欺師症候群など、非常に現実的な問題を扱っているため、両作品よりも少しコメディ色が強いが、それでも比較的地に足がついており、派手さはない。
キャラクターデザインは、大人のアニメシリーズとしてはかなりユニークで、キャロル自身は涙のしずくのような形の目をしており、彼女のキャラクターをよく表している。
うつ病と人生の危機に直面している私にとって、キャロルはとても親近感がわく。
全体的にとてもしっかりしたアニメだ。

IMDb

9/10
稀に見る不完全な傑作
第1話を観た瞬間、このシリーズが、多くのニュース、多くの選択肢、そしてこの世界のインフルエンサーや大物有名人の言葉の中で迷っている私たちの現状を映し出していると確信した。キャロルは、どこにも所属できずに苦しんでいるすべての人の象徴であり、キャロルは、世界が終わりに近づいているときでさえ、いかに残酷なものであるかを要約している。実際、中立的な立場から言えば、この作品には、私たちの社会は私たちが考えているほど完璧ではなく、多くの改革が必要だという真実に私たちを導く出来事によって表現される、膨大な量の感情や思いが含まれている。私が言ったことを要約すると、キャロルは私であり、彼女もあなたであり、そして彼女はこの世界の他のすべての惨めな人間なのだ…。

9/10
ゆっくりな展開だが、ゆったりとしたテンポに価値がある
キャロルと世界の終わり』(Netflix)はリミテッド・シリーズ(シリーズの長さは決まっているそうだ)。異世界の黙示録まで1年を切った世界での、中年の青春物語だ。
古典的な英雄の旅はない。
その代わり、主人公は人生の素晴らしさに目覚めていくだけだ。彼女は数百万人の中の一人だが、現実社会がどのように自らを扱っているのか、そしてよく生きた人生という概念を分析するための手段として役立っている。レヴァー・バートンのヴィネットを含むカメオ出演も多い。
ほとんどの人々にとって、この作品は目立たないだろうが、美しく控えめなストーリーテリングだ。
これは、『リック・アンド・モーティ』(中年の実存的危機と……あらゆるものの無益さに焦点を当てたシニカルなシリーズ)のようなストーリーテリングとは対極にある、うまくできた作品だと思う。

9/10
心が落ち着き、考えさせられる
良いショーに必要なものが全て揃っている。年末にこんな嬉しいサプライズがあるなんて。このシリーズのペースは素晴らしくゆっくりで、これは悲しいかな、最近の作品では珍しいことだ。声優陣もいい仕事をしている。キャロルは、何が自分を幸せにしてくれるかを探す深い旅をしている人なら誰でも共感できる。平凡な中にある非凡さを浮き彫りにしているところが好きだ。
また、他の登場人物を突き動かしているものが徐々に明らかになっていくのもとても楽しい。本当におすすめ。観ていると、奇妙な瞑想をしているような気分になるし、メッセージに身を任せれば、自分自身の人生や自分にとって何が大切なのかについて本当に考えさせられる。

2/10
非常に深いと思っていたが、実際は非常に退屈だった
全部見ました。公平に総括したかったので全部。
このシリーズは見ていて決して楽しいものではない。深く、本当に示唆に富んだ作品にしたいのだが、Netflixというフォーマットは、迷走する余地を与えすぎ、その結果、ストーリー自体が自重で溺れてしまう。
このシリーズは、彗星の襲来によって世界が終わりを迎え、誰もが快楽主義的に終末を乗り切ろうとして、基本的に普段の生活を止めているという設定からすぐに始まる。まあ……たいていの人は、主人公のキャロルのように、無目的な人生に目的を与えるために働いて終わりを迎えたいと考える人もいる。
あと7ヶ月しか生きられないのに、9時から5時までの仕事に戻るなんて。
この番組の脚本家による、普通の人が働けなくなったら発狂してしまうという、奇妙な動物農場/気味の悪い『The Onion』的ディストピア的発想があるが、言っておくが、それは現実ではない。このシナリオではありえない。
一貫性のない脚本といえば、さまざまな場面で、社会が崩壊し、公共交通機関がなくなっているのは明らかなのに、どういうわけか人々はまだ飛行機に乗って旅行に出かけている。誰が飛行機を操縦しているのか?誰が荷物を扱っているのか?誰がこの人たちに食事を与えているのか?
主人公のキャロルは、この観客の世界観になりきっているが、絶望的に憎めない。世界が終わりつつある中で、神経症的な鬱病患者であることは、映画『世界の終わりのために友を探して』ですでに扱われており、もっと短い時間でもっと面白い文章で描かれていた。
キャロルがあまりにつまらないので、シリーズは後半で他の登場人物に手を広げようとしているが、私はそのどれもが好きではなかった。このシリーズは、深夜に放送されていたアダルト・スウィムの10分アニメのような感じだ。これが30分だったのは残念だ。
このシリーズ自体も、信じられないほど粗雑に描かれている。アニメは作風を選ぶものではなく、実際に悪いものだ、というのはいつから「OK」になったのだろう?なぜなら、この作品はひどかったからだ。全裸のしわしわの人たちも不条理にしか見えなかった。あれで面白いと思ったのか?
最悪なのは、このシリーズが結局、陳腐な台詞とにらめっこが苦痛なだけで、同時にとてつもなく気取り屋で説教くさいことだ(キャロルは、人の名前さえ覚えれば「すべてうまくいく」と教えている、ゲロ)。
アニメのキャラクターがただ見つめ合うのを見たい?それなら、この映画がぴったりだ。

IMDb

2/10
この作品には、「愉快」な要素が全くなく、つまらない。
第1話の序盤で、ちょっと面白いセックスシーンがあったので、期待できるかもしれないし、ユーモアもあるかもしれないと思った。
でも、どんどん悪くなって、見ているデバイスを叩き壊したくなるほどひどかった。
この10点は明らかに偽物で、IMDBの評価をまったく信用できない。
私は通常、このような番組を見て眠りにつきたいのだが、ストーリー展開の中には心を不思議な気持ちにさせ、そのまま眠りについてしまうようなものもあるからだ。しかし、これはその逆で、Netflixから手を引きたくなるほどイライラさせられた。
すべてを好きになる必要はないし、人によって好きなものは違う。誰もが『トワイライト』を好きになるとは限らないが、誰がなぜ好きになるかはわかるし、そのような視聴者向けにうまく作られている。これはゴミにしか見えない。

2/10
退屈で表面的
これは面白いコンセプトだった。
実際、適切なキャストが揃えば大作映画にさえなり得る。しかし、このアニメシリーズの出来はかなり悪い。制作者はポジティブなメッセージを伝えたつもりなのかもしれないが、実際にはかなり厳しいメッセージだ…。表面的な日常生活で気を紛らわせなければ、人生は無意味だ。つまり、
A(アメリカンスタイルのバケットリストをフル活用する)か、
B(奴隷に戻る)か…。
他に選択肢はないのか?なんてアメリカ的な人生の解釈の仕方なんだ…。多分、彼らは深遠なことを言おうとしたのだろうが、これはただ、探求は必要ない、悲しい会社員生活の1秒1秒を大切にして、より幸せな奴隷になればいいんだ、という低級な自己啓発物語に過ぎない。

メタスコア 79点/ユーザースコア 6.5

メタスコア

91
A.V.クラブ
キャロル&エンド・オブ・ザ・ワールド』はたしかに面白いし、不条理なドタバタ劇もたくさんある。しかしその核心は、他の人々の中で生きる人間であることの意味について、忍耐強く瞑想的なシリーズである。

83
インディ・ワイヤー
Baskets」のマーサ・ケリーが素晴らしい声の演技を披露する「キャロルと世界の終わり」は、実存的な恐怖を愉快に紡ぎ出す作品であり、場違いな主人公を慣習の中に置き去りにしながらも、形式や精神において型にはまらない考え方を密かに称賛している。

80
コライダー
大人向けのアニメーション作品としては、あまりにも稀有な作品のひとつだ。キャロルの両親がボートに乗る場面では時折バランスを崩すものの、キャロルにフォーカスが戻ると盛り上がる、独特のトーンと感傷性を持っている。

80
デサイダー
キャロルの高齢の両親が、たくましい助っ人マイケルと一緒に、夫婦がするようなことをする姿は微笑ましい。高齢であっても、キャロルの両親は自分たちができなかったことをやっている。しかし、キャロルの日常を維持したいという願望が、私たちをより一層彼女に好感を抱かせるのだ。

IMDb

70
ニューヨーク・タイムズ
グーターマンと同僚の脚本家、ケヴィン・アリエッタとノア・プレストウィッチは、物語をあちこちに迷わせる。しかし、毛むくじゃらで少しエスプリの効いた魅力と、共感できる登場人物たちの世界の終わりに対する様々な反応は、概ね真実味を帯びている。

8
ベルトベラミ
魅力的でありながら、とてもダークなこのシリーズは、私たちが恐怖や人に言われることを気にして生きていることに気づかせてくれる。Netflixによるもうひとつの素晴らしい大人向けアニメ番組。

5
ベスト
もっと多くのことを期待していた どこからでも何マイルも離れた場所に家を借りると、奇妙なことが起こると予想される。オーナーが現れたのは街の停電のせいだった。飛行機が墜落したり、大声で騒いだり、動物が奇妙な行動をとったりする中、キャロルはワインを飲んだり、オーナーとダンスをしたりすることに興味を示す。もっと良かったかもしれない。

10
今年一番のお気に入り
他の番組、特にアニメのジャンルとはまったく違っていて新鮮だった。私たちがどのように生きているのか、そして私たちの社会に蔓延している、互いのつながりを阻む制度的・人為的な障壁について考えさせられる。

9
社会的規範に見切りをつけた人々が、地球滅亡まであと数ヶ月しかない世界を旅する。この物語における美しさとは、普通であることの心地よさであり、どんなに普通でありたいと願えば願うほど、不快な真実に引きずり込まれていく。
主人公のキャロルは弱いが、そのレイヤーを剥がしていくと、平凡な中に非凡な人物が見えてくる。控えめに言っても面白味のない主人公よりも、アンサンブルに感情移入してしまった。青春の約束はとうに過ぎ去り、周囲の世界が崩壊し始める中、シンプルなことに喜びを見出す30歳以上の人々にお勧めしたい。

IMDb

2
アンクルウィラード
第1話だけ見たが、それで十分だった。キャロルは憎めない。キャロルは、死ぬ前にできる限りのことをしたいというハッピー・ゴー・ラッキーな人間じゃないのはわかるけど、なんていうか、どんだけ気難しいんだ。絶望的に落ち込むことはできるし、それは理解できるけど、世界が終わるときにただそこに座って電車が時間通りに走ることを期待するような、当たり障りのない想像力のなさは、想像以上につまらない。私には向かない。

4
オリビエ・ピエル
まったく同じ題材を扱ったラース・フォン・トリアーの『メランコリア』のほうが、「1年後に世界が終わると想像してみる」という問いに対する、この極めて「ミュリカン」で退屈で安易で凡庸な考察よりも、100万倍優れている。

10
ゴッドソーズ
この番組はとてもいい!多くの番組、特にアニメ番組とは違ったペースが新鮮。もっとゆっくり考えさせられるようなノリになりながらも、一貫して笑わせてくれる。この番組には、明らかに多くの注意が払われている。

スポンサーリンク

まとめと感想「久々にドストライク」

IMDb

大好きな作品。

ミッドナイトゴスペルとか好きな人にはブッ刺さると思う。

色々あって入院中に見た。

7ヶ月後に地球滅亡するけどどうする?

って急に言われた42歳独身女性キャロルの終末の過ごし方を描いた作品。自身の感情を抑え続けて生きてきたキャロルにとって7ヶ月自由に過ごして良いと言われても困るだけで、何をすべきか悩んでいるところ、偶然出会ったオフィス街で唯一機能している謎の企業と出会い、よくわからないまま業務引き継ぎを経て残りの終末を今まで通り平日は仕事、土日は休日、という今までと同じ生活を望んで続けていく。

ただ、周囲に流され生きてきたはずのキャロルだったが、多くの人との出会いや経験によって徐々に変わっていき…見ているうちに彼女の等身大で無理のない範囲でできる限り精一杯生きる姿に共感して感動する物語。

キャラデザに対し最初は嫌悪感があったが、徐々に物語と彼女の表情に引き込まれていくうちにあっという間に彼女の選択した終末の過ごし方に惹かれ一気見してしまった。

面白いと思ったのは彼女の選択が妙にリアルで現実的なのに対し、キャロルたちキャラデザはデフォルメされて描かれていたり、時折幻覚のようなカットシーンが挟まれたり、非現実的なひとの姿が描かれていたりするところ。

例えば落とし物を探す回で結局見つけることができなかったブローチを持っていたのは、彼女たちの姿を模した人形を操って人形遊びをしている男で、全ての出来事は男の妄想なのか?と匂わせて終わったりする。

こんな感じで、劇中時折挟まれる?な描写が良い感じに人の頭を柔らかく困らせくれるので大好きなのだが、人によってはこのナンセンスな描写を気に入らない、意味がないと一刀両断して低評価をつけている人もいた。アドベンチャータイム好きな人にとっては最高のスパイスでしかなく、不条理を楽しめる人にはおすすめできる。

メタスコアのレビューの中で「30歳以上の人におすすめ」とあったが、その通りだと思う。30代未満の人たちにとってはキャロルたちオフィスで働くことを選択する人たちが理解できないからだ。

7ヶ月で死ぬんだよ?

なんで自由に生きないの?

という質問に対しキャロルたちは「やりたいことが見つからない」と答えても理解できないのと一緒だろう。

30代以上は分水嶺の年代だからこそ刺さるのだと思う。

諦めとかじゃない。ただ、歯車で入れることの幸せ、人によっては奴隷と言葉を変えてくる人もいたが、そうじゃないんだ。

それでいいんだよ。それがいいんだ。だから邪魔をしないでくれ。そうやってる人もいるってことを知っても知らなくてもいいんだ。ほっといてくれ、ってだけ。

だから低評価の多くの人たちは彼女のことを理解できず、理解しようともせず、彼女たちの選択は誤っている、とか、もっと好きなことをしろ、とか、人の名前を覚えるのが人を救うとか浅い女wなどとレビューするのだろう。

私は自由に生きているとは言えない、家族のために新天地で仕事を頑張り、鬱になり退院して背中を痛めて入院して、なんとか家族のために生きながら、自分のためにゲームや映画を観る時間を至福の時だと思いながら、なんとか日々を”消費”している。そりゃ、できれば苦しまずに死ねれば一番嬉しいが、そんなことをしたら家族が困る、だから死ねない。ある意味生きているだけで拷問である。だからこそ自分の時間を持つことの重要さを身をもって理解している。矛盾しているが生きている限り皆同じように悩み苦しみなんとか生きているだけで幸せだったりするのだ。

劇中の彼らのように2週間バカンスして良いよ!って言われても旅する金もなければ・・・って言い訳こいて普通に家族と過ごしちゃうだろうし、7ヶ月後に地球落ちるよ!って言われてもさぁ今からハメ外そうぜ!っとはなれない側。あなたはどっち?

そういえば低評価レビューの中で、終末が訪れるとしても”こんな世界にはならない”とか言い出す人もいた。キャロルの世界は不思議で、全員が業務を放棄しているはずなのに、ニュースもやってるしライフラインも生きている、スーパーは強奪されていないし、それほど荒廃していない、日本だったらこれぐらい平和な終末だろうなってぐらい平和に描かれているのも気に入らないらしい。

なるほど。興味深い。

私が気に入った、、、いや心底面白いと感じたアニメーションに対していろんな人がいろんな意見を持っていろんな感想を述べているのを見れたのも楽しめた。

興味を持って作品情報が読みたくなった人はこちら↓

関連



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

error: Content is protected !!