映画『ファースト・カウ』物語ネタバレと海外の感想評価まとめ




この記事は、映画『ファースト・カウ』の魅力を余すことなくお届けします。映画の舞台裏からキャストの素顔まで、ネタバレを避けつつ、映画愛好家が知りたい情報を詳細に紹介し、最後に物語のネタバレを紹介していきます。

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映画『ファースト・カウ』作品情報

ケリー・ライヒャルト監督の手による、2019年のアメリカ映画『ファースト・カウ』。本作はジャンルの枠を超えた独特な世界観で、批評家から高い評価を受けています。上映時間は121分、メタスコアでは89/100の高得点を記録。この作品は、オリオン・リーとジョン・マガロが主演を務め、19世紀初頭のアメリカを舞台にした深みのある物語を紡ぎ出しています。

映画の原作「ザ・ハーフライフ」

『ファースト・カウ』は、ジョン・レイモンドの小説『ザ・ハーフライフ』を基にしており、2019年のテルライド映画祭で初公開されました。この作品は、オレゴン州の設定に戻り、彼女の映画の特徴であるミニマリズムとリアリズムを反映しています。

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ストーリー概要(ネタバレなし)

映画『ファースト・カウ』は、19世紀のオレゴンを舞台にした物語です。友情と夢を追い求める二人の男性、クッキー(ジョン・マガロ)とキング=ルー(オリオン・リー)の絆を中心に描かれています。彼らは、地元で最初に飼われた乳牛のミルクを使って、ビジネスを立ち上げようとします。しかし、その過程で彼らを待ち受ける試練や困難を描いた作品です。

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主要キャラクター紹介:

  1. オリオン・リー演じるキング=ルー:
    野心的で賢い中国移民。彼は新しいチャンスを求めてアメリカにやってきた。キング=ルーは、クッキーと共に独自のビジネスを始めるアイデアを持っています。
  2. ジョン・マガロ演じるクッキー・フィゴウィッツ(Cookie Figowitz):
    温厚で心優しい料理人。彼は遠征中の罠猟師たちのグループに加わり、キング=ルーとの友情を育むことになります。
  3. レネ・オーベルジョノワ演じる男性(Man with Raven):
    物語の冒頭で現れる謎めいた人物。彼の存在は映画全体にわたって謎を深める要素となっています。
  4. トビー・ジョーンズ演じるチーフ・ファクター(Chief Factor):
    地元の強力な権力者で、地域の貿易を支配しています。彼は物語の重要な鍵を握る人物です。
  5. イーウェン・ブレムナー演じるロイド(Lloyd):
    クッキーとキング=ルーが出会う一連のキャラクターの中で、彼は重要な役割を果たします。
  6. スコット・シェパード演じるキャプテン(Captain):
    クッキーが最初に働いていた遠征隊のリーダー。彼の性格と決断が物語の初期の展開に影響を与えます。
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監督ケリー・ライヒャルトの紹介:

IMDb

ケリー・ライヒャルトは1964年、フロリダ州マイアミで生まれました。彼女は幼い頃から写真に興味を持ち、特に父親が犯罪現場で使うカメラを使って撮影を始めました。その後、ボストンの美術館美術学校(School of the Museum of Fine Arts)で学び、その後バード大学でS.ウィリアム・センフェルド・アーティスト・イン・レジデンスとして教鞭をとっています。

彼女の映画作品は、ミニマリスト的な手法と「スローシネマ」と呼ばれるスタイルで知られており、しばしば小さな町や農村地域の労働者階級のキャラクターに焦点を当てています。彼女の映画は、緻密な情感とリアリズムを重視することで、批評家から高い評価を受けています。

ライヒャルトのデビュー作『リバー・オブ・グラス』は1994年にリリースされ、その後オレゴン州を舞台にした一連の作品を制作しました。これには、『オールド・ジョイ』(2006年)、『ウェンディとルーシー』(2008年)、西部劇『ミークス・カットオフ』(2010年)、サスペンス『ナイト・ムーヴス』(2013年)などが含まれます。2016年には、モンタナ州を舞台にしたドラマ『サーテン・ウィメン』を手掛けました。

彼女の作品は、複雑なプロットよりも気分や雰囲気に重点を置いており、観客に思考の時間を与える「スローシネマ」の特徴を持っています。ライヒャルトは、映画業界での女性監督としての役割と、その中での挑戦についても公に語っています。

ケリー・ライヒャルトの映画は、批評家からの高評価にもかかわらず、大きな興行収入を上げているわけではありませんが、彼女の独自のスタイルと映画製作へのアプローチは、映画業界内外で高く評価されています。

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オリオン・リー

imdb

オリオン・リーは、演技の世界で多様なキャラクターを演じることで知られる俳優です。彼は劇場、映画、テレビで活躍しており、特にスコットランド国立劇場やアイルランド国立劇場などの有名な劇場での公演に出演しています。また、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでのベン・ジョンソンの「ヴォルポーネ」での役柄も高く評価されています。

オリオン・リーは、ロンドン音楽演劇アカデミー(LAMDA)で演技を学び、その後映画やテレビでキャリアを築きました。彼の映画作品には、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017年)、『007 スカイフォール』(2012年)、ディズニー・ピクサーの『Turning Red』(2022年)などがあります。

『ファースト・カウ』では、主人公の一人、キング=ルー役を演じ、その繊細でリアルな演技で観客の心を掴みました。

ジョン・マガロ

imdb

ジョン・マガロは、アメリカ合衆国オハイオ州アクロン出身の俳優です。彼は幼少期から演技に興味を持ち、高校時代には地元の劇場で活動を始めました。その後、ピッツバーグのポイントパーク大学で演劇を学び、ニューヨークでキャリアをスタートさせました。

ジョン・マガロの初期の映画作品には、『ザ・ブレイブ・ワン』(2007年)、『ザ・ボックス』(2009年)、『ソウル・トゥ・テイク』(2010年)などがあります。また、彼はNetflixの人気シリーズ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』(2015-2019年)や『アンブレラ・アカデミー』(2019年)にも出演しています。

映画『ファースト・カウ』では、主役のクッキー役を演じ、彼の繊細で感情豊かな演技が光りました。この役で、彼は2020年のゴッサム賞の最優秀主演男優賞にノミネートされるなど、高い評価を受けています。

この二人の俳優は、『ファースト・カウ』の物語に深みとリアリズムをもたらし、映画の成功に大きく貢献しました。

視聴者の反応と評価:

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  1. Outcasts in the American Frontier – 8/10
    • 「アメリカンフロンティアでのアウトキャストについての物語。ジョン・マガロが繊細なベーカーとして、そしてオリオン・リーが彼と友情を結ぶ中国系移民として出演。静かだが深みのある物語展開が特徴。」
  2. Quietly brilliant – 9/10
    • 「ケリー・ライヒャルト監督の静かながらも印象的な西部劇。キャラクターの細部に注目し、アメリカ西部の荒野に生きる人々のリアルな生活を描く。」
  3. Catchy title, interesting movie that moves slowly and seems overlong – 6/10
    • 「タイトルが魅力的で興味深い映画だが、進行が遅く、長く感じられることがある。友情と協力を描く素敵なストーリーだが、場面やキャラクターの描写がやや長引く印象。」
  4. A Great Film that Won’t be for Everyone – 8/10
    • 「すべての人には向かないかもしれないが、素晴らしい映画。緩やかなペースが物語に深みを与え、メインキャラクターへの共感を引き出す。」
  5. A Poignant Tale About Friendship and Capitalism – 8/10
    • 「友情と資本主義についての感動的な物語。主演の演技が印象的で、映画のゆっくりとしたペースが話の興味を引き出す。ケリー・ライヒャルト監督の作品群の中でも特に秀逸。」
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映画タイトルに隠された意味とは

「ファースト・カウ」は、二人が滞在する街に訪れた最初の牛(牛のイヴィーがファンタスティックに演じている)を指します。

この牛は、1800年代の西部開拓時代の自然の秩序が移り変わることの象徴など、深い意味を持っています。

冒頭、小さな酒場で、一人の男が「ここは牛のための場所じゃない。もしそうなら、神が牛をここに置いたはずだ」。別の男も “それなら白人の居場所もない “と答える場面がある通り、この街に牛がいる理由は、犯罪により成り上がった金持ちが紅茶にクリームを入れるためで、この街の訪問客に自分の地位を誇示するためでしかないという、皮肉が込められています。

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映画『ファースト・カウ』物語ネタバレ

現代、森の中で遊んでいた少年が、土の中に埋まっていた二人の人骨を見つける。人骨は二人並んで眠っていたかのように並んだ状態で放置されていたのだろう。

1820年、
オレゴン州を旅する一団の料理人であるオーティス”クッキー”フィゴウィッツ(ジョン・マガロ)は、森の中に隠れていたロシア人を殺して逃亡中の中国人移民キング・ルー(オリオン・リー)と出会う。クッキーは腹が減っていると話すルーに食材と毛布を与え、一晩テントで匿うと、翌日彼が川を渡って逃げるのを見届ける。

クッキーの一行は村に辿り着き酒場に向かうと、赤子の子守りをしているルーを見つける。再会を喜ぶルーは、離れにある小さな家にクッキーを招待する。そこで、ルーはいずれ農場を始めようと考えていること、クッキーはサンフランシスコでパン屋かホテルを開く夢を話す。

クッキーはボストンでパン職人の助手をしていた思い出を話すと、ルーに牛の乳を使って焼き菓子を作れないかと話す。町で最も裕福な英国人貿易商、チーフ・ファクター(トビー・ジョーンズ)の乳牛元に向かい、クッキーが牛の乳を搾っている間、ルーは木の上から見張りをして牛乳を手に入れる。

クッキーは早速バターミルクビスケットを焼いてルーに食べさせる。クッキーは出来上がりに満足せず、もっと甘くしたいと伝えるが、一口食べたルーはこの村のどのビスケットよりもずっとおいしい、この味なら稼げるよと賞賛する。そこで、クッキーはレシピを改良し美味しいビスケット作りに励む。

クッキーのビスケット

二人は出来上がったビスケットを売り始める。興味を持った村人たちに囲まれレシピを聞かれたルーはレシピは”中国の秘密”だと答えて、最初のビスケットを手渡す。すると、一口食べた男たちは、あまりのおいしさに次々と、我先にビスケットを買っていく。最後のビスケットは男たちによる入札が行われ1日でかなり稼げてしまう。

味を占めた二人は夜になると、ファクターの乳牛から乳を絞りビスケットを作る。

翌朝、ビスケットの噂が広まり、朝から二人のビスケットを狙い行列ができていた。それから毎日毎日ビスケットが飛ぶように売れていく。今日も残り一つのビスケットをめぐり、並んでいt小柄な男を押しのけて、横入りした男にビスケットを売ってしまう。

金持ちになった彼らは、銀行に持っていくよりも木の上にお金を保管する方が安全だと考え、近くの木の上に隠す。

ある日、ファクターが現れ、彼らのケーキを試食するとあまりの美味しさに驚き、、次の商談に訪れる船長の好物であるクラフティ(卵と牛乳と果物のケーキ)を焼いてほしいとクッキーに依頼して立ち去る。クッキーは夜の間にクラフティを焼き上げる。

翌日、ルーとクッキーは無事にファクターにクラフティを届け、商談相手にクラフティを渡し満足させる。しかし、夜に牛の乳を搾っているのをファクターに見つかってしまい、部下たちに二人を殺すように命令する。

エンディングネタバレ「最後はどうなる?」

銃で武装した部下に追われ、逃亡を続けた二人は、川にたどり着く。泳げるルーは間髪入れずに飛び降りるが、クッキーは川に飛び込む勇気がなく近くの草むらに隠れてやり過ごす。部下たちは、ルーの飛び込んだ音をたどって川沿いに歩き始める。隠れ続け気を失ったクッキーは、先住民の老夫婦の小屋で目を覚ます。老夫婦はクッキーにゆっくりするように伝えるが、友人を探さないと、と伝えすぐに立ち去る。

ルーは川沿いに置いてあったカヌーと衣服の金属のボタンを交換し、自宅に戻るが、ファクターの手下がまだ探しているのを見て、木から金を取り戻し隠れる。遅れてクッキーが現れ、隠れていたルーと合流し二人はハグをして喜ぶ。そしてルーの提案で南へ行くために歩き始める。

クッキーは森の中でついていけず、明らかに疲労して横になる。ルーはクッキーに安全だと言い、見張りを約束する。

その裏では、ビスケットを横入りして食べれなかった小柄な男が、ライフルを持って二人を追いかけ続けていた。

海外の感想評価

海外では2019年に公開された「ファースト・カウ」の海外の感想評価をまとめて紹介します。

IMDb 7.3/10「傑作」

5/10
静かで小さな映画だが、もっと与えるものがあった
ケリー・ライヒャルトの映画を観たことがある人なら、この名監督が観客を急かしたり、特別に急かしたりすることなく、登場人物や設定にじっくりとカメラを向けていることを知っているだろう。
ライカールトのストイックな演出と4:3のアスペクト比によって、この映画は泥臭く、生活感のある森林地帯の物語をさらに引き立てているが、この時代と場所の感覚が生きている一方で、物語や登場人物からはエネルギーや熱意がほとんど感じられない。
マガロとリーは素晴らしい仕事をしているが、彼らを自由にさせない映画の束縛から逃れられないことを発見している。
間違いなくヒットする『First Cow』は、彼女の名を世に知らしめた形と作品を継承しているが、このテンポの悪いドラマは、色とりどりの登場人物と、中途半端に掘り下げられたとしか感じられない状況によって、もっと与えるものがあったように感じられる。

6/10
“誰かがあなたの牛の乳を搾っていたようだ”
この映画に価値を見出した人たちの思慮深いレビューには感謝するが、この鑑賞者にとっては試練の体験だった。照明が非常に暗く、いくつかの重要なシーンは事実上見ることができない。物語の幕開けと最終的な内容には大きな断絶があるので、そこに連続性を求めてはいけない。

8/10
アメリカ開拓時代の追放者
アメリカ開拓時代に、2人のはみ出し者が友情と仕事上の提携を見つける物語。
ジョン・マガロが演じる優しいパン屋は、映画の冒頭で探検隊のコックとして登場する。彼は思慮深く繊細なため、一緒にいるマッチョでワイルドな男たちに馴染めず、いじめや脅しを受ける。オリオン・リーは中国からの移民で、彼と親しくなり、地元の交易所でパン屋のビスケットを売る商売をしようと提案する。牛乳を手に入れるには、いつも大歓迎してくれるトビー・ジョーンズ演じる地元の貴族の牛(そう、「A cow」ではなく「THE cow」)から牛乳を盗むしかないのだ。
映画は現代から始まり、森の中でハイカーが映画の結末を暗示する何かを発見する。
監督は、2020年が映画にとって最も活気のある年ではないことを見抜いているが、今年これまでに公開された映画の中で、『ファースト・カウ』は私が観た中でベストの1本である。

8/10
万人向けではない素晴らしい映画
この映画を観る観客の半分は、おそらくこの映画を嫌うだろう。というのも、この映画はテンポがとてつもなく遅いので、せっかちな観客を簡単に遠ざけてしまうからだ。個人的には、このような映画に興味深いストーリーがあれば、テンポの遅さは実際に物語に吸い込まれるのに役立つ。A24の最新作のひとつである『First Cow』は、オンデマンド配信が始まったばかりだ。近年の彼らの素晴らしい映画カタログを見ると、ベスト作品には入らないが、それでも全体的に素晴らしい映画だ。

ケリー・ライヒャルト監督に注目するようになった。彼女は出演者全員のベストを引き出すのが素晴らしい。しかし、この2作品を全体的に好きになれなかったのは、サウンドデザインと音楽の面で少し無味乾燥すぎると感じたからだ。
それは明らかに彼女の特徴であり、『First Cow』はまたもやそのように感じられたからだ。私はこの映画を見るのが大好きだし、起こることすべてが納得のいくものだと感じた。しかし、映画全体としては少し生気がないように感じることがある。それ以外の点では、彼女は私の目から見ても受賞に値する映画監督だ。

メタスコア90「とてつもなく魅力的」

100
バラエティPeter Debruge
ライヒャルトは無駄を削ぎ落とした物語を得意とし、時には退屈するほど多くを削ぎ落とす。First Cow』は無駄がないかもしれないが、2つの時代を比較することで、反芻する余地を十分に与えてくれる。
100
ハリウッド・レポーターDavid Rooney
多くの2時間の物語映画の基準からすると、『First Cow』では多くのことは起こらないし、もっと開放的な結末を望む人もいるかもしれないが、このドラマの荒削りな叙情性は、私を終始うっとりさせ続けた。
100
ガーディアン紙ピーター・ブラッドショー
お金について言及するという、映画ではほとんどやらないことをやってのけた、とてつもなく魅力的な物語だ。非常に手に取るようにわかる何かが危機に瀕しており、その危機は現実的で、生き残ることが問われている。
100
The Telegraphティム・ロビー
ウィリアム・ブレイクの格言「鳥は巣、クモは網、人間は友情」からこの映画をスタートさせた彼女は、この方程式の人間側を正当に評価するだけでなく、動物界の珍しいスペクトルに目を配った。
100
ニューヨーク・タイムズA.O.スコット
First Cow』は基本的に西部劇である: アメリカのフロンティアにおける文明、連帯、蛮行に関する問題を取り上げている。多くの偉大な西部劇がそうであるように、英雄的個人主義の神話を含め、このジャンルの基礎となる神話のいくつかを爽快で美しい厳しさで批評している。
91
IndieWireエリック・コーン
ライヒャルトはまたしても、太平洋岸北西部の自然の素晴らしさを歩き回りながら、自分の居場所を探す2人の友人について、不思議な小さな物語を作り上げた。この催眠術のような予測不可能な映画の魅力は、2人がお互いの失敗を通して居場所を見つけるところにあり、初期の未開のアメリカという文脈におけるその結果の本質には、徐々にフレームに染み込んでいく豊かな意味がある。
90
映画の脅威
友情の機微を考察することで、この映画は魅惑的で魅力的である。
70
スレート
これほど豪華で、これほど優しい演技の映画でも、イヴは一線を画している。イヴにとってでなくとも、彼女のような人たちにとって。「彼女はここにいて、次の大きなプロジェクトの準備ができている」とヘンリーは言う。”人々は牛を主役として考えていないと思いますが、この映画の後では変わるかもしれません”。
67
プレイリストロドリゴ・ペレス
First Cow』は、ピンが落ちる音がよく聞こえるような、かすかで意図的なテンポの映画作りだ。しかし、そのささやかで優しい小さな映画は、感動的で詩的だ。
63
スラント・マガジンKeith Uhlich
ジョン・マガロとオリオン・リーのキャラクターが、最終的にすべての外側にいるように感じられるのは残念だ。

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まとめと感想「ラストにゾクゾクさせられる」

うわ、最後怖くて悲しい。

何気ない行動が巡り巡って二人の運命を決定的なものにする。

最後二人はあのまま眠ってしまい、追いかけてきたビスケットの恨みを持った青年に殺されてしまうのだろうということがわかるラスト。

ひょっとすると、全く関係のない人骨の可能性もあるが、、、

うわ、見終わった後に、ゾクゾクして悲しみが全身を包み込む。

最初から最後までスローペースで、1800年代のアメリカを堪能できる。二人の異人同士の友情もスローペースで、このままのんびりと平和に物事が進むと思いきや、最後の最後にあんな悲しいラストを描くとは、ケリー監督の作品は高評価のものが多い反面、興行収入的には全く振るわない理由も納得。この映画は面白いが、人には勧めれない。さすがA24,一筋縄ではいかない作品だった。

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