もくじ
映画『ベッキー、キレる/The Wrath of Becky』作品情報
- 上映日: 2023年5月26日(アメリカ)
- タイトル: The Wrath of Becky
- ジャンル: アクション・スリラー
- 制作国: アメリカ
- 上映時間: 83分
- 興行収入: 約$202,110
- メタスコア評価: 51/100
監督と主要キャスト
- 監督: マット・エンジェル、スザンヌ・コート
- キャスト:
- ルル・ウィルソン(ベッキー役)
- ショーン・ウィリアム・スコット(ダリル役)
- デニース・バース(エレナ役)
ストーリー概要(ネタバレなし)
映画『ベッキー、キレる/The Wrath of Becky』は、復讐に燃える16歳の少女Beckyの物語。2年前の家族への攻撃から逃れた彼女は、新たな生活を模索する中、極端主義者グループ「Noble Men」と対峙する。彼らに愛犬を奪われたBeckyは、かつての凶暴な自分に戻り、壮絶な復讐劇が繰り広げられる。
前作「BECKY ベッキー」予告↓
主要キャラクター紹介
- ベッキー:復讐に燃える16歳の少女。過去のトラウマを抱えながらも、強靭な精神力を見せる。
- ダリル:反政府グループのリーダー。冷酷かつ計算高い。
- エレナ:Beckyの良き理解者で、彼女に心を開く数少ない人物。
- アンソニー:ノーブル・メンのメンバー、血の気が多く、勢いで行動してしまう。
- DJ:ノーブル・メンのメンバー、ネジが一本外れているビビり屋、アンソニーの行動を笑って済ませる。
- ショーン:ノーブル・メンのメンバー、メンバーの中で一番冷静で、気が弱い。
- ツイッグ:ノーブル・メンのメンバー、ばかなタフガイ。
監督の紹介:マット・エンジェル
マット・エンジェルは1990年生まれのアメリカの監督。『The Lincoln Lawyer』や『Dave』などで知られる。映画『The Wrath of Becky』で共同監督を務め、独特なアクションとスリリングなストーリーテリングで注目される。彼の映画は緊張感ある展開と深いキャラクター描写で観客を引き込む。彼の作品は、復讐劇やサスペンス要素が強く、観客に強い印象を与える。
- 生年月日: 1990年10月23日
- 出身地: カリフォルニア州、アメリカ
- 職業: 俳優、脚本家、監督
- 主な作品:
- TVシリーズ『The Lincoln Lawyer』(2022年、ヘンリー・ダール役)
- TVシリーズ『Dave』(2023年、ロイ役)
- 映画『The Wrath of Becky』(2023年、ショーン役、脚本・監督)
主演の紹介:ルル・ウィルソン
ルル・ウィルソンは2005年生まれの若手女優。『The Haunting of Hill House』や『Becky』で知られる。彼女の演技は強烈な存在感と感情の深さが特徴で、若いながらも幅広い演技力を持つ。特に『The Wrath of Becky』では、復讐に燃える少女Becky役を熱演し、その演技は批評家からも高く評価されている。
- 名前: ルル・ウィルソン
- 生年月日: 2005年10月7日(18歳)
- 出身地: ニューヨーク市、アメリカ
- 職業: 女優
- 活動年数: 2012年~現在
- 主な出演作品:
- 映画『Ouija: Origin of Evil』(2016年)
- 映画『Annabelle: Creation』(2017年)
- TVシリーズ『The Haunting of Hill House』(2018年)
- 映画『The Glorias』(2020年、グロリア・スタイネムの10代役)
- 映画『Becky』(2020年)
- 映画『The Wrath of Becky』(2023年)
- キャリアの始まり: 3歳でコマーシャルに出演し、2012年にTV番組『Louie』でテレビデビュー。
- その他の情報:
- 彼女は2人の姉妹がいる。
- 『Doctor Strange』に出演したが、シーンはカットされた。
視聴者の反応と評価
- 4/10「前作と同様に楽しめるが、いくつかの脚本上の欠陥が目立つ」
- 7/10「Beckyの復讐劇が再び!ショーン・ウィリアム・スコットの新しい役どころが見所」
- 6/10「前作の続編としての期待を部分的に満たす。アクションは面白いが、脚本にいくつかの穴がある」
- 5/10「予測可能な復讐映画だが、シーンには一定の魅力がある」
映画のテーマとメッセージの解説
『The Wrath of Becky』のテーマは、過去のトラウマを乗り越え、自らの正義を貫く少女の成長と復讐。個人の力で抗う姿勢が強調されている。
映画タイトルの意味の解説
タイトル「The Wrath of Becky」は、主人公Beckyの怒りと復讐心を示している。彼女の内なる闘いと、外界への反撃がテーマとなっている。
映画『ベッキー、キレる/The Wrath of Becky』物語ネタバレ
父親を殺したネオナチとの悲惨な試練から3年後、16歳のベッキー(ルル・ウィルソン)は愛犬ディエゴと一緒に、里親に快く受け入れられ新たな生活を始める。里親は優しく迎え入れてくれたが、ベッキーにとって窮屈で仕方がなく、すぐに家を飛び出してディエゴと一緒にサバイバル生活を過ごす。
もちろんすぐに警察に捕まり新たな孤児院に連れて行かれるが、すぐに脱走する…を繰り返しベッキーはサバイバル技術を磨きながら、ディエゴと共に人里離れた生活を続ける。
そしてある日、ヒッチハイクでベッキーを拾ってくれたのはエレナ・カーン(デニス・バース)という年配の女性、彼女はベッキーのことをあれこれ詮索することなく、独りで暮らす森の中の家にベッキーを迎える。穏やかな日々を過ごすが、ベッキーの中で3年前の(前作)家族を殺された怒りと悲しみは、一瞬たりとも忘れることはなかった。
ベッキーは近くのダイナーでウェイトレスを始める。ある日、ノーブルメンと呼ばれる過激派グループのメンバーアンソニー(マイケル・シロー)、DJ(アーロン・ダラ・ヴィラ)、ショーン(マット・エンジェル)が店を訪れる。彼らは典型的な男尊女卑の男たちで、女性蔑視に腹を立てたベッキーは、熱いコーヒーをアンソニーの膝に落として怒らせる。
怒ったアンソニーはベッキーを追跡して夜になるのを待ち、彼女の家に押し入ると、銃でベッキーを脅し、エレナの頭を問答無用で撃ち抜き、ベッキーを壁に叩きつけて気絶させると、ディエゴを誘拐して立ち去る。朝になり、目覚めたベッキーはエレナの死を悲しみ、ディエゴを探しエレナの復讐をすることを誓うのだった。
ベッキー、キレる
復讐を始めたベッキーは、エレナの倉庫を物色し武装した後、以前、男たちがダリル(ョーン・ウィリアム・スコット)という人物と会っていたと言っていたことを思い出し、住所を調べて訪れる。
その人里離れた屋敷には、ノーブルメンのリーダー、ダリル、アンソニー、DJ、ショーン、そしてツイッグ(コートニー・ゲインズ)のメンバーで会合を開き、食事をしていた。
屋敷に忍び込んだベッキーは、ノーブル・メンが明日行うデモ活動に乗じて、ヘルナンデス上院議員への武装決起テロの綿密な計画を示す数々の証拠品を見つける。ベッキーは証拠品を写真に収めた後、ノーブル・メン全員の会員情報が入った秘密のUSBメモリを盗み出す。ついでに倉庫にあった数々の武器を拝借する。
次にベッキーは、屋敷の玄関先に携帯電話を置き、メンバーたちが電話をとると、皆の前で三人を嘲笑い挑発して電話を切る。ベッキーの存在を初めて聞いたダリルは、アンソニー、DJ、ショーンに問いただすと、彼女の犬を誘拐したことを告白するが、エレナを殺害したことについては何も言わない。
小娘1人が、と舐め切ったアンソニーが1人でベッキーを探しに向かうと、真っ赤な服を着ているベッキーはあっさり見つかってしまう。油断したアンソニーがベッキーに近づくが、アンソニーはベッキーの仕掛けた巨大な落とし穴にハマってしまう。そして、ベッキーはアンソニーの口に手榴弾を仕掛け呼び鈴を鳴らす。ダリルが玄関のドアを開けると、アンソニーの手榴弾のピンが外れ、目の前で顔を吹っ飛ばされて死んでしまう。
いくらなんでも、少女の仕業とは思えない異常行動に、ダリルは仲間たちに銃を向け、何があったのか問いただす。観念したDJとショーンはエレナ殺害を暴露する。そこで、ダリルが明日の大事な決起集会について話をしたため、明日のデモがテロ活動だと初めて知ったショーンは、脱退しようとする。ダリルは黙って話を聞いた後、ショーンを殴って無力化した後、首を折って殺すのだった
ダリル、キレる。
ベッキーはダリルに電話をかけ、彼をなじり挑発し、明日のヘルナンデス議員に対する陰謀を暴露すると脅し、USBメモリを盗んだことも伝える。電話中、ツイッグがベッキーを探しに外へ出たのを見計らったベッキーは、クロスボウでツイッグの頬を撃ち抜き、さらに挑発する。びびったDJはトラックで逃亡し、怒ったツイッグはショットガンを持ってベッキーを追いかける。
ベッキーを倉庫に追い詰めたツイッグだったが、ベッキーはスモークグレネードで煙幕を張り、たまらず外に出て咳き込むツイッグをナタでめった打ちしてぶっ殺す。殺し終わり油断したところを、ダリルは麻酔銃を打ち込みベッキーは眠らされてしまう。
ベッキーが目を覚ますと、屋敷の中で椅子に縛られていた。目の前に座るダリルは、ベッキーが大事に持っていた“記念の鍵“を手にいれ、鍵のシリンダー内に隠されたシャフトに座標と思われる数字が刻まれているのを見つけたと話す。
首謀者、キレる
尋問中、屋敷を訪れたのは、呼吸器を取り付けながらタバコを愛するダリルの母親(ジル・ラーソン)だった…(ベッキーは最初に訪れたダリル姓の住所を訪れ彼女に会ったが、無関係と思って無視していた)ベッキーを見たダリルの母は、自分がノーブル・メンの秘密首謀者であることを明かし、ディエゴを撫でながら、殺す素振りを見せ、ベッキーからUSBメモリのありかを聞き出そうとする。
ベッキーは、ディエゴを守るためにUSBメモリのありかを言うと観念した様子を見せるが、縄を解いていたベッキーは、ダリルの母親にナイフをブッ刺して殺す。ダリルは、逃げたベッキーを探し屋敷を飛び出し、ベッキーを追い詰めるが、そこはベッキーの仕掛けた罠だらけの場所で、足を捕まったダリルが倒れ込むと、頭に罠が作動してダリルは死んでしまう。
エンディングネタバレ「最後にキレたのは?」
屋敷に戻ったベッキーがディエゴを解放していると、なぜか生き残っていたダリルの母が立ち上がり、2人に向かって発砲する。しかし、すでに頭に重傷を負っていたダリル母は、見当違いの方向を撃っており、ベッキーは呆れた顔をしながらディエゴにやれ、と指示をしてトドメを刺す。
24時間後、
ベッキーは、CIAのケイト・モンタナ捜査官(ケイト・シーゲル)から尋問を受けていた。彼女が提供したUSBメモリと彼女が1人で始末したノーブル・メンたちについてだ。
要するに、モンタナ捜査官はベッキーを勧誘し、ベッキーは承諾する。そして、モンタナは、ベッキーの鍵の秘密を知る準備はできているかと尋ね、ベッキーはYESと答えた後、私の犬はどこ?と聞き返す。
逃亡していたDJは、故障したトラックの修理をしていた。背後から警告灯を灯した、法執行機関の公用車だった。降りてきたのは、黒いスーツに身を包んだベッキーで、なぜかロケットランチャーをトラックに向け、容赦なく発射してトラックごと爆発させたところで物語は終了する。
海外の感想評価 IMDb 6.1/10
- タイトル: “Becky’s Revenge: A Second Round of Mayhem” レビュー: 「『The Wrath of Becky』は、前作の血塗られた足跡をしっかりと踏襲しつつも、新たなダークユーモアの要素を取り入れ、見る者を惹きつけます。ルル・ウィルソンが演じるベッキーは、さらに磨きがかかり、彼女の無慈悲で計算された復讐は、前作以上にスリリングです。ただし、シナリオにはいくつかの弱点があり、特に敵の動機や彼らの行動には説得力に欠ける部分が見受けられます。全体として、このシリーズの続編としては十分楽しめる作品ですが、前作の新鮮さには少し及ばないかもしれません。」
- タイトル: “Unexpected Turn in Becky’s Tale” レビュー: 「続編である『The Wrath of Becky』は、ユニークな方向性を提示しながらも、一部で予測可能な展開が見受けられました。ショーン・ウィリアム・スコットの演技は、このフィルムの明るい点の一つであり、彼のキャラクターは魅力的ですが、物語全体としては、前作に比べてインパクトに欠ける部分もあります。アクションシーンは迫力があり、ベッキーの成長したキャラクターが魅力的ですが、全体的なストーリーテリングは少し弱い部分もあります。」
- タイトル: “Becky 2: A Mixed Bag of Violence and Humor” レビュー: 「『The Wrath of Becky』は、アクションとダークコメディの要素を巧みに混ぜ合わせ、一部の観客には確実にヒットするでしょう。しかし、そのユーモアが全ての観客に受け入れられるわけではなく、時には重いテーマとのバランスを欠くことがあります。ルル・ウィルソンの演技は相変わらず素晴らしく、彼女のキャラクターには一貫性がありますが、脚本の一部にはもう少し深みが欲しかったです。総じて、ファンには楽しめる作品ですが、一部には分かれる意見もあるでしょう。」
- タイトル: “Becky’s Darker, Yet Lighter Sequel” レビュー: 「『The Wrath of Becky』は、前作の残酷なアクションをさらに引き上げつつ、よりコメディー的な要素を加えることで、異なる体験を提供します。物語の展開は時に予測可能で、一部のキャラクターはより発展して欲しかったですが、ルル・ウィルソンの強力な演技と一部の驚くべきプロットツイストは、この映画を楽しむ上での大きな要因です。」
- タイトル: “A Thrilling, Yet Flawed Sequel” レビュー: 「この続編では、ベッキーのキャラクターがより成熟し、複雑な感情と深みを持って描かれています。アクションシーンは手に汗握るものがあり、視覚的にも魅力的です。しかしながら、ストーリーの一部には不自然さや矛盾があり、特に敵対するキャラクターの動機付けには説得力が欠けます。総じて、アクション好きには楽しめる作品ですが、物語の深みを求める視聴者には物足りないかもしれません。」
まとめと感想
映画は難しい。余計な展開を入れるとテンポが阻害され集中できず、入れなすぎても単純すぎて飽きがきてしまう。
「ベッキー、キレる」は余計は全体的に余計な情報を捨て去り、ひたすらベッキーのダークコメディ復讐劇に焦点を当てているだけで物語は展開するため、頭空っぽのまま、可愛らしいベッキーが敵を残虐にぶっ殺すのを楽しむ映画である。
しかし、
コメディだからw
で終わらせるには勿体無い部分はたくさんある。もっと余裕にぶっ殺してほしかったし、もっと残虐に相手を苦しめて殺してほしかったし、できればエレナは死んでほしくなかったし、あんなに銃火器がいっぱいあったんだから、ノーブル・メンの人数を倍ぐらいに増やして、過激にスタイリッシュにやってくれた方がスカッとしたかな。
面白いんだけね。
この続編でベッキーシリーズを知ったため前作を知らない。多くのレビューが前作の新鮮さには及ばないと評価しているので、アマプラで前作「ベッキー/BECKY』(字幕版)が見れるので是非チェックしておきましょう。私もこれから見てみます^^
それでは^^
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓