映画『梟-フクロウ-The Night Owl』ネタバレ解禁!歴史の闇に潜む衝撃の真実のラストとは?




朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」に残された“怪奇の死”にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した本作。闇夜に怪奇な事件を目撃してしまった目の不自由な天才鍼医ギョンスが、真相を暴くために奔走する物語です。

2022年の韓国年間最長No.1記録を樹立し、百想芸術大賞で作品賞・新人監督賞・男性最優秀演技賞の3冠を獲得。11月に開催される第59回大鐘賞映画祭では主要部門すべてにノミネートされており、公開後も注目を集め続けています。

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映画『梟-フクロウ-The Night Owl』作品情報

  • 上映日: 2024年2月9日(日本公開)
  • タイトル: 梟-フクロウ-/The Night Owl
  • ジャンル: ミステリー、スリラー、サスペンス、史劇
  • 制作国: 韓国
  • 上映時間: 118分
  • 興行収入: $26,719,364(世界全体)
  • 監督: アン・テジン
  • 主要キャスト: リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン、チェ・ムソン

ストーリー概要(ネタバレ無し)

朝鮮王朝時代を背景に、盲目の天才鍼医チョン・ギョンスが王の子の死を目撃し、王宮の陰謀に巻き込まれるサスペンス・スリラー。昼は見えないが、夜には視力が戻るという不思議な能力を持つ彼が、宮廷の暗部を暴く冒険に挑む。

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主要キャラクター紹介

  • チョン・ギョンス(リュ・ジュンヨル): 盲目の天才鍼医で主人公。夜にのみ視力を取り戻す。
  • 仁祖(ユ・ヘジン): 心を病んだ王。息子を失い、狂気の淵に立つ。
  • イ・ヒョンイク(チェ・ムソン): 王の主治医。ギョンスとの関係が鍵を握る。
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監督アン・テジンの紹介

アン・テジンは、51歳で映画監督デビューを果たした新鋭。映画「達磨よ、ソウルに行こう!」の演出部としてキャリアをスタートし、「王の男」で助監督を務めた経験を持つ。『梟-フクロウ-/The Night Owl』で複数の新人監督賞を受賞し、独特の視点と緻密なストーリーテリングで評価される。

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主演リュ・ジュンヨルの紹介

リュ・ジュンヨルは、1986年生まれの韓国俳優。身長183cm、A型。『梟-フクロウ-/The Night Owl』での演技で複数の演技賞を受賞。Instagramは@ryusdb。主な出演作に「恋のスケッチ~応答せよ1988~」や「タクシー運転手 約束は海を越えて」などがある。

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視聴者の反応と評価

  • 肯定的レビュー1: 「緊迫感あるストーリーラインと不意に訪れるプロットツイストが見事。エンディングはもう少し充実してほしかったが、全体的に楽しめた。」
  • 肯定的レビュー2: 「朝鮮王朝の豪華な背景と宮廷の陰謀を巧みに描き出している。主演のリュ・ジュンヨルの演技が光る作品。」
  • 肯定的レビュー3: 「歴史的背景に基づいたスリリングな物語。美しい映像と緊張感ある展開で、最後まで目が離せなかった。」
  • 否定的レビュー: 「字幕の翻訳が不十分で理解が難しかった。演技や映像は素晴らしいが、翻訳の問題が映画の魅力を損なっている

映画のテーマとメッセージ

「The Night Owl」は、歴史的な謎と個人の内面的な闘いを描き、人間の心の葛藤や正義感に焦点を当てています。盲目でありながら真実を見極めようとする主人公の姿は、視覚ではなく内面の強さを重視するメッセージを伝えます。

映画タイトルの意味

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「梟-フクロウ-/The Night Owl」のタイトルは、主人公が夜にしか視力を持たないことから来ており、暗闇の中で真実を見つける象徴としています。

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映画『梟-フクロウ-/The Night Owl』物語ネタバレ

霧に包まれた宮殿の廊下を、子供を背負って走る男がいる。男は立ち止まり空を見上げる。夜が明け、太陽が昇ろうとしているようだ。

盲目の鍼灸師チョン・ギョンス(リュ・ジュンヨル)は、その優れた医療技術で街の住民にとってなくてはならない存在だった。彼の弟は心臓に致命的な問題を抱えており、経済的な援助なしには治療することができずにいた。

噂を聞いた王に使える医師のヒョンイク王室医(チェ・ムソン)がギョンスの元を訪れ、医療術を見て感銘する。そしてヒョンイク王室医はギョンスに王宮で働かないかと勧誘される。

王宮で働くことになったギョンスは、最初は雑務を命じられるが、盲目というハンデがありながら、誰よりも真面目に働き、彼の存在は王宮においてもなくてはならない存在になっていく。しかし、彼は目が見えないから、と彼の目の前で堂々と不倫をする側室たちや、彼の存在を馬鹿にする輩も少なからず存在する。彼は盲目だ。王宮の誰一人彼の盲目を疑うものはいないが、物語が進むにつれ、ギョンスは真っ暗な闇夜では逆に少しだけ目が見えることが明らかになる。そんなことは知らない先輩の一人から、愛憎渦巻くこの宮殿の中で起こっていることは何も聞くな、見るな、気にするな、と忠告される。

王宮の暗黒面を覗いてしまった男

ある日、清朝で人質として8年間を過ごした後、妻のカン皇太子妃(チョ・ユンソ)とともに帰国したソヒョン・セジャ皇太子(キム・ソンチョル)は、王宮に居座る年老いた仁祖”インジョ王”(ユ・ヘジン)との間に大きなイデオロギーの対立が生じる。ソヒョン皇太子はより良い未来を実現するために、西洋の影響を受けた清朝のやり方を受け入れ、適応させたいと望んでいるが、国王はそれに強く反対しており、明らかに古い伝統と規則を守りたいと考えているのだ。彼に賛同する家臣から反乱を進言されるも、彼は家臣をたしなめ動くことを禁じるのだった。

ソヒョン皇太子は咳が止まらず体調を崩しているようで、深夜にカン皇太子妃に呼ばれたギョンスはソヒョン皇太子に治療を施すことになる。
しかし、真夜中の鍼治療中、ギョンスは夜にだけ目が見えるようになるという秘密がバレてしまう。しかしソヒョン皇太子はギョンスに共感し、二人の間に友情が芽生え、ソヒョン皇太子はギョンスの病気の弟のために薬を手配し、夜に弟にきちんと手紙を書けるようにと、拡大鏡をプレゼントされ、ギョンスは深く頭を下げ感謝する。

ある夜、突然カン皇太子が慌てて医務室に現れ、ソヒョン皇太子が急病になったという知らせを受けたギョンスはヒョンイク王室医と一緒に、ソヒョン皇太子の寝室に駆けつけ鍼治療を開始する。寝室には明かりが残っていたため目が見えず、ヒョンイク王室医の医療の手伝いを行なっていたが、ヒョンイク王室医が治療をすればするほど、ソヒョン皇太子の体調が悪化していくことにギョンスは不安を感じざるを得なかった。

徐々にソヒョン皇太子の体調が悪化し、蝋燭が消えた。

周囲は暗くなったが、ギョンスは周囲が見えるようになった。

ギョンスの目の前で、ヒョンイク王室医が明らかに毒と思われる特製の針をソヒョン皇太子に打ち込み続け、暗殺をしているのを目の当たりにする。

あまりに凄惨な現場に、怯え動けなくなってしまったギョンスの変化に気がついたヒョンイク王室医は、ギョンスの目の前に針を向け、彼が本当に見えていないか確認する。ギョンスはなんとか見えないように努力し彼の不信感をなんとか乗り越える。

盲目の男の儚い勇気

無力なギョンスは何もできず、王子の死が迫っているのを目の当たりにしたギョンスは、ソヒョンを助けるためソヒョン皇太子の寝室に戻る。すると、彼の頭に毒針が一本残っているのを見つけギョンスは暗殺の証拠を手に入れる。しかし、騒ぎを聞いた衛兵たちが駆けつけた際に慌てて脱出したため、窓枠で怪我をして血痕を残してしまう。

隠れていても救われないと悟ったギョンスは、正しいことをしようと決心し、彼が打ち明けたのは、死んだ王子の妻であるカン皇太子妃(チョ・ユンソ)だった。カン皇太子妃はギョンスの話を信じることに戸惑うが、ギョンスは虫眼鏡を見せることで信頼を勝ち取る。

ギョンスがインジョ王の診療を行っている最中、カン皇太子妃が現れ、王にソヒョン皇太子暗殺を直訴する。インジュ王は話を聞き、ギョンスを問い詰めるが、ギョンスはビビり彼は常に私と一緒にいたと証言してしまう。結果、王に直訴した罪で、カン皇太子妃は投獄されてしまう。

騒動が終わると、ヒョンイク王室医を激しく叱責する王の2番目の妻であるソヨン・チョ夫人(アン・ウンジン)がいた。それを止めるインジョ王、そう、彼ら三人は、継子であるソヒョン皇太子に王位を継がせたくないために、ヒョンイク王室医を使って陰謀を企てたことが明らかになる。

ギョンスはカン皇太子妃が牢獄で、息子のスクチョルを助けてほしいと懇願され、ギョンスは立ち上がる決心をする。ギョンスは、スクチョルとヒョンイク王室医が隠していた暗殺する密書を見つけ出し、チェ大監(チョ・ソンハ)のもとへ行く。

すべてを聞いたチェ大監は国王に対する反乱を計画する。あとは、国王を王位から追い落とすには、この暗殺密書を”王が書いた”という確固たる証拠が必要だった。しかし、この筆運びは王が過去に遊びで左手で書いた文字ということは分かるが、彼に左手で字を書かせるためにはどうすれば良いのか。

エンディングネタバレ「冒頭の男の決断」

そこでギョンスは、鍼治療の最中に、インジュ王の右手を麻痺させるツボに針を刺し、左手で皇太子の弔辞を書かせようとするが、毒針を持って傷を追って逃げたのはギョンスだと突き止めたヒョンイク王室医が現れ、王の目の前で傷を見られてしまいギョンスは皆に追い詰められてしまう。覚悟を決めたギョンスはインジュ王の致命的なツボに針を刺し、動けば王を殺す、嫌なら部屋から出ていくように脅し周囲に誰もいなくなった瞬間ギョンスは逃げ出すことに成功する。

王の印を押された左手で書かれた弔辞をついにチェ大監に渡すことに成功し、ついに反乱が始まるのだ。チェ大監から、宮殿から逃れるように命令を受け、安心して立ち去ろうとしたが、衛兵たちがスクチョルが病気になり、ヒョンイク王室医の医療を受けているという話を耳にする。

立ち止まったギョンスは、踵を返しスクチョルの寝室に向かう。寝室に向かうとヒョンイク王室医が毒針をスクチョルに刺している最中だった。ギョンスはヒョンイク王室医の毒針を目に刺し、スクチョルをおぶって宮殿を走る。

そして、冒頭の子供を背負う男はギョンスで、おぶっているのはスクチョルだったことが判明する。

夜が明け、何も見えなくなったギョンスがスクチョルと一緒に入ったのは、王の玉座の間だった。そこにいたのはインジュ王と、チェ大監だった。

しかし、チェ大監は王と対話後、証拠を手にしているにも関わらず、反乱を止めて王と停戦を選ぶ。そして、王は立ち去る際にギョンスの斬首を命じるが、皆の前でギョンスは王が皇太子を暗殺するためにしたことを全て告発する。

4年後、

断首を命じられたギョンスだったが、周囲の庇護を受け、再び村でスクチョルを弟子に迎え、診療を始めていた。

そこに現れたのは、王の家臣だった。あれから四年、王は精神的に追い込まれ狂気にまみれ、家臣から見放された孤独の王に成り果てていた。そして、夜になり、王の診療に現れたのはギョンスだった。

ギョンスは顔色ひとつかえず、王に皇太子を殺した毒針を打ち込み王を絶命させたあと、ギョンスはスクチョルと一緒に王室を離れ、復讐を終えたところで物語は終了する。

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海外の感想評価 IMDb 6.7/10

  1. 壮大な歴史的謎と心理戦
    「The Night Owl」は、朝鮮時代を背景にした盲目の鍼医ギョンスの物語です。彼は、王室で起きた謎の死を目撃し、政治的陰謀に巻き込まれます。映画は、ギョンスの内面的な葛藤と彼の周囲の環境との間の緊張関係を巧みに描いており、観客を絶えず推理と想像の旅に誘います。リュ・ジュンヨルの演技はこの複雑な役柄を完璧に体現しており、その表情の微妙な変化が物語に深みを与えます。
  2. 撮影技術とビジュアルの妙
    映画のビジュアル面で特筆すべきは、暗闇と光を使った撮影技術です。盲目の主人公が夜にのみ物を見ることができるという設定は、暗闇の中での照明とシャドウの使い方が巧妙で、視覚的にも非常に印象的。また、伝統的な韓国の衣装や建築が、映画に豊かな歴史的背景を与えています。
  3. 脚本とストーリーテリング
    アン・テジン監督の脚本と演出は、歴史的な事実とフィクションのバランスが絶妙です。謎解きの要素が随所に散りばめられており、観客を物語の中に深く引き込みます。一方で、映画の終わり方については賛否両論あり、一部の観客はより明確な解決を望んでいるようです。
  4. キャストの演技力
    ユ・ヘジンが演じる王仁祖は、複雑な心理状態が巧みに描かれています。彼の演技は、王の弱さと強さの両方を表現しており、物語の中心的な魅力となっています。また、その他のキャストもそれぞれの役に深みを与え、全体の物語を豊かにしています。
  5. サスペンスとスリラーの融合
    「The Night Owl」は、ミステリーとサスペンスの要素が巧みに組み合わされた作品です。盲目の主人公が直面する危険と陰謀が、スリルと緊張感を生み出し、観客を最後まで画面に釘付けにします。映画は、ただの歴史劇ではなく、心理的な深みとサスペンスが融合したユニークな作品です。

まとめと感想「韓国映画最高すぎる」

めちゃくちゃ面白い。

なんだこれ。

韓国映画の良いところ全部凝縮したみたいに見応え抜群のスリラー映画だった。

もっと難しい作品だと思って視聴するも、意外と登場人物は少なく、分かりやすく、楽しめた。が、ラストに向けた周囲の生死についてはなんとも後味悪い感じは拭えない。最後の最後に復讐を遂げたんだけどさ…。

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