「前作超え、ホラーファンよ絶対に見ろ、最高だ」映画『死霊館のシスター2/呪いの秘密』物語結末までネタバレと海外の感想評価を紹介。復活した悪魔ヴァラクが各地の修道院を襲う冒頭から鳥肌が止まらないエンタメとホラーが見事に融合した最高級の作品をぜひ。見終わった後に「良い映画を見た!」という感情が生まれる作品です。必見。
もくじ
映画『死霊館のシスター2/呪いの秘密』物語ネタバレ
1956年、フランス、タラスコン
少年ジャック(マキシム・エリアス=メネ)は毎朝夜明けに教会を訪れノワレ神父(パスカル・オベール)の手伝いをしています。礼拝が終わった後、ジャックは教会の地下室で後片付けをしていると聖水の入ったガラス瓶が目の前で割れたため、ノワレ神父と一緒に何があったか周辺を探し回り祭壇の前に行くとノワレ神父が苦しみ始め宙に浮いた途端全身が燃え広がり、ジャックは叫びます。
アイリーンとモーリス登場
イタリア、
前作「死霊館のシスター」でヴァラクを封印する死闘を繰り広げたシスター・アイリーン(タイッサ・ファーミガ)は新しい修道院で穏やかに過ごしていました。彼女は年下で規則に反抗気味な修道女シスター・デボラ(ストーム・リード)と親しくなっています。シスターが集まりかつて修道院を壊滅しかけた悪魔ヴァラクの話を教訓として話をしますが、功労者のアイリーンについては話を伏せらているようでした。
フランスの別の場所、
前作の生き残りの青年モーリス/”フレンチー”(ジョナス・ブロケ)(前作修道院に物資を運んでいた青年。エンディングで悪魔ヴァラクに憑依されている)は厳格なマダム・ローラン(スザンヌ・ベルティッシュ)が経営している寄宿学校で働きながら、寄宿学校の教師ケイト(アンナ・ポップルウェル)とケイトの娘ソフィー(カテリン・ローズ・ダウニー)とも良い関係を築き穏やかな生活を送っています。優しいソフィーが他の女子生徒からいじめられるのを見かけて手助けをすると、他の生徒たちはモーリスのことを召使のくせに生意気だとバカにします。
街のどこか、配達中の子供が薄暗い部屋で作業をしていると、モーリスの後ろ姿を見て声をかけますが、突然現れたシスターの姿をした悪魔ヴァラクが現れ子供の首をへし折って殺害します。
アイリーンの予知夢
修道院、夜中にアイリーンは悪魔に取り憑かれたモーリスが助けを求めている夢を見ます。その後、アイリーンはコンロイ枢機卿(デヴィッド・ホロヴィッチ)ら教会の長老たちに呼び出されれ、ノワレ神父だけではなく各地で教会関係者が次々に残虐な方法で殺されていることを報告され、実績のあるアイリーンにヴァラクに関係のあるこの事件の調査を依頼されます。一度はこの依頼を断りますが前作で一緒にヴァラクと戦ったバーク神父も亡くなっていることを聞いたアイリーンは調査依頼を受け入れ出発します。するとデボラ勝手に同行しますが、デブラの信仰心の薄さが悪魔相手に致命的だと思っているアイリーンはこの調査の最中で信仰心が生まれることを願います。
寄宿学校でソフィーは前の意地悪な女の子たちに無理やり閉鎖された礼拝堂に連れて行かれ、ヤギが描かれた窓を見せて怖い話を聴かせながら、太陽の光と重なりヤギの目が赤くなるところを見せ怖がらせた後彼女を一人にして閉じ込めます。泣き叫ぶソフィーの前に一瞬だけヴァラクが出現しますが間一髪モーリスがドアを開けて助けます。モーリスはいじめた少女たちを叱りつけた後ケイトにソフィーを預けます。それ以来、ソフィーは寄宿学校の中で何度もヴァラクの幻影に脅かされます。
マダムローランが深夜の見回りをしていると閉ざされた礼拝堂の前にいたモーリスを見つけて声をかけます。意識を失っていたのかモーリスは狼狽しながらその場を立ち去りますが、閉ざされた礼拝堂の扉が勝手に開いたことで警戒したローランが礼拝堂の中に入ると、亡くなった息子セドリックを操る悪魔ヴァラクに頭を潰されて殺されてしまいます。
アイリーンとデボラはノワレ神父が亡くなったタラスコンの教会に到着すると、唯一の目撃者のジャックに話を聞こうとしますが何が起きたのかは話そうとはせず立ち去ってしまいます。夜の街で、ジャックを見かけたアイリーンが姿を追うと新聞販売店の前で雑誌や新聞が勝手にページをめくり始めるとヴァラクに似た姿を作り出します。アイリーンが恐る恐る近づくとヴァラクに首を絞められ気絶してしまいますが、薄れゆく意識の中で遠い昔誰かが女性の目をくり抜く儀式の幻影を見ます。
ヴァラクの真の狙い
デボラが気絶したアイリーンを見つけ手当てを行い、目を覚ましたアイリーンは、気絶間際に見たヴィジョンから、モーリスはヴァラクに取り憑かれていること、彼を生かしている理由は彼が何かを探していること、そしてデボラがジャックから渡されたノワレ神父のロザリオを手にしたことからヴァラクの狙いを探るためフランスのカトリック公文書館に向かいます。
カトリック公文書館で友人の司書と出会ったアイリーンとデボラは、ヴァラクは火をつけられても死ななかった殉教者、聖人ルーシーの「目(eyes)」と呼ばれる遺物を狙っていること。ヴァラクはかつて神から聖なる力を剥奪された天使だったこと、ヴァラクはこの遺物を手に入れて力を取り戻そうとしていることを伝えます。そして最後に、ヴァラクの手に渡ったら想像を絶する力を手に入れてしまうが、アイリーンが先に手に入れることでヴァラクを地獄に戻す聖なる力を使うことができること、そして遺物の”目”が最後に目撃されたのは、かつて修道院だったモーリスのいる寄宿学校だと知り急いで学校に向かいます。
その頃、モーリス、ケイト、ソフィーが食事をとっていると突然モーリスが苦しみ始めます。駆け寄ったケイトの目の前でモーリスのうなじに逆さ十字が浮かび上がったのを目撃するとヴァラクが三人に襲いかかります。
エンディングネタバレ「そしてエンフィールド事件へ」
逃げた三人はアイリーンとデボラと学校で合流し助けを求めるモーリスにヴァラクがあなたに取り憑いていると伝えると、嘘だと自分の身に起きたことを受け入れきれないモーリスは皆の前で完全にヴァラクに取り憑かれてしまいます。憑依されたモーリスはアイリーンに笑みを浮かべて挨拶をした後、目の遺物を探しに礼拝堂に向かい歩き出しますが、アイリーンの祈りとデボラの木片による物理攻撃で彼を無効化させることに成功します。
モーリスを拘束した後、礼拝堂に向かった四人はヤギの目の光の指す床から目の遺物を発見します。その頃、おとなしかったヴァラクは寄宿学校の中で悪魔のヤギを召喚して少女たちを襲い始めたため、駆けつけたデボラが少女たちを守ります。さらに騒動で目覚めたモーリスがアイリーンとケイトに襲いかかります。落ちた遺物を拾ったソフィーは一人で逃げたためモーリスはソフィーを追いかけます。
悪魔は死んだマダム・ローランの姿になって寄宿舎の少女たち(特にソフィーを虐めまくった女の子)に最大級の恐怖を贈ります。
モーリスから逃げまくったソフィーでしたが彼女が手にした遺物の力が発動しモーリスは苦しみます、追いついたアイリーンが遺物を手にしてモーリスに向けるとヴァラクと共にモーリスは苦しみ始め倒れます。
友人を殺してしまったと悲しむアイリーンとケイトが近づくと死んだふりをしていたモーリスヴァラクは遺物を奪いとり天に向けて掲げると神の力を手にして復活したヴァラクが具現化して尼の姿で皆の前に出現します。
完全復活してしまったヴァラクは再び寄宿舎の少女たちに恐怖をプレゼントを開始します。再び現れたヤギの悪魔が少女たちに襲いかかりやはりソフィーを虐めまくった少女の肩をブッ刺して怖がらせまくります。
ヴァラクはアイリーンをノワレ神父と同じように宙に浮かべ炎で焼き殺そうとしますが、アイリーンが聖ルーシーの末裔であることが判明し火が消えます。その隙にアイリーンはデボラの助けを借りて二人で祈りを始め、地下室に保管されていたワインを爆発させ全てのワインがキリストの血に変化します。キリストの血に浸されたヴァラクは苦しみ悶えると炎に包まれ地獄に送られます。
後日、モーリスは回復し、ケイトとソフィーと再会してアイリーンに感謝を伝え寄宿舎に戻りますが、見送るアイリーンの心配そうな表情が戻ることはなく彼を見つめ続けて物語は終了します。
クレジット中、エドとロレイン・ウォーレン(パトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガ)はゴードン神父からヴァラクの祟りについて電話を受ける。(死霊館2 エンフィールド事件の冒頭につながるシーンで物語は終了する)
Amazonプライムなら「死霊館 エンフィールド事件」を今すぐ視聴可能。
海外の感想評価
9/10
前の尼から大きく改善された
すごく満足した!確かにパート1は傑作ではなかったが、恐怖をテーマにした映画はほとんどない。ミシェル・チャベスは、『修道女』/『コンジュリング』ファンを大満足させる、地に足の着いた続編を作り上げた!キャストも良かったし、流れもちょうど良かったし、ホラー要素も想像以上にツボにはまった。
8/10
序盤はゆっくり、中盤は素晴らしい、そして典型的な結末
この修道女映画で一番怖かったのは、修道女ではなくヤギだった。
でも、ありきたりの部分もあったにせよ、2作目の修道女映画は、1作目が好きなら、実は良い映画だ。いくつかの素晴らしいシーンは4Dシネマで体験してほしい。ただし、ほとんどの場面で風が吹くので、上着は持っていこう!
神話が少し深くなったのが良かった。風景は1作目同様素晴らしい。特に階段のシーンは怖かった。気に入らない点は、あのうるさい子供たちが少しぎこちないところと、いくつかの台詞が強引に思えるところ。
全体としては、見る価値はある。今年は過去数年と違って、残念ながら今のところ良いホラーの年とは言えない。だから、今のところ、これはハイライトのひとつだ。
6/10
かなり改善された
『死霊館のシスター』(2018年)が、派手なノイズとナンセンスなハプニングの洗練された見た目のシリーズに過ぎなかったことを考えると、続編を楽しみにしていたわけではなかった。
そして、『死霊館のシスター2/The Nun II』には安っぽい恐怖や、思わず笑ってしまうような場面がいくつかあるものの、1作目よりもずっと良くなっていることに衝撃を受けた。
前作よりもはるかに抑制され、かなり巧みに演出されている。最初はより静かで忍耐強く、第3幕で物事が狂ってしまう前に登場人物に肉付けしていく。
キャラクターの力関係に関しては、今回は実際に面白い。台詞は時に安っぽいが、この物語の人間には誠実さがあり、それがこの映画の危険な瞬間に手に汗握る質を与えている。
確かに駄作も多いが、私は嫌いな作品よりも好きな作品の方が多かった。この手の映画が良いものに戻ることを願う。
6/10
前作よりは改善されているが、盛り上がるまでに時間がかかる。
ホラーというジャンルに傾倒しているせいで、映画館で多くの映画を見ることになる。例えば「死霊館のシスター2」のような映画だ。前作については、好きではなかったという事実以外、あまり覚えていなかったので、見ることにほとんど興味がなかった。そして長い間、この映画は私が想像していた通り、淡々として一般的なものだった。監督のマイケル・シェイブスは、退屈なペース、陰鬱な撮影、宗教ホラーの陳腐な文句を詰め込めるだけ詰め込み、問題を深刻に考えすぎていた。
しかし、私がもう楽しめないとあきらめかけたとき、シャーヴェス監督はホラー映画は楽しいものだと思い出したようだ!悪魔のようなヤギ(サタンそのものか?)が登場した後、映画は本当に盛り上がり、アクション、興奮、そしていくつかのよく練られた恐怖(私は実際に2、3回飛び跳ねたと思うが、それは飛び跳ねる部分に伴う非常に大きな音のせいだろう)。序盤にこの活気があれば、『死霊館のシスター2』は「まあまあ」ではなく、「すごくいい」作品になったかもしれない。
5/10
邪悪な修道女のヨーロッパ・ツアー
私見だが、”The Nun a.k.a.(Valak) “というキャラクターは映画「The Conjuring 2」で最もよく描かれていた。最初の単独映画は好きではなかった。雰囲気は悪くなかったが、とにかく好きになれなかった。2作目も好きではなかった。もっと良かったかもしれない。雰囲気という点では1作目ほどではなかった。映画のプロットも悪かった。ホラー映画の決まり文句がたくさんあった。ジャンプ恐怖シーンが多かった。今時流行らないと思っていたが、この映画では使いすぎ。これは鑑賞の楽しみを台無しにしている。とても気に入ったシーンもいくつかあった。ジャンプスケアシーンとはいえ、ヤギのシーンは良かった。演技はもちろん良かったが、脚本が弱い。ちなみにボニー・アーロンズは今回も素晴らしかった。
4/10
ただひたすらジャンプが続くだけ。
コンジャリング」の世界でまたがっかりさせられた。誰が想像できただろう?どうやら、不気味な悪役を登場させるだけでは、強力なホラー映画にはならないようだ。修道女」はとても不気味なキャラクターだ。しかし、これらの映画は彼女をどう使えばいいのかわかっていないようだ。
この手の映画で面白いのは、脇役のキャラクターが危険にさらされると即死することだ。しかし、それが映画の中の主要人物である場合、『死霊館のシスター』がやりたいことは、何度も何度も飛び出して怖がらせることのようだ。意味不明で、映画の緊張感をすべて奪ってしまう。
ジャンプ・スケアが好きな人には朗報だ。この映画で楽しい時間を過ごせるだろう。この映画はジャンプシーンに溢れている。よくできたものもあれば、そうでないものもある。ジャンプ・スケアばかりを題材にしたホラー映画の問題点は、すぐに忘れられてしまうことだ。特によくできたジャンプ・スケアなら覚えているかもしれないが、映画全体を覚えていることはないだろう。
それがこの映画の最大の問題点だと思う。この映画には目新しさもユニークさもなかった。1週間後(あるいは24時間後)にも考えさせられるようなものは何もない。ただ、忘れられる体験と22ドルをドブに捨てただけだ。
まとめと感想「トップレベルの面白さ」
冒頭から中盤にかけて正直普通で周辺の高評価はどこから来るのかわからなかったが、後半一気に全ての興奮と恐怖が凝縮されており鳥肌が止まらなかった。
この映画は久しぶりに文句なしのホラー映画だった。
一番興奮したのは演出面、後半寄宿舎でヴァラクが暴れ回るのだが、狙う相手が因縁の相手アイリーンたちだけではなく、無害で全く関係のない少女たちにも襲いかかる点。これは本当に膝を叩いて唸った最高の演出だった。
普通のホラー映画だったら彼女たちが止まっていることなんて無視して主人公一行しか襲わず身内だけの恐怖で終始させるものだが、まさかまさか、無害で無垢で全く無関係な少女だちにも恐怖をプレゼントするとは…しかもしっかりソフィーを虐めまくったいじめっ子ばかりが正気を失うレベルの恐怖体験をさせる点も評価が高い。マジで、ここでスカッとさせてくれるのかよ!マイケル監督w wって笑っちゃった。少女全員が全員で恐怖して泣き叫び逃げ惑う姿を見て少し涙が出そうになった、多分これは悲しいじゃなくて嬉しいだと思う。一人ではなく皆で恐怖を共感させるってのが、個人的に誰も仲間はずれにしないでくれたことへの感謝なんだと思う。
小学生の頃に長野で見た「学校の怪談」だ。
そうだそうだ、これだ、この演出だ「学校の怪談」だと学校に迷い込んだ少年少女たちが先生と力を合わせて恐怖に立ち向かい解決する。
ああ、この演出に弱いんだ。あの後超転校が続きまくって虐められたり孤独だった学生時代に死んだ父さんが一緒に見てくれた映画だからやたら印象深くて色々と突き刺さったんだな…。(実際いま↑の予告見ただけで涙が出そうになった)
ってことは、私がこの映画に感動したのは幼少期のトラウマと渇望していた”みんな”で恐怖して冒険している姿に感動したってだけになるね…。
いつも見終わった勢いで感情的に書き殴るのがスタイルだったけど、今回のようにトラウマをほじくり返してしまい一気に冷静になると心がいてぇ。
あれ?映画の感想ってどうやって書くんだっけ???
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓