「A24でNo.1の面白さと恐怖、必見」世界が絶賛した映画『Talk To Me』物語エンディングまでネタバレと海外の感想評価を紹介。霊能者の手のミイラを握り憑依体験ができるTalk To Meゲームにハマった若者たちに襲いかかる恐怖体験を描いた作品。あの手この手で人を騙しまくる死霊たちの冷酷さとA24の強烈なグロ描写が化学反応を起こして傑作に。
もくじ
A24最新作映画『Talk to Me』物語ネタバレ
深夜、
コール(アリ・マッカーシー)はパーティー会場を訪れると部屋の片隅で独り言を呟く兄ダケット(サニー・ジョンソン)を見つけます。参加者たちが面白がってスマホで撮影する中、様子のおかしい兄と一緒に会場を出ようとすると、突然ダケットは包丁をつかむとコールを刺し殺してしまいます。参加者たちが叫ぶ中、ダケットは顔面に深々と包丁を刺して自殺する。
憑依体験ゲーム”Talk To Me”
ミア(ソフィー・ワイルド)は亡くなった母親のレア(アレクサンドリア・ステフェンセン)の二回忌を迎えても悲しみが癒えていません。一緒に暮らす父親のマックス(マーカス・ジョンソン)とは母の死以来少しギクシャクした関係のまま。法事を終えたミアに親友のジェイド(アレクサンドラ・ジェンセン)から連絡が入り弟のライリー(演:ジョー・バード)を迎えに行ってほしいと頼まれます。
ミアは友人と遊んでいたライリーを迎えに行き、帰り道の途中に交通事故に遭い瀕死のカンガルーを見つけます。ライリーは苦しませないように轢き殺すべきだと提案しますがミアはカンガルーを避けてジェイドたちの家に帰ります。ミアと家族ぐるみで付き合いのあるジェイドたちの母スー(演:ミランダ・オットー)はミアを見て抱きしめます。
ミアはジェイドとライリーを連れて友人ジョス(演:クリス・アロシオ)とヘイリー(演:ゾーイ・テラケス)が主催するパーティーに参加します。ジェイドは彼氏のダニエル(演:オーティス・ダンジ)と合流してイチャイチャを開始します。
ゲームをしようとジョスが皆を集めると禍々しい陶器でできた”霊媒師の手”を取り出します。このゲームは”手を握ることで霊を呼び出す”と言うもの。亡くなった母に会いたいミアが私がやりたいと挙手をします。
ミアは恐る恐るその手に触れると気持ちの悪い男性の死者の霊を見て恐怖しますが、周囲は面白がってミアを囃し立て、調子に乗ったミアはしっかりと手を握るとヘイリーの指示通り”私に話しかけて”と”あなたを私の中に入れます”と呟くと溺死したであろう醜い女幽霊が彼女の前に現れミアに憑依してしまいます。最初は笑っていた仲間たちでしたが、様子がおかしくなった憑依されたミアは周囲に向かい殺すを連呼した後、ジョスとヘイリーが手とミアを無理やり引き剥がし、ミアは現実に戻り皆を安堵させパーティは終了します。
Talk To Meは安全な遊びです
後日、ジェイドの家にジェスとヘイリー、ダニエルの三人が霊能者の手を持って訪れます。最初に手を握るのはダニエル。手を握って”talk to me(私と話して)”と呟くと、彼らには何も見えませんが何者かがダニエルに取り憑いたようで、痙攣した後どうやらダニエルに憑依したのは色情魔の女の幽霊だったようで周囲の参加者にいやらしい目線と舌なめずりをした後、近くにいたジェイドのペットの犬を抱きしめると激しく求めるように口を舐め合いだします。ジェスが無理やり引き離し憑依を解かれたダニエルが自分が何をしたのか理解できず狼狽しますが、この憑依体験は病みつきになるようで参加者全員が次々に憑依体験を続け異常な盛り上がりを見せます。
まだまだ続けようとしていると、ライリーが僕もやりたいと言い出します。姉のジェイドは未成年はやってはいけないと拒否しますが、皆が90秒以内なら50秒以内なら大丈夫だろうと、周囲も悪ノリしてライリーにtalk to meをやらせてしまいます。
ライリーがtalk to me と呟き憑依されると、突然ミアに向かって”ミア、私を許してほしい”と言い出したため、亡くなった母親がライリーに憑依したと思ったミアはヘイリーが50秒で止めようとするのを静止してもっと話を聞こうと彼と霊媒師の手を強く握ります。他の言葉もつぶやかれミアが涙を流していると突然ライリーが全力で顔面を机に叩きつけ、頭蓋骨から血が吹き出します。その後、自らの手で目玉を取り出そうとするため周囲が抑えようとしますが、再び顔面を何度も何度も机に叩きつけてしまい血が吹き出し頭蓋骨に致命的なダメージを与え続けるのをジェイドが止め、遅れて警察と救急隊員が訪れライリーは救急病棟に向かいます。
ミアがライリーの病室を訪ねようとすると、ジェイドとスーがミアを止め、お前のせいでライリーがこうなったと面会を拒絶されてしまいます。ミアは帰り間際に母親レイの幻覚を見て困惑しますが、その様子をみていたダニエルがミアを自宅に送迎して慰め一緒に眠ります。
ミアは母が亡くなった日のことを思い出しながら目を覚ますと、寝室に醜い老婆が横で眠るダニエルの足を舐め回している姿を見て驚きます。そこで目を覚ましたダニエルは自分の足をうまそうに咥えて舐め回している明らかに憑依されているミアの様子を見て恐怖して家を飛び出して帰ってしまいます。
レアの霊は本物なのか?
ミアはどさくさに紛れて持ち帰った霊能者の手を握りロウソクに火を灯すtalk to meと呟くと母親の霊が登場します。ずっと聴きたかった本当時に自殺だったのか?と質問するとその霊はミアを見つめながら自殺ではない、あなたを残すはずがない、あなたを愛しているのだからと呟く。そしてその霊は不気味な笑顔を浮かべ”ライリーには助けが必要なの”と伝えます。その頃、ライリーに憑依した霊が再び現れ、ライリーの頭を何度も何度も壁に叩きつけ始めています。
ミア、ダニエル、ヘイリー、ジョス、ジェイドで集まり話し合いをすると、助けになるかもしれないと冒頭で自殺したダケットに刺された弟コールに会いに行きます。コールは最初は二度と関わりたくないと伝え立ち去ろうとしますがジェイドとミアが食い下がり愛する人を助けたいと伝えると”霊がライリーに長く憑依するほど、弱体化して勝手に出ていくからほっておくのが一番だ”と助言します。
今にも死にそうなライリーを助けたいミアは、あの時、”ろうそくを吹き消してないのでは?”と思いつき、ジェイドとダニエルと一緒に”talk to me”を再び行って蝋燭吹き消せば彼は戻るのではないか推測して意識のないライリーに霊媒師の手を握らせて蝋燭を吹き消しますが効果がないように見えます。諦めきれないミアは自らtalk to meを始めて病室に現れた少女の幽霊からライリーは何十体もの例に取り憑かれて肉体を引き裂かれる地獄の苦しみを味わい続けている様子を見て恐怖します。
ミアは一度自宅に戻り父親マックスに母親が自殺だったのか?と聞くと彼女の遺書を見せて何が書かれていたかを読み上げ、真実を受け入れたミアとマックスは和解する。ミアが部屋で泣いていると、再びレアの霊が現れ”ライリーを助けるには彼を殺すしかない”彼は死ぬことで解放されると告げます。
突然ドアが破壊され憑依された父親が現れてミアに襲い掛かります。騒ぎを聞きつけたマックスが部屋に駆けつけると何もない虚空に向かってもがき苦しむミアの姿がありました。ミアは死霊の見せる幻覚に襲われていたのでした。マックスがミアを助けようとするとミアは”自分の首を絞める死霊の首に向かって近くに落ちていたハサミを突き刺します”が、実際には自分を助けようとしてくれた父マックスの首を切って殺してしまうのでした。
エンディングネタバレ「最後の犠牲者は?」
ミアはジェイドに電話をしてジェイドは”徐々にライリーの様子が良くなってきた”と伝えますが、ミアはジェイドに家に来てほしいと伝えジェイドが病院を出たのを確認してライリーの病室に向かう。ライリーの母スーと出会いスーはライリーに起きた出来事はミアのせいではないと赦しの言葉を伝えミアを残して部屋を出る。
健やかに寝ているように見えるライリー殺すのを躊躇っていると、ライリーの姿が醜い老婆の姿になりミアに自分を殺させようと挑発を続ける。ジェイドが死にかけているマックスを見つけスーに電話して慌てて病院に戻ると、高速道路に向かってライリーを乗せた車椅子を押すミアの姿が見えます。ミアの目には車椅子に乗せているのはライリーではなく醜い老婆で、ミアの背後からはレイの姿を模した悪霊が彼を殺せば皆が救われると甘言を続けていました。ミアが手を離した瞬間、おそらくジェイドの助けが間に合いライリーの代わりにミアが高速道路に落ちて車に轢かれます。
車に轢かれたはずのミアが立ち上がり、ジェイドとライリーを見ます。病院の廊下に切り替わり、同じ血だらけに汚れたミアが周囲を見渡すとライリーが完治し退院する支度をするスーとジェイドの姿、そして同じく完治した父親マックスの姿を目にします。マックスに声をかけて追いかけますが彼にはミアの声が聞こえない様子でそのままエレベーターに乗って立ち去り、ジェイドとスーに向かって声をかけますが何も聞こえない様子です。
そこで自分の手を見て粉々に折れた状態と事故当時の汚れと血が付着していることに気がつき自分が死んでしまっていることに気がつき泣き、助けてと叫びますが周囲の光が全て消えて真っ暗闇に閉じ込められてしまいます。
真っ暗闇の中”シュッ”とマッチを擦る音と火が灯された蝋燭が見えます。
暗闇の中に見えた温かい光と差し出された手を握ると、そこには別の国で “Talk to Me “ゲームをしている男たちと向かい合っていることに気がついたところで物語は終了します。
海外の感想評価 IMDb 7.5/10
8/10
純粋な悪
若者たちが、防腐処理された陶器の手にまつわる小さな儀式に参加することで、あの世の霊とコンタクトできることを発見する。
私が2023年に観た他のホラー映画と比較すると、この作品は今のところベストの部類に入る。
『トーク・トゥ・ミー』にはある程度のオリジナリティがあり、ジャンプ恐怖が満載で、純粋に印象に残る場面もある。脚本もなかなか良く、衝撃的な冒頭のシークエンスも含め、すべてがうまくまとまっていた。
時にはかなり生々しく、ちょっとした血糊や目玉を見せることも恐れなかった。あのおいしそうなほどダークなラストシーンが大好きだった。
9/10
病みそうです。
ダニーとマイケル・フィリッポウは本当に特別なものを作った。彼らのYouTubeチャンネル “RackaRacka “で知られる彼らは、少なくとも2000万ドルを感じる450万オーストラリアドルの予算で、素晴らしい低予算ホラー映画を完成させた。
撮影と演出はすべて素晴らしく、いくつかのシーンは巧みに作られており、非常に暗く不吉なストーリーは、超常現象、地獄の悪魔、”向こう側 “の物語であるにもかかわらず、オリジナリティがある。手のシーンは本当に怖く、緊張感があり、予測不可能な性質を持っていた。他のストーリーも驚くほど予測不可能で型破りで、現代のオーストラリア世代をうまくとらえていた。
この映画の演技は桁外れで、登場人物たちがその時々に感じている感情や、内外で起きている出来事に対する反応をすべて表現していた。私もその一人だが、この映画はオーストラリアの世代をよく描いている。RackaRackaもZ世代であり、彼らはこの映画でそれを生かし、現代オーストラリア人のキャラクターを完璧に表現していた。
映画が終わるころには少し気分が悪くなり、このレビューではネタバレにならないが、何が起こったのか理解するのに時間がかかった。全体的なトーンは、単なる浅薄なホラーではなく、オーストラリア社会に実際に足場を築いている正当なものであり、ある部分ではある程度信じられるものだと感じた。音楽も素晴らしく、ジャンプ恐怖はあまりなかったが、恐怖シーン自体は巧妙でハードなものだった。
映画もあっという間ではなく、90分よりも少し長く感じた。このようなホラー映画で感じたことのない、本物の恐怖を感じた。今までにない。唯一の問題は、ストーリーがもう少し明らかになればいいのにと思ったことと、多くの部分で秘密主義的でなかったことだ。
ホラーと現代オーストラリア映画のファンなら観に行くべきだ。この作品がフィリッポウ兄弟にとって成功以外の何物でもないことを願うし、この作品はすでにジョーダン・ピールを含む人気ホラー監督たちから評価されている。
死ぬほど面白かったけど、一応少数派ではありますが低評価をつけたレビューも紹介します↓
1/10
いつになったら学べるのだろう?
A24がホラー映画を公開するのは、実際にはホラーが好きではないがホラーを観たい気取った人々のためだけだということは、以前から知っていた。それを知っていながら、一度でいいから(『タスク』はホラー・コメディの傑作なので二度でいい)良いホラー映画を公開してくれることを期待して、彼らが公開するゴミ映画を見続けている。しかしまたしても、よく撮れてはいるが、ホラー映画としては最低の言い訳でしかない「ホラー映画」がここにある。A24には最悪の事態しか望まない。実はそうではない。ホラー映画界で最低の駄作をコンスタントに世に送り出しているにもかかわらず。
この駄作に0点をつけたいものだ。
1/10
これは映画ではなく短編小説です。
この高評価を見て、魅力的なストーリー、筋の通った映画、少なくともスリラーを期待したのだが、ホラー予告編、支離滅裂な筋のユーチューブの短編小説のようなもの、ランダムなホラーシーン、良いカメラワーク、しかし映画作りの試みは混乱していた。家で見る分には問題ないと思うが、お金をかけて実際に劇場で見るのは得策ではない。ストーリーがない。ストーリーのようなものはあるが、どこにも行かない。登場人物の紹介を期待する冒頭の15分間を無駄にするところから始まるが、その代わりに人々の生活の断片的なやりとりがランダムに出てきて、同じように終わる。私ならスキップする。
まとめと感想「A24くっそ面白いな」
ちょっと最近A24の映画作品ってアリ・アスター監督のミッド・サマーからずっと変に際どい変で不思議な映画が続いていたけど、この作品はわかりやすくてストレートに展開に恐怖できて、最後のオチも”良い試合でした”と相手を称えてしまうような不思議な満足感が得られる非常に面白い作品だった。
Talk to meは人間と霊の刺激的なゲームってことか。
現実世界の人間にとっては気軽に憑依体験することのできる刺激的なゲームだが、霊たちにとってはルールを破るバカな人間に憑依して魂を取り込むことを目的にしている。結局ミアから見える母レイの姿は死霊が見せた幻覚で、心の隙間に取り込まれてしまいライリーどころかマックスまで殺しかける優良物件だったんだなーと。
ライリーの顔面ぶつけまくるシーンが一番きつかった。なんというか容赦がない。ライリーに取り憑いた霊は必死にこの魂を奪おうと自殺をするために全身全霊で頭蓋骨を砕こうとする様子がリアルに描かれているので、痛みがこっちにも伝わってくるのがキツく最高だった。あのシーンだけ何回でも見たいし、その後のライリーの病室の痛々しい姿、、、さらにさらに病院内で憑依されて自殺を図るもんだからさらにグロテスクな姿に・・・っていう徹底的な描写力は開いた口が塞がらなかった。見事。
幽霊たちの心理戦も最悪ですごかったなぁ。母親レアの幽霊は本物かどうかが、結構終盤までわからないので、ミアが心を揺さぶられまくるのも理解できたし、あいつら幻覚で人に好き放題襲いかかるから父親マックスの姿で襲わせる手法なんかは、自分たちが想像する最悪な攻撃方法をさらに上回る意地悪さでもう…救いがなくて辛くて最高でした。
A24だけじゃないんだけど、最近CGが綺麗すぎてグロテスクで本気で作り上げられて動く死体たちの描写なんてもう吐き気がすごかった。ライリーが病室で数十人の幽霊に取り憑かれて体を引き裂かれまくるシーンなんて今すぐに殺して助けてあげたい!とミアよりも先に思うほどにキツかった。
そうか、全ての描写に説得力があるから映画から目が離せず虜になってしまったのかなと今更冷静に。うわぁ、良い映画見たなー。
って調べて見たけどこの
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