『死霊のはらわたライジング(EVIL DEAD RISE)』物語ネタバレ!1981年からカルト人気を誇った正統続編!前作2013年から10年を経てシリーズ5作目が2023年4月に全米公開され大成功を収めています。ホラー作品としてバランスが完璧で単体としても楽しめるだけではなく、シリーズファンも納得させる小ネタの数々に評価が高い理由も納得させられます。
映画『EVIL DEAD RISE』物語ネタバレ
ある湖のほとりにある家、
テレサ(ミラバイ・ピーズ)、友人のケイレブ(リチャード・クラウチリー)、ケイレブの恋人ジェシカ(アンナ=マリー・トーマス)の三人でバカンスに訪れていたが、到着早々ジェシカが体調をを崩していた。テレサが寝込んでいるジェシカの看病をしながら本を読んでいると、ジェシカがテレサの読んでいるページを大声で復唱し始め、テレサを怖がらせる。恐ろしくなったテレサが止めてと叫ぶとジェシカはベッド脇に倒れてしまう。
しかし、ジェシカは助けようと近づいたテレサのポニーテールを掴むと勢いよく引っ張り頭皮を剥がす。重傷を負ったテレサがケイレブに助けを求めようとするが、何者かが憑依したジェシカがケイレブを湖に引き込み上半身をぶった切って殺してしまう。湖を見つめるテレサの前で、水面からの邪悪な笑みを浮かべるジェシカが浮かび上がってくるところでタイトルコール。
ベス(リリー・サリバン)は、イベントホールの騒がしいトイレで妊娠検査薬の結果を見て心配そうな表情を浮かべていた。
ベスの姉のエリー(アリッサ・サザーランド)はタトゥーアーティストで、長男でDJ志望のダニー(モーガン・デイヴィス)、長女のブリジット(ガブリエル・エコルズ)、次女で不気味なもの好きのキャシー(ネル・フィッシャー)の3人の子供たちと仲良く暮らしている。隣人とも仲は良く、ジェイク(ビリー・レイノルズ=マッカーシー)と弟のスコットがエリー一家を訪れブリジットに一緒に映画を見ないかと誘いにくるが、ブリジットは断る。
ある日、ベスが疎遠になったエリーに会い訪れる。会うのは久しぶりだが子供たちは叔母のベスのことが好きだった。ベスはエリーの夫が数ヶ月前に家族を捨てて出て行ったことを知らないこと、複雑な母親関係などを話す。
二人が話をする間、子供達三人がピザを買ってマンションの地下を訪れると強い地震が発生し、彼らの目の前で駐車場の地面に穴が開いたのを目撃する。好奇心旺盛なダニーがその穴の中に入ると、隠された誰かの書庫を発見する。そこには数多くの書類や手紙、書籍、巨大な十字架、神父の写真、天井から吊り下げられた夥しい数の十字架、そしてその下に厳重に保管された石棺だった。邪悪な様相を醸し出すその石棺の蓋を開けるとそこには「謎の本」を発見して持ち帰る。
謎の本を家に持ち帰ったダニーは、厳重に封印された本を開こうとして手を切ってしまう。ダニーの血が本にしみこむとまるで獣が鋭い牙を開くように封印が解かれ本が開く。ダニーとブリジットは内容をざっくり読むがそこには恐ろしい形相の女性や禍々しい絵画が描かれていた。気分が悪くなったブリジットがその場から離れるが、ダニーは魅入られたように本を読みながら、一緒に持ち帰ったレコードを再生させる。
レコードを逆再生させるとそこには神父(ブルース・キャンベル)がこの本“ナチュロム・デモント(死者の書)“に記されていたネクロノミコン(死霊の秘法)の内容を語っていた。すると、神父の声は徐々に邪悪な声になり“悪魔を召喚させる不浄の呪文“を唱え始めるが、ダニーはその声に魅入られ再生を続けてしまう。
しばらく神父の声を聞いていたが我に帰ったダニーがレコードを停止させようとするが壊れて再生を続けてしまう。そして呪文を唱え終わる。途端に地面から何かがマンションに接近し、たまたまエレベーターに乗っていたエリーに襲いかかり憑依する。
その頃マンションは突然の停電に襲われており子供達は怯えていた。そこにカミナリの光に照らされて現れた母エリーだったが、様子がおかしい。エリーはこの時点で封印されていたDEADITE(デダイト)(Deaditeという単語は存在しない造語、名作ホラー“死霊のはらわた“で、死霊に取り憑かれた主人公アッシュを“Deadite Ash”と呼ぶので、“死霊にとりつかれたー“という意味か、死霊や悪魔そのものを指すようだ。とりあえず彼女の名前は“DEADITE”デダイトで統一する。)と呼ばれる悪魔に憑依されていた。
停電した家に無言で戻ったエリーは、ベスや子供達の前でガスに火をつけフライパンに卵を殻ごと投げつけ始める。エリーの異様さに気がついた四人が彼女を見ていると、突如邪悪な笑い声をあげると四つん這いになり大量の白い何かを吐き出した後、“子供達は奪わ(れ?)ないで”とベスか自分の中にいる何かに訴えかけた後意識を失う。
ベスは隣人のガブリエル(ジェイデン・ダニエルズ)とフォンダ(マーク・ミッチンソン)に事情を話して助けを求め、倒れたエリーをベッドに寝かせる。意識がないエリーは何度瞼を閉じようとしても目をがん開きして天井を見つめたままだった。
ベスはエリーのそばでもっと一緒にいるべきだったと疎遠だったことを悔やんでいると、エリーが突如起き上がる。エリーに触れると体が熱を持っていたためエリーを冷水風呂に入れるが、エリーは突然飛び跳ね、蜘蛛のように天井に張り付くと悪魔のような叫び声を上げ始める。
再び冷水から出てきたのはもうエリーではなくなっていた。怯えて離れるベスたちに近づいたエリーはナイフでベスの手のひらを刺した後、豹変した母を心配するブリジットに襲いかかる。仕事道具のタトゥーペンで自分の顔を傷つけた後、ブリジットの顔に当てて傷をつける。
ガブリエルとフォンダが玄関を開けて現れると、エリー(?)がガブリエルに襲いかかり顔面に噛みついて目玉を食いちぎる。その間に玄関の扉を施錠することに成功するが、騒ぎを聞きつけた隣人たちに襲いかかる地獄絵図となる。そこにフォンダがエリーにライフルを一発お見舞いするが、復活したエリーはフォンダに襲いかかり殺害する。
外は大雨で叫んでも声は届かず、電波も停電の影響で無い。ダニーとベスはエリーを豹変させたであろう元凶の本を調べ始める。ブリジットはエリーから傷付けられた傷口だけではなく、顔中の穴という穴から黒いインクが溢れ出していた。一人になったキャシーに優しい声でドアを開けるように懇願し、騙されたキャシーがドアを開けようとするがダニーとベスがなんとかドアを閉める。
その頃、台所にいたブリジットはガラスのワイングラスをモリモリ食べていた。彼女の異変に気がついたベスに襲いかかった後、キャシーに襲いかかるが彼女が持っていた杖がブリジットの喉を突き刺して殺してしまう。念の為ブリジットの体を縛りつけてベッドに寝かせる。。
エンディングネタバレ「最後に笑うのは」
ダニーから地下で見つけた「死者の書」と一緒にレコードを聴き何が起きたのかを調べ始める、そこには神父がデバイトに憑依された仲間を殺さなければならくなったが、不死身の悪魔を完全に殺す方法が見つからず、バラバラに解体しなければならないことを聞く。
廊下に追い出されていたエリーは天井の通気口から部屋に近づいていた。死んだはずのベスが起き上がりキャシーを守ったダニーを何度も刺して殺してしまう。
ヘッドホンで聞いていたベスの背後から現れたエリーに襲われ、殺されかけるがベスのお腹に赤ん坊がいることに気がついたエリーは赤ん坊ごとベスを殺そうとする。キャシーの助けで頭にナイフを突き刺し窮地を脱したエリーは、残されたキャシーと二人で逃げることを決意し廊下に出る。
停電し隣人たちが皆殺しにされている廊下を進むベスとキャシーはフォンダのライフルを手に入れる。そこに現れる、エリー、そして彼女に殺されたデバイトになった隣人たち、そしてダニーとブリジットだった。ライフルでエリーを撃ちエレベーターに逃げ込むが、エレベーターの大量の血液が注がれていき窒息しそうになるが、重量に耐えきれなくなったエレベーターは地下に落下してしまう。
車に乗り込み脱出しようとする二人の前に現れたのは、デバイトたちが融合した蜘蛛のような異形の怪物だった。
あと一歩に逃げられそうだったがデバイトに捕まり、ゴミを粉砕する装置に入れらそうになるが、キャシーが電源をオフにしてベスを助ける。キャシーはベスの合図で再び電源を入れてデバイトを粉砕装置に入れて粉々に解体する・それでも生き残り話しかけてくるデバイトをチェーンソーで粉々にしてひとかけらも残さず粉砕機に入れることに成功する。
泣いているキャシーを抱きしめたベスは、二人で一緒に建物の外に向かう。。
翌日、エリーたちの下の階に住んでいるジェシカは、前夜の騒動を知らず地下に降りてやっと地下駐車場が地獄絵図になっていることに気が付き叫び声を上げると、背後からデバイトらしき見えない何かがジェシカに憑依するシーンで物語は終了する。
海外の反応評価 7.5/10
8/10
支払った金額をそのまま受け取ることができる
『死霊のはわらた』のファンなら、この作品のすべてが気に入るだろう。血と血糊に加え、ゾッとするような怖いものも入っています。
アッシュが登場しないのはちょっと残念だけど、それでも楽しめたよ。
邪悪な死者たちが森を抜け出し、血に飢えた魂をロサンゼルスに持ち込んできた。
子供たちの一人が死者の本を見つけ、それをいじくり回すのがいい考えだと判断する。シングルマザーの妹が登場し、子供が物事には理由があることを知り、家族をまとめようとする役割に徹している。
この映画には、良いメイクアップ効果やスリルがあります。1986年のダリオ・アルジェント監督の「デモンズ」のファンなら、この作品へのオマージュを感じるかもしれない。いずれにせよ、この作品にお金を払う価値はあるが、オリジナリティを求めるなら「Nefarious」をお薦めする。それでも、これは血まみれの(文字通り)良い時間だ。
7/10
血しぶきと肉弾戦が繰り広げられる、「evil dead」フランチャイズに新たに加わったこの作品は、堕落したイメージでは成功しているが、ストーリーテリングやキャラクターでは物足りなさを感じることがある。
『Evil dead 』2013は、公開初日に観たとき、心の底から衝撃を受けました。オリジナル2はあまり好きではなかったが、この作品には衝撃を受け、劇場で何度も観た。10年後のこの映画が何を提供できるのか、非常に興味をそそられたのは言うまでもありません。幸運なことに、私は自分の住む街で開催された先行上映会に参加することができました。
このフランチャイズで人々が求めているのは、明らかに陰惨な残虐性である。もしかしたら、奇抜なダーク・コメディも少しはあるのかもしれない。この映画は、古典的なフランチャイズを取り上げ、若い世代にブランド化しようとするものであり、それは多少欠点があるものだ。時には、他の憑依映画で見たような平凡なストーリーの中で、蛇行することもあった。しかし、その一方で、ショッキングで不快なシークエンスも提供している。
CGIと実用的なエフェクトが見事に融合し、この映画を支えている。SFXの仕事もトップクラスです。残念ながら、キャストやキャラクターの書き方を楽しめたとは言えません。平凡な演技と陳腐な文章から、Netflixのホラー映画のように感じられることもありました。
死霊のはらわたの映画に出演していることが信じられないような場面もあります。ここが何度か不愉快になったところです。新しい世代と関係を持とうとするのはわかるが、やりすぎだ。
全体として、この映画は血と恐怖をもたらし、一日の終わりに、人々はそれを見るためにそこにいるのである。ただ、2013年の作品から劇的に質が落ちたとしか思えません。フランチャイズのファンなら間違いなく必見ですが、賛否両論あるかと思います。
8/10
かなりいい感じ
年を取れば取るほど、このような超自然的なスタイルのホラー映画を信じることが難しくなっています。基本的に信じられないので、映画の間中、恐怖や緊張を感じずに座っている。しかし、ロバート・エバートは、「映画は何を描いているかではなく、どう描いているかが重要だ」と言ったことがある。そして、そのようなレンズを通してこの映画を見ると、かなり良い出来だった。
私はこの種の映画を怖いと感じないと言っているが、劇場で私の隣に座っていた女性は確かに怖いと感じていた。彼女は椅子に正座し、映画の間中、息を呑み、目を覆い、ある時は体を軽く揺すっていました。サンプル数は少ないですが、もし彼女が一般人を代表しているとしたら、この映画には緊張感を与える能力があると言えるでしょう。
この映画の設定はよくできていると思います。都心のアパートを舞台に、孤立感や助けが遠い存在であることを表現するのはかなり難しいことですが、この映画はそれを実現しています。この人たちは、本当に今いる場所で行き詰まりを感じていて、逃げるという選択肢はないのです。
ホラー映画には、主人公の一人を妊婦にするという手法が多く見られるようになりました。もちろん、妊娠中の女性は、観客に彼女の運命を極度に心配させるという理論です。皮肉なことに、これは映画から多くの緊張感を奪っているように思います。妊婦に本当に悪いことが起こるようなメジャーなスタジオは存在しないのです。ホラー映画でこのようにキャラクターを紹介するのを見ると、いつもとてもがっかりするのです。
確かにゴアはたくさんある。6,500リットルの血が使われたらしいが、この映画を見れば、その血がどこに行ったのか不思議でたまらなくなるはずだ。この映画に関しては、私はかなり楽しめたと言わざるを得ない。8/10.
まとめと感想「こういうのでいい」
見終わってからこの映画がEVIL DEAD(死霊のはらわた)シリーズの5作目だと知った。ずいぶん昔に一作目を見たっきり、よくわからない低予算映画という印象が強い程度だったが、実は海外では根強い人気を誇っていて劇場版、テレビシリーズ(3シリーズ)も続いていたこと,死霊のはらわたリメイク版が2013年に公開されて高評価だったことなどを知った。そういえばゲームも最近発売されていたのを見かけたが、そうか人気がそんなにあったんだなーと。
映画は全体的にバランスが最高。シンプルで最高だった。
登場人物は少なくわかりやすく、パッと出てきた隣人たちは彼らのことを知る前にあっさり死んで退場するし、とにかく優しい母親が豹変して家族に襲いかかり、傷を受けた家族も豹変してしまうという救いのない展開、最後の最後に生き残ったとしても、自分の手で家族を殺したことになるしトラウマ必須。生き残った二人がせめて幸せな日々を・・・と願わずにはいられないぐらいには大変な目にあうのも作品的には良い。
テンポも良いし、休憩時間がほとんどなく、次々に恐怖が襲いかかるのが、しっかり緩急付けてくれているおかげで胃もたれもせずただただ、ジェットコースターを楽しむかのようだった。
見やすい、分かりやすい。恐怖体験はマンションの一室、廊下、地下駐車場だけしか出てこないので、余計なことに頭を使う必要もなく、ただただ楽しめる。
グロ表現、ゴア表現もなかなかリアルで見ていて痛みを共感してしまう。あまりにリアルすぎて子役のキャシーは撮影後にトラウマになったりしていないか心配になる程、地獄絵図が続く。
テリファーシリーズとか、最近グロいのが流行していたけど、1981年から始まった王道の土台を軸に分かりやすく怖い、というできそうでできない良質ホラーを見ることができて大満足。
日本での劇場公開は未定らしいけど、海外では劇場公開後にHBOMAXで配信予定らしいからU-NEXT入っていれば楽しめるかも。
一応、シリーズ4作品目でEVIL DEAD RISEの前作になるのかな?「死霊のはらわた リメイク版」は日本だとアマプラで視聴可能。400円だけど。これから見てみる。
Amazonプライムで『死霊のはらわた』リメイク版(2013)を見る
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓