映画『迷霊怪談集』物語エンディングまでネタバレ!ベトナムホラーの底力とは?




「ベトナムホラーも日本超え!」映画『迷霊怪談集/Vietnamese Horror Story』物語エンディングまでネタバレと海外の感想評価も紹介。海外でNetflixで配信されたベトナム発のホラー映画作品は”4つ”の怖いショートストーリーで紡がれた作品になっています。ベトナムならではの感性で生み出された日本を超える恐怖映画の内容を紹介していきます。

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映画『迷霊怪談集Vietnamese Horror Story』物語エンディングまでネタバレ!

ある雨の夜、仲良し五人の男女が集まりが10年ぶりの再会を果たすが落雷によって停電が起こる。せっかくの暗がりなので怖い話を始めようぜとなり、私たちにとっては初耳だが、ベトナムの若者たちには有名な都市伝説にまつわる話をしていき誰がより怖い話ができるかを競い始める。

一つ目の怖い話

1960年代に活躍したラン・フーという女優の話。

大スターのランのイラストを屋台に描けば連日多くの客呼ぶ効果があるほどの彼女だったが、何者かの手によってアシッドアタック(硫酸などをかけて一生に残る傷を負わせる卑劣な犯罪)を受けたランは醜い顔を隠すために隠遁生活を行い忘れ去られる存在となるのだった。

数年後、ランの家に住む大女優のアイ・ニュウは、若手女優ゴックを生徒として受け入れる。しかし彼女の成功のためにゴックの彼氏が邪魔だと助言、ゴックは素直に応じて彼氏と別れるのだった。

それからゴックはアイの後押しのおかげでとんとん拍子で売れっ子女優の道を歩む。ある日の夜、暗闇で化粧台の前に座ったアイが顔を剥がして大事そうに顔の表皮をしまうその顔は醜く爛れていた。アイの部屋に向かおうとしていたゴックは顔の爛れた女を見て気絶する。ゴックが心配になった彼氏が様子を見にくるのを不快に思ったアイはチンピラを雇って彼氏を撲殺させる。

ある日、ゴックはアイの秘密を知ってしまい唐突に地下室の密室に閉じ込められる。横にいたのは手錠に繋がれていた爛れた顔の女性、名前をアイだと言う。彼女曰くゴックが今までアイだと思って話していた人こそかつての大女優ラン本人であり、彼女は20年ごとに美しい女性の顔を奪っては自分のものにしてその人になりすまして生き続けているのだという。20年前はアイの顔、そして今度はゴックの美しい顔を狙っているのだそうだ。

かつての大女優ランが現れると、アイに剥がした顔を返却した後に殺す。ゴックの顔を奪おうとするランに抵抗したゴックはお前に顔は渡さないとガラスで自分の顔を傷つける。自分の顔を傷つけられたと怒り狂ったランはゴックを刺し殺すのだった。しばらくして再びランの家には将来有望の若手女優を生徒として迎え入れているアイの顔を被ったランの姿があった。

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二つ目の怖い話

唐突に物語が始まる。ちょっとした手品と綿菓子を売って生計を立てる貧乏な青年ディンは、いつも自殺を考えている精神疾患を持つ父親のトアイと暮らしている。

いつの頃からかディンは首を切られた店主、両手に目と口を持つグールなど、不気味な姿をする怪奇な生物に蝕まれ続け精神が疲弊していく。ある日を境に父親のトアイが行方不明となり彼の部屋には謎の祭壇がありそれを見たディンはますます現実なのか悪夢なのか境界がわからない幻覚に苦しめられていく。

ディンが目を覚ますとピエロのメイクをした明らかに常軌を逸した姿のトアイが部屋で踊り狂っていた。突如空中に浮いていたナイフがトアイに襲い掛かろうとしていたためトアイを背負って逃げる・・・ていたはずだったがいつの間にか父は背中におらず雨の中1人で街中を歩いていた。最後に、トアイはディンになり、実はディンこそが老いたトアイが孤独から逃れるために作り出した幻影で、トアイは狂人として生きることに疲れたとディン(自分)に語りかけるとナイフで自分の腹を刺して自殺する。テレビ画面に映し出されたのは1人孤独に自殺したトアイの姿で物語は終了する。

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三つ目の怖い話

女霊能者のビッチはディン、ハン夫婦からハンの妹ウトの遺骨を探してほしいという依頼を受ける。早速ビッチはウトの遺影から何かを読み取り、首を切り落とされ心臓を包丁で刺されたウトの幻影からロンアンという場所に導かれる。

ロンアンで出会った老婆にウトを追いかけてはいけないと強めに忠告されるが、ビッチはガン無視してウトを探しに行く、夜になっても見つけることができず悪意に邪魔をされてしまい気絶する。部屋の前で待っていたのは満面の笑みの2人の子供が彼女を出迎え脅し、眠ろうとすると首のない女が現れビッチの首を絞めるのだった。

そして、ビッチが再びロンアンの荒野で目を覚ますと突如地面を掘り始める。するとかつて強盗ウトは数年前に首をはねられ殺されていたことが判明、ウトの頭蓋骨は地中で発見され、ハン夫人は彼女のために儀式を行い無事に妹を送り出し物語は終了する。

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エンディングネタバレ「四つ目の話」

3つの物語が終わる頃には電気が復旧していた。テレビを見たいから残ると言うチュロンを除いて、4人は自分の部屋に戻って寝ます。

翌日、夜に起きた交通事故でチュロンは即死したという報道が流れる。

冒頭で遅れて登場したチュロンは既に死んでおり彼は幽霊だったことが最後に判明してこの物語は終了する。

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海外の感想評価 IMDb:4.4/10

2/10
ひどい脚本

第1話の俳優はまあまあで、他の話のキャストは最悪だった。予算は十分あったのに、ひどいグラフィックにほとんど使ってしまったようだ。メイクアップもほとんどなく、風景や小道具も貧弱で、無名の新人も無駄になっているなど、すべてがお粗末。

2/10
避けるべき

この作品にはオリジナリティがなく、他のアジアンホラーの方が優れていることが予想されます。この作品は、ホラー好きな人には物足りないかもしれません。
ベトナムではNetflixで配信されていますので映画館で見る必要はありません。
この映画は、海外からの視聴者に理解されるには不十分だと思います。こんなの怖いと思っているのだろうか?ホラーとしてのセンスはどうなっているのか。この映画で、「首なしホラー」が好きなんですね。

4/10
良い作品だが、怖い映画というには物足りない。

映像や手法のクオリティが高い映画だと思います。
俳優の演技も不気味さを演出する要素になっています。チュエン・マー・ガン・ニャ」は、ベトナム映画界のターニングポイントと言えるでしょう。しかし、この映画はベトナムの伝説を語っているにもかかわらず、外国からの引用が多すぎるという欠点がある。

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まとめと感想「ベトナム版夜も奇妙な」

迷霊怪談集、

おお、久しぶりに低予算で頑張ったホラー映画だった。

ただし怖がらせ方が、モチーフにしたとかではなく、そのまんま演出も展開も見せ方もパクってしまっているのが残念で恐怖心こそ生まれるが、目新しさや新鮮さがないのだ。悪くはないが良くもない。これがこの映画の評価だ。

日本で上映されるとしたら「ベトナム怪談」とかになるのだろうか、五人の若者が怖い話を始める。1話目は女優の顔を奪う女優の話。2話目が狂ったピエロの話。3話目が幽霊が死体を探す話。

だが、これがベトナムの都市伝説かどうかは置いといて、1話目は普通に堅実な物語で恐怖シーンは少ないが短編小説としてはありがちなオチでなんとなく予想がついた、2話目は悪魔と契約したと思い込んでいる精神異常者の日常が崩壊していく様を描いているがよくわからなくて怖いと思ったのでこの2話目が好き。3話目はどこにでもありそうな実は幽霊でしたーオチも微妙で怖さも何もなく、そういえば4話目の実は遅れてやってきた青年は死んでましたを含み、全部バッドエンドである。

全体的に平均して40点ぐらいの物語は間髪入れずに入ってくるだけで、どこかで見たことや聞いたことのある物語を低クオリティなCGと脚本でさらに品質を落としてしまっている。

私の好みの話になるかもしれないが、ベトナムでしか知られていない怪物、妖怪、怪奇現象、怪談、伝説をもっと見たいのだ。今作はなんとも現代風に仕上げた90年代脚本の怪談話になっているので勿体無い。何もかもがCGで表現できてしまうからこそ、台湾映画「呪詛」やタイの傑作ホラー映画「女神の継承」を勉強してほしかった。

呪詛もCGを極力抑えビデオで撮られた映像を軸に山奥で行われていた秘密の儀式を見てしまった男女に呪いが降り掛かる姿をリアルに描き、女神の継承はタイの霊能者を撮影隊が追うというセミドキュメンタリー映画で描かれていく。怖い映像が続くのではなく、目の前で起きている事実を生々しく紹介してラストで一気に怖がらせてくるという最高の映画になっている。近年日本を除く世界で良質ホラー映画が量産されているので今後に期待していきたい。

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