【結末ネタバレ】映画『Vesper/ヴェスパー』低予算とは思えない良質作品




映画『Vesper/ヴェスパー』ネタバレ!少女の最後の決断とは?

今回紹介するのはフランスの低予算映画ながら重厚な世界観を見事に実写化させ世界で絶賛された映画『ヴェスパー』のネタバレしていきます。

正直海外では世界観や作品が賞賛されるものの、少し長すぎてエンタメ映画とはほど遠い作りから話題にはならず興行収入的には失敗しています。それでも見た人全員が「良い映画を見た」と思わず漏らしてしまうような作品になっているのでこのネタバレ記事をもとにこの作品に興味を持っていただけると嬉しいです。

読み辛いとご指摘を受けたので、頑張って読みやすいように添削しました。それでも読みにくいと感じた方、お手数ですが「こうすればもっと読みやすくなる」といったコメントしてくれたら超嬉しいです。
よろしくお願いします。
今後も少しでも読みやすくなるように、頑張っていきます。

スポンサーリンク




映画『Vesper/ヴェスパー(2023)』作品情報

上映日
2022年9月30日(米国)
日本公開日未定
制作国
フランス/リトアニア/ベルギー
公式サイト
Natrix 公式サイト(米国)
上映言語:英語
ロケ地
リトアニア・ビリニュス
制作会社
Rumble Fish Productions
Natrix Natrix
10.80 Films

あらすじ

地球の生態系が崩壊した暗黒時代、付随の父親が操縦するドローンと生態系を研究する少女ヴェスパーが。富裕層しか住めない城塞都市シタデルの船が墜落する。そこで出会った美しい女性カメリアとの出会いが腐敗した世界を救う希望の光となるのだった。

スポンサーリンク

スタッフキャスト

監督
クリスティナ・ブオジテ
ブルーノ・サンペール
脚本
クリスティナ・ブオジテ
ブライアン・クラーク
ブルーノ・サンペール

キャスト
ラフィエラ・チャップマン… ヴェスパー
エディ・マーサン… ジョナス
ロージー・マキューエン … カメリア
リチャード・ブレーキ… ダリウス
メラニー・ゲイドス… ジャグ
エドモンド・デーン… エリアス

スポンサーリンク

映画『Vesper/ベスパー(2023)』物語ネタバレ!

https://www.imdb.com

未来、

ここは

”新たな暗黒時代”と呼ばれた時代。

人類は差し迫った生態系の危機を防ぐため、遺伝子工学技術に多くの時間を費やしたが失敗に終わる。さらに、遺伝子操作され進化したウイルスや有機体が都市から逃げ出し地表に広がると、植物や動物、そして多くの人類を絶滅させる。

そして現在、少数の人類の生き残りは「シタデル」と呼ばれる選ばれた裕福な人が住む閉鎖都市と、遺伝子操作されたウイルスの影響で、生命体が生きるには過酷な外の世界で生き残る人とで別れている。

外の人々は、この土地で作物は全て腐ってしまい日々の食糧にも困っている。そのため食料は全てシタデルから配給される植物の種子でなんとか食い繋いでいる状況だ。ただし、このシタデルから配給された種子は、全て遺伝子操作されており、”一度しか収穫できない”ようにコード化されている。それでも彼らは、この地表では育てられない種子を手に入れるために、シタデルの言いなりになって奴隷のような暮らしを続けていた。

スポンサーリンク

少女ヴェスパー

シタデルの外、不毛な沼の大地を掘り起こしている少女の姿があった。

彼女の名前はヴェスパー(ラフィエラ・チャップマン)
13歳の彼女は、沼に覆われたシタデルの外で全身を動かせず自宅で寝たきりになっている父ダリウス(リチャード・ブレーキ)と、森の中の一軒家で暮らしている。ダリウスは動けない代わりにドローンを使い、ヴェスパーとコミュニケーションをとっている。

ヴェスパーはこの暗黒世界の生命体を調査するダリウスの代わりに、荒廃した森を歩いて有機物を採取し研究する手伝いをする日々を送っていた。ヴェスパーの母親は、一年前「ピルグリム(巡礼者)」と呼ばれる大地に転がっているガラクタを集める、廃品回収集団の一員となるため、二人を置いて出て行っている。

この世界は多くの襲撃者や盗賊が蔓延っており弱き者は奪われる一方で、ある日ヴェスパーが採集から戻ると家の貴重なエネルギー源を奪われていた。これも日常茶飯事の光景だ。

スポンサーリンク

悪党の叔父ジョナス

仕方なくヴェスパーは、孤児院を営んでいる叔父ジョナス(エディ・マーサン)に会いに行く。ジョナスは保護している子供たちから抜き取った血液を、シタデルに売ることで生計を立てている悪党であったが、少なくとも引き取った子供達を飢えさせるようなことはしていない。さらに彼は、シタデルから支給された、”ジャグ”と呼ばれる人造人間も所有している

ヴェスパーは、ジョナスからわずかな援助を受けるため、自分の血液を売りに来たのだ。血液の採取中、ジョナスは他の子供のようにずっとここにいれば、飢えることのない暮らしができると勧めるが、ジョナスは断固拒否する。

一度外に出たヴェスパーは、再びジョナスの敷地に入ると、倉庫に忍び込み貴重なシタデルの”一度しか収穫できない種子”を盗み出す。彼女の真の目的は、援助ではなく、この1度しか収穫できないように暗号化されたコードを解読して、永遠に種を生み出す正常な種子を生み出すことを目標に研究を続けている。そして、いずれはシタデルで働き、シタデルの最新医療技術で父親の不随を治してもらうことを夢見ていた。

スポンサーリンク

シタデルのカメリア

https://www.imdb.com

ある日、シタデルの船が近くに墜落する。ヴェスパーは墜落現場で、生存者の女性カメリア(ロージー・マキューエン)を保護して連れて帰り治療する。目が覚めたカメリアは、ヴェスパーに感謝した後、もう一人の船に乗っていたカメリアの父親エリアス(エドモンド・デーン)を探してほしいと依頼する。さらにカメリアは、父を助けてくれたらヴェスパーと父親をシタデルに連れて行くことを約束するのだった。

翌朝ヴェスパーとダリウスは墜落した現場で、エリアスを発見するが、そこにはすでに子供たちを連れたジョナスが略奪の指揮を執っていた。ジョナスは、死にかけているエリアスにトドメを刺し、もう一人乗組員がいたのではないかと周囲を探索した後、船の残骸全てを奪って立ち去ってしまう。

帰宅したヴェスパーは、カメリアの父親が殺されたことは隠して、今後も捜索を続けると嘘をつく。療養の間、親子で行っているシタデルの種子の解読実験について話をするお礼に、カメリアは母のように、ヴェスパーの知らないシタデルの話を聞かせ、彼女の本を読み聞かせ、楽器を弾いて一緒に歌うなど絆を深め、三人で束の間の穏やかな日々を過ごす。

カメリアの正体

ある日、ヴェスパーは、カメリアをシタデルに帰すための通信手段を奪いに、ジョナスの倉庫に忍び込むが、ジョナスに見つかってしまいドローンを破壊されたあと、ジョナスの所有物である烙印を押されてしまう。帰宅して悲しんでいたヴェスパーは、カメリアに慰められ、ずっと隠していたカメリアの父親が既に殺されていることを伝え、一緒にエリアスの遺体の場所まで連れていく。父親の変わり果てた姿を見たカメリアは、激しく泣き叫び悲しんだあと、自分のことを話し始める。

実はカメリアはシタデルで作られた人造人間”ジャグ”で、父親であるエリアスが本来奴隷のジャグに知能や感情を宿すことは大罪であることを知りながら、感情を宿したカメリアを作るが、シタデルにバレてしまい、処刑前に二人で逃げ出したところを撃ち落とされて墜落したのだ。

話を聞いたヴェスパーは、カメリア親子が、シタデルの裕福な住民ではなく、シタデルに行けるという約束は嘘だったことを知って怒りをカメリアにぶつける。父親代わりのエリアスを失い、ヴェスパーを悲しませてしまったことに心を痛めたカメリアは、自殺を試みようとする。ヴェスパーは彼女を止めると、一緒に種子のロックを解錠するための実験を手伝ってほしいと頼み、生きる目的を手に入れる。

ヴェスパーはジョナスの農場から盗んだ種、カメリアの人造人間の遺伝子サンプル、そしてカメリアが奏でた音楽で、種子のロックを解除させることに成功する。実はエリアスがカメリアを作り出した本当の理由は、シタデルのロックされた種子を解読する暗号をカメリアの中に隠し”別のシタデルのような都市”に亡命する協定を結んでいたことが明かされる。

エンディングネタバレ「ヴェスパーの決断とは?」

スポンサーリンク

翌朝、ジョナスがヴェスパーの家を訪れ、カメリアをジョグだと見抜き襲いかかるが撃退する。ヴェスパーは、命を助ける代わりにヴェスパーの通信機で、シタデルと交渉するように伝えジョナスを生かして帰す。しかし、ジョナスはシタデルにカメリアのことを密告する。

密告を受け、すぐにシタデルの兵士がやってきてジョナスの屋敷に現れると、ジョナスを殺しヴェスパーの家に向かう。ダリウスは自分が囮になる間に、カメリアとヴェスパーに逃げるように伝え、兵士が家に入ったタイミングでダリウスは兵士ごと自爆する。

しかし、すぐにシタデルの増援が現れ二人を追いかける。兵士が近くまで迫ると、カメリアは、ヴェスパーを助けるため、自首することを決意する。ひとりにしないで欲しいと願うヴェスパーを気絶させると、カメリアは兵士に現れ連行されていく。

翌朝目を覚ましたヴェスパーは、焼け落ちた自宅の空き地に、解読した三つの種を植える。ヴェスパーの周りにはいつの間にか、主人を失ったジョナスの子供たちが現れる。ヴェスパーは子供たちを連れ、近くを通りかかったピルグリム(巡礼者)たちに付いていく。

たどり着いた森の奥には、彼らが世界中から集めたガラクタでできた巨大な塔があった。ヴェスパーは塔の頂上にたどり着くと、遠くに見えるシタデルや荒廃しているが美しい地表を眺め、解読された種を風にまかせて降り注ぐ。風に乗った種はどこかに向けて漂う姿を見届けるヴェスパーで物語は終了する。

スポンサーリンク

海外の感想評価

7/10
一過性のものでないことを願う
かなり野心的な試みで、不完全ですが、私はこの作品が大好きです。最も重要なことは、すべてを説明する続編が必要だということです。
なぜなら、このディストピア未来について漠然とした紹介をされただけで、このSFの世界の広大さを探求することができないのですから。しかし、それほど馴染みがないわけではありません。ニッチなストーリーに焦点を当てた人たち以外の生活がどのようなものかを想像するためのヒントや手がかりがあり、普段は気にしないような小さなサイドプロットがたくさんあります。
SFと聞くと、特に普段映画しか見ない人は、宇宙旅行やエイリアン、ライトセーバーなど派手なものを想像するかもしれませんが、これはテレビシリーズでお馴染みの陰鬱なタイプです、少なくとも私は。だから、それを期待するとがっかりするかもしれません。撮影は素晴らしく、殺伐とした設定にもかかわらず、自然が与えてくれる美しさがたくさんあります。
しかし、低予算でよくできたSFであり、それだけに続編を作る価値があると思います。原作を掘り下げるために。ダークなSFが好き。
ゲーム・オブ・スローンズのような作品ではありませんが、広く受け入れられるような例えを考えてみました。ウェスタロスの事情に焦点を当てるのではなく、人里離れた村で一人で暮らす少女とその父親に焦点を当てた作品だと想像してみてください。そうすると、物事の壮大なスケールではなく、本当に小さなパズルの一片のようなものが見えてきます。だからこそ、この作品をフランチャイズ化することには大きな可能性があると思います。なぜなら、彼らのディストピア的な未来には、もっともっと探求すべきことがあるからです。問題は、これが第1作目のように感じられないことです。すでに確立された映画フランチャイズへのソロエントリのようなものです。

この作品は、新しいものであり、新鮮な空気(陰鬱なもの)であり、その分、私が大好きだった「モータル・エンジン」と同じ轍を踏むことを恐れている。なぜなら、このディストピア世界が提供するすべてを探求するためのフランチャイズや続編を保証できるほど観客に広く評価されないだろうから。

6/10
視覚的には素晴らしいが、114分の上映時間を有効に活用するための物語性に欠ける。
低予算のインディーズ映画としては、セットやビジュアルが実に印象的で、撮影やスコアも良かった。ただ、長くてゆっくりしたペースの上映時間が、退屈で退屈で圧倒されるように感じたのが残念です。

少なくとも重要なビジュアルの多くについては、もっと中身を充実させる必要があった。もし、全シーンに施された見事なビジュアルとディテールの半分の労力が脚本に注がれていたら、この作品はカルト的なSFになったかもしれない。

その代わり、ローファイな冒険スペクタクルと化している。例えば、放浪の巡礼者たちがなぜ顔を隠し、スクラップを集め、人里離れた場所に塔を建てるのか、観る者は何もわからないままだ。きれいな映画でありながら、「なぜ」についての実証的な解説がほとんどないのでは困ります。もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと。サスペンスとしても、もう少し短くまとめれば、完璧な短編SF映画になっただろうに。残念なことに、この作品は映像面では勝っているが、ストーリーテリングでは負けている。

まとめと感想

しまった、すげぇ面白い映画だった。

決して豪華ではなく、登場人物も少ないが、数少ない登場人物たちの衣装デザインは美しくカッコよく、安っぽさや物足りなさも感じさせることなくこのヴェスパーの不毛な大地に一緒にいるかのような感覚に陥らせてくれる。CGも最初は違和感があるかもしれないがいつの間にかこの新世界の生き物だと受け入れ機械と生物が融合したような美しくもグロテスクなものにも慣れて違和感なんて無くなっている。

海外の感想では物足りない、説明不足などと批判が見受けられるが、シタデルの中、カメリアの行く末、謎のピルグリムたちのことは何一つ明かされることはないがそれでもまるで見事な一つの小説を読み終わったような感覚に陥るため何も不足を感じることはないだろう。もちろんこれは私がSF映画や小説を好んでいるためある程度脳内補足できているからというのもあるかもしれない。

個人的にグッときたのはたった数分しか現れないシタデルの兵士とピルグリムの衣装デザインである。あんな登場シーンが少ないのにデザインにこだわっていたのもすごいと感じた。

シタデルの種子、ヴェスパーの努力、ジョナスなどの悪党たち、ジョグのカメリア、そして二人の愛情、最後にヴェスパーが種子を振りまく姿は喪失と苦悩を乗り越えた彼女の決断と希望の光で締めくくり感動を誘う。

ちょっと長いとは思ったけど、少女が世界を救うために奮闘する姿を見てネバーエンディングストーリーを見ているような感覚になった。ああ、良い映画を見た。

まだまだ日本公開が2023年以降になりそうなアメリカの新作映画のネタバレがたくさんあるのでどうぞ↓

関連



2件のコメント

内容が気になり読みにきましたが
…ため〜ため など接続語が連続していたり
句読点や改行のないまま
長文が続いたり読みづらかったです。

申し訳ないです。日本語の勉強頑張ります。最近少しづつ良くなっていると思うのでこれからもネタバレ記事を読んでいってください。コメントありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

error: Content is protected !!