『外に出て、大切な人に電話したくなる』「人生は一度しかない」という当たり前を教えてくれるインド映画『人生は二度とない』物語エンディングまでネタバレと海外の感想評価も紹介。独身最後の旅に出た三人だったがそれぞれ複雑な悩みを持っていた。それでも仲間達と笑って喧嘩して涙して感謝していくうちに最高の気付きを知ることになる。
原題の『Zindagi Na Milegi Dobara』は直訳:「あなただけ生きる」
本作は2011年7月で世界公開されて批評家達から「脚本、演技、物語、演技、ユーモアなどが全てが完璧だ」と大賞賛される。世界で1900万ドルの興行収入を上げるも、なぜか日本だけは公開されることなく11年後の2022年10月28日、ついに日本で公開がされる。アメリカではNetflixとアマプラで視聴可能。
もくじ
映画『人生は二度とない』あらすじ
幼なじみのアルジュン、イムラン、カビールの三人が3週間のスペイン旅行を行う。かつて仲良しだった三人も皆が独立して大人になり多忙を極め、それぞれがそれぞれの悩みや葛藤をかけている。だけど彼らはずっと約束していたことがある、独身最後のスペイン旅行ではみんなそれぞれが危険なアドベンチャー体験をする。ということだ。
この旅を通じて彼らは人生の意味とは、本当に大切なものとはを探し出すこととなる。
映画『人生は二度とない』スタッフキャスト
監督
ゾーヤ・アクタル
脚本
ファルハーン・アクタル
リーマ・カグティ
ゾーヤー・アクタル
シュバム・グーデ
キャスト
リティク・ローシャン .. アルジュン・サルーヤ
ファルハーン・アクタル …イムラン・クレシー
アベイ・デオル … カビール
カトリーナ・カイフ… ライラ
カルキ・コエクリン …ナターシャ・アローラ
アリアドナ・カブロル …ヌリア
ナセルディン・シャー … サルマン・ハビブ
ディープティ・ナヴァル…ラーヒーラ・クレシー
スプリート・ベディ… サミーラ
アニサ・バット … ゾーヤ
映画『人生は二度とない』物語ネタバレ
カビール(アベイ・デオル )は恋人のナターシャ(カルキ・コエクリン)にプロポーズを行い無事に二人は結ばれることになる。
カビールはハネムーンの前にやることがある。火ビールの学生時代の友人で幼馴染の広告コピーライターのイムラン(ファルハーン・アクタル)と、ロンドンで働く金融ブローカーのアルジュン(リティク・ローシャン)と3週間のスペインへの独身旅行である。
カビールたち3人は長年の約束があり、独身最後の旅行でそれぞれが危険なアドベンチャースポーツを”3人で挑戦する”と言うものだ。しかし金融ブローカーとして多忙を極めるアルジュンは子供の頃の約束なんて…とこの旅に参加することを渋っていた。イムランは、スペインに住む芸術家の実父サルマン・ハビブ(サルマン・ハビブ)を探そうと密かに計画していた。
幼馴染三人で独身旅行
なんだかんだで3人はそれぞれスペインに飛び無事にバルセロナのホテルで落ち合い再開を喜ぶ。カビールはもう巨大な地図を用意してコスタ・ブラバ、セビリア、パンプローナに行く予定だと嬉しそうに伝える。コスタ・ブラバに向かう車を突然停止させた仕事中毒のアルジュンは上半身だけスーツに着替えるとzoomで日本人ビジネスマンと商談を初めてしまう。最初は仕事の虫が、と笑っていたイムランとカビールだったが、再び車を走らせても運転しながら商談の電話を始めてしまう。せっかくの独身旅行にも仕事を続けるアルジュンに腹を立てたイムランは何気なくアルジュンの携帯電話を車から投げ捨てると、怒ったアルジュンに殴られたイムランと激しい口論に発展するが、カビールが二人をなだめ口論は収まる。
目的地に着いた彼らは、美しい一戸建てのペンションに宿泊する。早速スペインの海を堪能する三人だったが、砂浜にいたインド系英国人女性ライラ(カトリーナ・カイフ)を見かけたイムランは彼女に声を掛けるが名前を聞いただけで彼女は立ち去ってしまうのだった、独身最後を楽しまないととイムランはいつも通りだった。
1:スキューバダイビング
翌日、カビールの選んだアドベンチャースポーツひとつめであるスキューバダイビングをしに向かう。そこで待っていたのは前日イムランがナンパして失敗していたライラだった。ライラはダイビングインストラクターであることを知って三人はテンションが上がる。しかしカナヅチで水恐怖症のアルジュンは不安そうだったが、ライラの手助けのおかげで恐怖心を克服して海中に潜ることができるようになる、一通り練習した後、ライラとアルジュンは美しい海中散歩を楽しみ船に戻ったアルジュンは恐怖を乗り越え美しい海に感動して笑顔を浮かべるのだった。
ダイビング後ライラと食事をしていた三人はライラからブニョールで行われるラ・トマティーナ祭りに一緒に参加しようと提案されるが、カビールの婚約者のナターシャはカビールのビデオチャットでライラがいたことを知り浮気を疑い機嫌が悪くなっていた。
ラ・トマティーナに参加した三人とライラと友人達と合流してトマトまみれの1日を過ごす。イムランはライラの友人ヌリアと、そしてライラとアルジュンは良い感じになってホテルに戻ると浮気を疑ったナターシャが現れカビールを問い詰めるがイムラン達の援護射撃によって浮気疑惑は解消されるのだった。翌朝、ライラやヌリアと別れたカビール、イムラン、アルジュン、そしてナターシャの四人は車で次の目的地に向かうのだった。
しかし、アルジュンもライラも互いに恋に落ちたことに素直になる。車を見送ったライラだったがヌリアのバイクを借りて彼らを追いつくとアルジュンに熱いキスをして愛を告げてから再び別れるのだった。何かを残していた後悔の顔を浮かべていたアルジュンもいつの間にか人生の素晴らしさをしったかのように爽やかな笑顔を浮かべ、今の自分の人生を尊重することの大切さを知るのだった。
2:スカイダイビング
セビリアに向かうカビールはナターシャを空港に送り再びトリオで次の亜ドベンチャースポーツに向かう、次はアルジュンの希望のスカイダイビングをするためにセビリアを訪れる。
スカイダイビングをするまでには意外と過酷な訓練を乗り越えるが、実はイムランが高所恐怖症だったがカビールやアルジュンがいたおかげでついに飛行機から飛び降りて最高の空中ダイブを体験する。
夜になると3人はバーに行き、スカイダイビングのテンションで飲んで歌って踊ったため酔いつぶれ、悪ふざけで見知らぬ男とケンカになり刑務所に入ることになる。刑務所に出るためには身元引き受け人となる家族がくる必要があるが異国の地に誰もいるはずが…
しかしイムランには生き別れの実父サルマンがスペインにいることを知っていたためイルマンは緊張気味に電話をしてサルマンが迎えに来て自宅兼アトリエに三人を連れて行く。イムランは父サルマンは結婚生活や子供の責任は負いたくないが、イムランの母ラヒーラは負いたかったと伝える。しかし、サルマンが母を捨てたことを後悔していないことに気づく。アルジュンが4年間も反省していなかったことを知り、心を痛める。父は根っからの芸術家だったのだ。
3:牛追い祭
三人はサルマンと別れた後、イムランの希望していたパンプローナの牛追い祭りに向かう。何も知らないアルジュンのホテルの部屋を訪れたのはなんとライラだ。驚くアルジュンに対しイムランがここにライラをサプライズで招待してくれたことを伝え喜ぶ。
三人は煮え切らないナターシャに対するかビールの態度について問い詰めると、冒頭のプロポーズについて、カビールは自分の母への誕生日プレゼントとして買った指輪をナターシャに見せただけで、ナターシャはプロポーズの指輪と勘違いしたことで勢いでプロポーズしてしまったこと、そして今もナターシャとの結婚に自信がないことが伝えられる。イムランとアルジュンはカビールにとってもこの独身旅行は自分について考える時間を得るための大事な旅行だったことがわかるのだった。
牛追い祭り当日の朝、イムランは牛追い祭りで生き残るために別の誓いを立てることを提案する。イムランは日記に書いた詩を発表すること、アルジュンはライラとモロッコに行って精一杯生きること、カビールはナターシャにまだ結婚したくないと言うことを約束して三人は固く握手すると扉が開かれ巨大な牛が参加者に襲い掛かる。
背後から突進してくる牛から必死に逃げていた三人だったが、後ろから牛が追っているが横には大好きな友人がいること、お互いの関係、家族や友人、そして自分自身のことを改めて意識し感謝をするのだった。
エンディングネタバレ「全員ハッピーエンド」
クレジットでは、イムラン、カビール、ヌリア、ナターシャがアルジュンとライラの結婚式に出席してお祝いするシーンが描かれる。そこでナターシャとカビールは結婚式を挙げていないこと、そしてイムランの詩が出版されたことが明らかになり物語は終了する。
海外の評価IMDb 8.2/10「完璧な映画」
10/10
人生の旅路を描いた、夏にぴったりの映画
「Zindagi Na Milegi Dobara」(以下、ZNMD)は、友情、愛、選択、そして人生(Zindagi)の旅についての、複雑で正直で、とてもさわやかな物語です。脚本・監督のゾーヤ・アクタルは、どこかで見たことがあるような3人のキャラクターを、独創的で新鮮、そして思いがけず魅力的なキャラクターに仕上げています。彼女の知的な脚本は、各キャラクターの非常にリアルで、痛みを伴う個人的な変化と、喜び、ウィット、魅力、ユーモアの瞬間のバランスを完璧に保っている。
人生の旅路は、誰もが計画通りにはいかないものです。
7/10
人生は一度きり
ゾーヤ・アクタル監督の『Zindagi Na Milegi Dobara』は、3人の友人の人生を通して、現代のインドの若者の世界を描いている。彼らは、成功し、裕福なヤッピーである。彼らは経済的に余裕があるため、ただ人生を楽しんでいる。この映画は、雰囲気も演出も非常にモダンで軽快でありながら、家族や友人たちの複雑な人間関係が描かれている。この点で、『Dil Chahta Hai』とはまったく別の映画だが、本質的によく似ている。この映画は、非感傷的で現実的だが、感情的であり、驚くことにかなり詩的である。ファルハーン・アクタルによる台詞は、ほとんどの場合、秀逸である。
9/10
素晴らしい映画です。見てください。
映画は繊細なコメディで楽しませてくれる。ファルハーン・アクタールのコミカルなタイミングは非の打ちどころがない。女性のハンドバッグの中から出てきたようなコメディは、あまりに秀逸です。薄っぺらなストーリーラインを、見事な脚本で見事にスクリーンに映し出し、結婚、愛、仕事といった非常に重いテーマを軽快に見事に描き、気品のあるコメディで決して退屈することはありません。これは、脚本が優れていることの証なのだろう。
まとめと感想と感動
インド映画すげぇ。
というか最近の日本映画以外全部すげぇ。
うああああああああ。
学生の頃に友人達と計画したけどいつの間にか忘れていた独身旅行を思い出す。もし、俺たちも独身旅行やってたらこんな感じで上から順番にやりたいことをやって、酒飲んで女を連れ込んで遊んで遊んで遊んで、絶対にやらないだろうけど勢いでハグとかできたのだろうか。
そんな忘れ去られた計画を練った友人たちに電話したくなったが、友人達は全員近くにいない。皆大人になって家族を持って忙しくなりいつの間にか電話も連絡も疎かになってしまったのだ。
11年前の映画だがいまだに名作扱いされているのに、日本で公開が先送りされてきた「人生は二度とない」ぜひ友人と観てほしい。で、結婚する前に独身旅行を計画するべきだ。だって人生は一度しかないんだから。
あああ、私も二人に電話してみよう。
あと驚いたことにインド映画『人生は二度とない』がYouTubeで普通に配信中。雰囲気だけでも知りたい方はどうぞ↓
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