映画『渇きと偽り』物語エンディングまでネタバレと海外の感想、真犯人は誰だ?




「観て推理を楽しめる!ミステリー作品の傑作!」ベストセラー原作を映画化した『乾きと偽り』物語エンディングまでネタバレ!この映画が面白いのか?が理解できる海外のリアルなレビューも紹介。干ばつに見舞われた街で起きた惨殺事件を捜査することになった容疑者の幼馴染の捜査官フォークは過去にこの街で起きた恋人の殺人事件の犯人として疑われていた過去を持つ…。

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映画『渇きと偽り』あらすじ

連邦捜査官アーロン・フォークが20年ぶりに故郷の町に戻ってきた。幼なじみのルークの葬儀に参列するためだ。10年以上干ばつが続いたこの地域は狂気に満ちている。
ふとしたきっかけで故郷で捜査を行うことになったフォークは、17歳のエリー・ディーコンの死と容疑者として街から迫害を受け、逃亡した過去を思い出す。
フォークは、数十年前に起きたこの2つの事件に関連があるのではないかと疑い始める。ルークだけでなく元恋人の死と自分の無実を証明しようと奮闘するうちに、フォークは自分に対する偏見や、恐怖に怯える町民たちの怒りと戦うことになるのだが…。

映画『乾きと偽り』は2020年にオーストラリアで公開されたサスペンス映画で原題は『The Dry(乾き)』。同名の原作小説は英国推理作家協会賞を受賞、ニューヨークタイムズのベストセラーリストにもランクインした程。大ヒット小説を映像化したものでオーストラリアで大人気となった本作だったが、日本ではなかなか公開がされず全米公開から2年後の2022年9月23日に日本での公開が決定した。

もしあらすじと予告を見て「あ、面白そうかも」と少しでも思ったらもうこれ以上読み進めるのはやめた方が良い

というのも、この映画は面白いのだ。映画として、作品として、この謎に満ちた町で辛い過去を持つ捜査官が地道に調査していくにつれて明らかになっていく彼の過去と疑念、展開に対して視聴者である私たちも推理小説を読み進めるように一緒に推理して楽しめたからだ。この体験はなかなかできるものではない。さすが原作小説を映像化しただけのことはある見事な展開にあなたもきっと騙されるし騙されて欲しいと思う。

これ以上先は読まずに、9月23日の公開を待った方があなたの映画ライフを確実に向上させることになる。

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映画『渇きと偽り』スタッフキャスト

監督
ロバート・コノリー
脚本
ジェーン・ハーパー
ロバート・コノリー
サマンサ・ストラウス
原作
ジェーン・ハーパー

キャスト
エリック・バナ … フォーク
ジュヌヴィエーヴ・オライリー…グレッチェン
キーア・オドネル …ラコ
ジョン・ポルソン… スコット・ウィットラム校長
ジュリア・ブレイク… バーブ
ブルース・スペンス… ジェリー
ウィリアム・ザッパ …モル・ディーコン
マット・ネーブル… グラント・ダウ
ジェームズ・フレシェヴィル…ジェイミー・サリバン

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映画『渇きと偽り』物語ネタバレ

オーストラリア。

灼熱の太陽にさらされた大地は乾ききっている。

とある一軒家で赤子が泣き叫んでいる。

開け放たれた玄関のドア、そして死体。

連邦捜査官アーロン・フォーク(エリック・バナ)は、幼なじみのルーク・ハドラー(マーティン・ウォール)妻のカレン(ロザンナ・ロックハート)の葬儀に出席するため、故郷であるビクトリア州キウラに戻っていた。

しかしこの葬儀は幼馴染が容疑者となっている。ルークは妻のカレンと息子を銃殺した後、離れた場所にある干上がった湖でライフルで自殺を行っているのだ。幼い娘(冒頭で泣いていた赤子)のシャーロットだけは助かった。しかしルークの両親はフォークにこの事件は殺人事件で犯人を捕まえて欲しいと頼みこみフォークは渋々同意する。

フォークは20年前のことを思い出す。

フォークの恋人エリーが川で溺死した事件でフォークが疑われ、噂を信じた町民たちから受けた嫌がらせは酷く、誹謗中傷から逃れるために町を離れたことを思い出す。特にエリーの父親モル(ウィリアム・ザッパ)とエリーの弟のグラント(マット・ネイブル)は、彼に嘘つきと人殺しの烙印を押したことも忘れてはいない…。

街に戻ったフォークが探偵ごっこをしていることが気に入らない住民が敵意に満ちた対応を続ける。「この人殺しが」未だ彼がやったと思い込んでいる住民たちの根深い恨みは相当なものだった。

調査は難航

フォークは、町の巡査部長グレッグ・ラコ(キール・オドネル)の協力を得て、ルークの死にまつわる事件を調べ始める。そして、ルークがウィンチェスター銃しか持っていなかったのに対し、犯行に使われた弾丸はレミントンライフル銃であることを突き止める。

次にルークの妻、カレンの上司であるスコット・ウィットラム校長(ジョン・ポルソン)に話を聞く。彼は、カレンとルークには金銭的なトラブルはあったものの、深刻な問題を抱えているようには見えなかったと説明。

フォークは、同じく幼なじみでカレンの同僚でルークの元彼女でもあるグレッチェン(ジュヌヴィエーヴ・オライリー)を訪ねるとカレンのオフィスから学資保険の申請書が見つかったこと、カレンは学校への資金繰りに苦労していた話を聞きながら古いアルバムを見ていると、ルークがグレッチェンの生まれたばかりの息子ラクランを抱いている写真を目にする。疑問に思ったフォークはグレッチェンにルークが父親では?と質問するとグレッチェンは父親ではないと否定するが暗に二人は不倫していたことは認める。暗礁に乗り上げていたフォークはグレッチェンも容疑者として疑っていた。

翌朝、フォークはグレッチェンの資金調達の申請書をいくつか盗み調査、手がかりはカレンは図書館のレシートの裏に手書きで「GRANT」と書いている紙だけだったがエリーの弟グラントには完璧なアリバイがあった。しかし調査の結果学校の財務をしていたカレンは学校の資金がどこに行ったのか調査していたこと、そしてパブのオーナーからウィットラム校長がパブのスロットマシンでギャンブルに明け暮れていることを知ったフォークとグレッグはウィットラムを尋問しようと学校に向かうのだった。

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ルークを殺した犯人は「○○」

しかしウィットラムは彼らが来ることが分かった途端ガソリン入りのジェリー缶とライターを持って近くの森に逃げ込む。二人が追いつくと、ウィットラムはギャンブル中毒であること、借金を返すために学校から金を盗んだこと、不正を隠すためにルーク一家を殺害したことを認め、彼はガソリンに身を浸し火を放つ。オーストラリアは今年災害級の干ばつに襲われている、この森で地域で火災を起こせば三人だけではなく街全体が火に包まれてしまう。フォークとグレッグは炎に包まれたウィットラムを地面に叩きつけ、火を消すがウィットラムとラコは大火傷を負い入院する。そしてウィットラムの自供でルーク一家殺人事件の捜査は終了する。軽症だったフォークを訪れたルークの両親はルークの無実を証明したフォークに感謝する。

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エンディングネタバレ「エリーを殺したのは…」

町を出る前、グレッチェンに会い彼女を容疑者扱いし非難したことを謝り、彼女は彼を許した。彼女はルークをずっと愛していたが、ルークはカレンを選んだと明かす。

ルークの事件は解決したが、まだエリーの事件の真相は明らかになってはいない…。

最後にエリートとよく行っていた岩場を訪れると岩の隙間に彼女の古いバックパックを見つける。中にあった日記帳にはエリーは父親のモルに日常的に性的虐待をされていたこと、父親から逃げるつもりだったと記されていた。

過去がフラッシュバックする。

エリーは涙を流しながら脱出する準備をして家を飛び出す。しかし出て行ったことを知り激怒したモルは彼女を捕まえると川に娘を押し込み溺死させたことが明らかになるのだった。フォークの顔に父親モルに対する怒りの表情が浮かぶ。

フォークはエリーに別れを告げると、バックパックを持って完全に乾いた川床を歩いて町に戻る姿を映し出し映画は終了する。

海外の評価IMDb 6.8/10「最後まで先が読めない」

7/10
面白い犯罪ドラマ
興味深いオーストラリアの犯罪ドラマ。きちんとした筋書きで、それなりに引き込まれる。犯人が誰なのかがはっきりしないので、興味深く見ることができる。
主役のエリック・バナの演技は確かで、脇役の演技も良い。
しかし、優れた作品ではない。少し長ったらしいし、プロットも完全な水密状態ではない。それなりに興味をそそられるが、緊張感に欠け、物事が空虚に起こっているように感じられる。長ったらしい展開も、勢いや緊張感を高めるには役不足だ。

8/10
“いいもの”
ドライは、しばらくすると全てをひっくり返しますが、終始夢中になって見ていました。
今年最高の映画の一つであり、価値ある作品である。

9/10
そして死
原作を知らないので、どの程度原作に忠実なのか比較できません。この映画は素晴らしい俳優陣と実に良いストーリーでした。最初はかなりドライかもしれない・・・そして、じっくりと時間がかかる。しかし、その時間を使って関係者を紹介し、私たちは一挙手一投足、一言一句、目にする人物をすべて推測することになる・・・彼または彼女には何か裏があるのだろうか?嘘に満ちた町や村…自分や愛する人を守るための嘘…ほとんどの人につきまとう秘密…。エリック・バナだけでなく、その時々に出演している人たちの迫力ある演技が素晴らしいです。

7/10
ザ・ドライ
この作品は、乾燥したオーストラリアの町を舞台に、可能性のある容疑者を巧みに登場させ、バナが新たな証拠を発見するたびに、答えがどこにあるのかがわからない、安心で堅実なミステリースリラーである。バナは終始、シャープで比較的控えめな演技を見せ、脇役たちは昔の恋を再燃させたり、彼が犯したとされる犯罪のために彼の死を望んだりと、いい味を出している。70年代のオーストラリア映画ルネッサンス、特に『ピクニック・アット・ハンギングロック』を彷彿とさせる、熱気を感じるような乾いた世界が舞台となっています。特にメインの犯罪では、スタントやエフェクトが印象的で、納得のいく結末を迎えることができました。良い映画でした。

9/10
オーストラリアの何か本質的なものを感じさせる作品
ロバート・コネリーの安定した手腕によるテンポの良い演出。厳しい干ばつを背景にした、重層的なホワイダニット。青春時代のフラッシュバック、再燃したロマンス、興味深い町の人々などが、超現実的な殺伐とした雰囲気から一時的に解放してくれる。ぜひ読んでみてほしい。

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まとめと感想「見事な犯罪ドラマ」

原作のことも知らない、予告も見ないで視聴した。

小説のページを捲るように新しい出来事、新しい人物、そして新たな疑惑、そして新しい人物に疑惑と次々と湧き起こる謎や疑問、過去の出来事すらも美しいだけではなく疑惑を深めるだけで最初から最後までフォークと一緒に謎解きを楽しめる良質なサスペンス映画だった。多少、眠くなる中盤はあるものの、しっかりと新たな謎と展開を提供してくれるので眠気はどこかに飛び去りそして一気に終盤に加速するテンポの良さも見事の一言。唯一気になったのはエリーの父親に向かって歩くフォークの後ろ姿で終わるのはなんとも小説だったら後味の良さを感じる良い終わり方なのだろうが、散々町民たちから裏切られ嫌がらせされまくったフォークのことを知ってしまっている我々としては最高の復讐劇を繰り広げてくれた方が最高に良かった。端的に言えばフォークがモルを撃ち殺してしまうとかを期待してしまった。

久々に良い映画を見た。

日本公開は9月23日「乾きと偽り」の公式サイトはこちら

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2件のコメント

昨日、キネカ大森で『渇きと偽り』を見てきました。映画館では今一、関係が追いきれない部分のモヤモヤがありましたが、このページのネタバレ部分を読んで、それぞれの関係が再確認できたりして納得が出来てスッキリしました。ありがとうございました。あと「GRANT」の意味の説明があれば、私にはもっとスッキリ出来たかもと思いました。

コメントありがとうございます^^
元々推理小説ということもあり
少し説明不足なまま駆け足で進んでしまうので
わかりにくいんですよね・・・スッキリさせることができずすみません。

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