「褒める点も悪い点も見当たらない普通のアニメ」ティンカーベルの監督最新作「ラック 幸せを探す旅」の物語エンディングまでネタバレと感想。ディズニー制作陣だけのことはあり映像は“いつも通り“美しいが、面白いのは序盤と終盤だけであとは退屈との戦い。子供は楽しめるが大人には説教臭い微妙な仕上がりに。
もくじ
『ラック/LUCK(2022)』あらすじ
日常生活に密かに影響を及ぼす幸運と不運の組織間の千年来の戦いの幕が切って落とされる。
『ラック/LUCK(2022)』スタッフキャスト
監督
ペギー・ホームズ
脚本
キール・マーレイ
ジョナサン・アイベル
グレン・バーガー
キール・マーレイ
監督のべギー・ホームズは1984年から2005年までディズニーアニメーション作品のアニメーターとして活躍後、2008年のリトルマーメイド、2012年から3D CGで美しく生まれ変わったティンカーベルが主役の長編アニメシリーズを監督後、8年の沈黙を破り遂に海外でAppleTVオリジナル作品「ラック/LUCK」を発表しファンを驚かせました。
キャスト
エヴァ・ノブレサーダ… サム・グリーンフィールド
サイモン・ペッグ… ボブ
ジェーン・フォンダ…ザ・ドラゴン
ウーピー・ゴールドバーグ…ザ・キャプテン
コリン・オドノフー …ゲリー
リルレール・ハワリー…マーヴ
フルラ・ボーグ…ジェフ・ザ・ユニコーン
ジョン・ラッツェンバーガー …ルーティ
アデリン・スプーン… ヘイゼル
AppleTVアニメ『ラック/LUCK(2022)』あらすじ結末ネタバレ
孤児院。
不器用でことあるごとに不幸に見舞われる18歳のサム・グリーンフィールド(エヴァ・ノブレサーダ)は近々養子に行く予定の小さな女の子であり親友のヘイゼル(アデリン・スプーン)と一緒に遊んでいる。サムは幼い頃からずっと孤児院暮らしをしていたが18歳になったため一人暮らしを始める。不幸は続き家の鍵を速攻落とす、半地下の窓が空いてゴミが落ちてくる、お風呂に入るとドアが閉まってしまい、ドアノブが壊れ、自転車がパンク、いざショッピングセンターの仕事に入るも持ち前の不幸が爆発し正直言って仕事はまともにできないでいた。しかし上司の男性は気前良く笑って許してくれる器の広い人でなんとかなりそうだ。
ある夜、ヘイゼルの養子行きの雲行きが怪しいことを知ったサムは黒猫(魔女の宅急便の黒猫のジジに似ている)とパニーニを分け不運な近況について愚痴をこぼす。猫が立ち去った後に残ったコインをなんとなく拾う。
翌朝、様子がおかしいことに気付く、朝から不運が襲ってこないどころか幸運が舞い降りてくるのだ。窓が勝手に閉まってゴミが落ちてこない、パンも上手に焼けてうっかり落としてもジャム側が上に、そしてポケットから落ちたコインと思っていたコインには四葉のクローバーのデザインが刻印されておりサムはこのコインのおかげで運気がぐっと上がったことに気が付く。職場でも幸運を使って見事に立ち回り上司を驚愕させる。しかし、そのコインをうっかりトイレに流してしまう。
幸運の国
カフェの前で落ち込むサムの前に再び黒猫が現れ他ので事情を話すと、黒猫は突如言葉を話しサムを叱りつけどこかに立ち去ってしまったので後を追う。なんとか追いつくと黒猫は謎のポータルを発生させてどこかに消えたためサムはその穴に飛び込む。
地球上の人々に幸運をもたらす「幸運の国」に到着したサムは早速黒猫に見つかる。ボブと名のった黒猫は、この国に入国するには幸運のコインが必要でそれを失くしたことが知れ渡ると国を追放されると説明する。
ボブとサムは、ヘイゼルのために幸運のコインを手に入れボブに返す約束をする。ボブはサムからもらったボタンを幸運のコインに見せかけ、ヘイゼルはボブの友人の妖精ゲリー(コリン・オドノフー)の服を着て妖精に変装し “幸運の国 “に忍び込む。幸運のコインを奪おうとするも持ち前の不運で台無しにしてしまう。サムを妖精の仲間と勘違いしているゲリーのお陰でサムは旅を通して、幸運はドラゴンが管理し、不運は幸運の国の足元で管理されていることを学ぶ。
サムの正体を知ったゲリーだったが二人のため協力を惜しまず、管理室の特殊なウサギ型ドローンを使って地球上で行方不明になったボブの幸運のコインを回収することに成功。しかし、ドローンからコインを回収しようとしたが汚れたドローンはゴミと一緒に不幸の国で行方不明になってしまうのだった。
不幸の国
サムとボブはユニコーンが住んでいる不幸の国に行く。その地下でジェフ(フルラ・ボーグ)は不運を集める装置から漏れる紫色の不運の粒(幸運は緑色)をランドマイザーと呼ばれる地球に幸運と不運を送り込む機械の管理の仕事を行なっている。しかしジェフは既に幸運の国から送り込まれるゴミの中から幸運のコインを見つけ倉庫に送り返したことを告げ二人は落胆する。
ボブは妖精に捕まり追放されてしまう。しかしサムは新しい幸運のコインを得るためドラゴンに会いにいく。ベイブという名のドラゴンは優しくサムに幸運のコインを渡してくれる。サムはコインを持って追放されそうになっていたボブを助け追放を免れ再び行動を共にする。
ヘイゼルの養子行きを助けたいサムとボブは、地球に幸運と不幸を平等に振り撒くランダマイザーから不運だけを一時的に停止させ、幸運だけが地球に降りヘイゼルが養子に行く幸運が訪れることを期待して行動する。しかしその結果、循環が停止してしまった不運が溢れ出して幸運の国どころか地球全体に噴水のように不運が蔓延してしまうのだった。
二人の行動でヘイゼルが養子に出されなかったのを見たサムは自責の念に駆られる。ボブは運がなくてもヘイゼルにはサムがそばにいてくれるから一番幸せな女の子だとサムに言う。サムはジェフに会いに行く途中、不運の土地で幸運を見つけ、まだ物事が修正できることを発見する。
エンディングネタバレ「幸も不幸も」
彼女とボブは不幸の国バーに行って巨大な球根のバーテンダーのルーティー(ジョン・ラッツェンバーガー)から彼らが遊びで使っていた幸運の入った瓶を貰いベイブに新しい幸運の石と不運の石を造ってもらおうとする。しかし、ベイブは不運の石を作るも、善意から幸運だけの世界を作ろうと幸運の石を二つ作り設置しようとする。しかしサムはベイブに、人には幸運と同じくらい不運も必要なのだと伝えベイブは心を改め幸運と不幸両方の石を平等に設置し全てが正常に復元される。
二人はヘイゼルが無事に引き取られたことを見る。ベイブ、サムたち幸運の仲間たちは不幸のバーのルーティーを訪れ幸運の瓶のお礼にベイブの作って余った幸運の石をプレゼントし、幸運と不幸の交流が生まれる。ボブは運の土地で仕事を与えられるが彼はサムと一緒に暮らすことを望む。
1年後、
サムは仕事を順調に行なっていた。少しだけ不幸もあるがその分幸運もあるのだと受け入れてるようだ。仕事を終えたサムはボブと一緒にヘイゼルの家に向かうと、ヘイゼルと一緒にサムの家に向かい一緒に過ごすのだった。
海外の感想IMDb 6.4/10「普通」
6/10
最初の10分は素晴らしい、最後の5分はかなり良い、残りは普通…。
最初の数分はほとんど笑いっぱなしで、素敵な作品でした。フィナーレは楽しく、愛すべきものであり、良い点をついていた。問題は、その間にあるすべてのものです。これはアニメなのですが、この世界のルールは何なのでしょうか?また、テンポの悪さにも問題があり、これはアニメではあまり言われません。
主人公は素晴らしいし、私はこの映画の大ファンではないにもかかわらず、私はまだ良いものを見ることができますし、これは決して悪いことではありません。また、子供たちは私よりももっとこの映画を気に入るかもしれません。
一日の終わりに、私はちゃんと良い時間を過ごしました。でも、全体的には悪くないし、親子で楽しめると思う。
私としては、6/10です。見る価値はあるが、大人としては退屈な中盤のためにワインを数杯用意しておくことをお勧めする。
6/10
素晴らしいアニメーション、複雑なストーリーの後日談。
第一幕はよかったと思う。主人公はとても好感が持て、親近感が湧きます。孤児院から成長し、冷たい大人の世界に投げ出された孤児。ストーリーに夢中になった。マープライの法則を使ったコメディは非常に親近感が湧きます(笑)。ただ、残念なことに、後半になると、この映画は複雑怪奇な展開に迷い込んでしまったようです。境遇の犠牲者になるのではなく、自分の力で人生を切り開くという主旨はまだ理解できた。しかし、幸運と不運という脚本を複雑にしすぎて、子供も迷ってしまうと思う。
ディズニープリンセスのような雰囲気もあるが、アニメーションの出来は最高である。ニューヨークの街角の水たまりに落ちる水滴など、アニメーションのキャラクターがそれぞれの役割を演じているときに、ちょっとしたことに気がつくのです。アニメーターはディテールにこだわって、ファブレスな仕事をしたと思います。ただ、後半の脚本が余計に複雑に入り組んでいたのが残念でした。
8/10
このような映画は重要である。
このような映画がもっと必要だと私は思います
不運やネガティブなことが、必ずしも悪いことではないことを示すために。
陰と陽の両側で調和して生きていくために。
私はこの映画をとても楽しみました。よくできていて、エキサイティングで、ちょっとした「教訓」にもなっています。
10/10
幸運にも私はこれを見た。
この映画は、孤児院を出たばかりの孤児の女の子の話ですが、彼女がしたいことは、そこにいるもう一人の小さな女の子が永遠の家族のもとに養子に出されるのを助けることだけです。しかし、幸運な猫を発見したことで、彼女の運は好転しそうです。
この映画は、とてもユーモアがあり、素晴らしいキャストが揃った、素晴らしい映画だと思います。この映画のすべてを愛せるように、そして途中で人生の教訓を学べるように、完璧にまとまっています。10/10傑作!
8/10
かわいいファミリームービー
これはよくできてましたねー。全編通して楽しめました。ちょっと陳腐なところもあったかな?そうですね。でも、7歳から42歳までの家族全員が気に入りました。ただ一つ不満なのは、なぜいつも孤児や片親が登場するのだろう?
10/10
大好きな作品 !私は31歳ですが、この映画が大好きです。とてもキュートで面白い映画でした。時々、子供向けの映画にはうんざりして、途中で見るのをやめてしまうことがあります。この映画は違います。すべてのキャラクターと声優が好きです。筋書きは私を飽きさせず、結末は信じがたいものでした。とても健全でクリーンな作品です。どの年代の方にもおすすめです。
まとめと感想
ディズニーっぽいキャラデザの歳上の孤児の18歳の女の子が主人公とは珍しいと思ったら、監督は長年ディズニーアニメに携わってきたベテランだったのね。で、ディズニーでは出せない不幸なティーンな女の子を主役に一本作ってみたと。不幸続きの女の子には理由があって・・・とかもっとシンプルな話だと思ったけど、なんか喜怒哀楽のピクサーアニメタイトルど忘れしちゃったけどあれを見た時の半端な複雑さが邪魔をして物語を壊しているように感じた。
アニメーションの品質は高く違和感なんて全くない。ちょっとした細部にもこだわりを感じる最高の方のアニメだろう。
これでもかと主人公サムに降りかかる不幸の数々と、幸運が舞い降りる黒猫を不運ながら懸命に追いかけるサムの必死さは確かに面白い。のだが、それまで。中盤の幸運の国、間の国、不幸の国でのそれぞれの価値観も浅く紹介されるだけで、サムが不運を使ってしっちゃかめっちゃかにトラブルを巻き起こしまくって迷惑をかけるだけでなんとも言えない感情になるだけで、サムやボブに感情移入もないままなんとも普通に終わってしまう。
アップルTVオリジナル作品なので海外や日本関係なく月600円のappleTVに加入しないと見ることができない。一応1ヶ月間無料体験ができるのでこの作品だけさっさと見て解約するってのも手ではあるが、そこまでする価値があるかというとそうでもない。いつかきっとディズニープラスあたりで配信されそうな気がするので待ってる方が良い気がする。
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓