「ホアキン・フェニックス最高傑作」名監督マイク・ミルズ最新映画『カモン カモン(原題:C’mon C’mon)』物語結末までネタバレ!白黒で美しい街並みや風景を映し出し、突然甥っ子の世話をすることになったニューヨーカーのジョニーの心温まるヒューマンドラマです。必ず泣くでしょう。久々に「良い作品」に出会えたと心から感じられる映画ですよ。
映画『カモン カモン』キャスト・スタッフ
監督
マイク・ミルズ
製作
チェルシー・バーナード リラ・ヤコブ
脚本
マイク・ミルズ
撮影
ロビー・ライアン
美術
ケイティ・バイロン
音楽
ブライス・デスナー アーロン・デスナー
ジョニー:ホアキン・フェニックス:
ジェシー:ウッディ・ノーマン
ヴィヴ:ギャビー・ホフマン
ポール:スクート・マクネイリー
ロクサーヌ:モリー・ウェブスター
ファーン:ジャブーキー・ヤング=ホワイト
映画『カモン カモン』物語結末までネタバレ!
ジョニー(ホアキン・フェニックス)はラジオジャーナリストで、プロデューサーのパートナーと共に全米を回り、子供たちの生活や将来への考えについてインタビューしている。
デトロイトで彼は姉のヴィヴ(ギャビー・ホフマン)に電話をかける。母が認知症で亡くなって以来、この1年間、彼らは会話をしていなかった。
ヴィヴは、精神病で苦しむ別居中の夫ポール(スクート・マクネイリー)の世話をするためにオークランドに行かなければならないので、ロサンゼルスに来て9歳の息子ジェシー(ウッディ・ノーマン)を数日間だけ見てくれないかとジョニーに頼む。ジョニーはそれを承諾し、ジェシーの嫌味な性格と自分の人生を語りたがらないジョニーにもかかわらず、共に行動して行く道中で彼とジェシーはすぐに絆を築く。
ヴィヴはポールとの折り合いが悪く、オークランドに長期滞在することになってしまう。一度職場を離れたジョニーだったがパートナーたちから職場復帰を迫られジョニーはジェシーを連れてニューヨークへ戻ることをヴィヴに相談し許可を得る。
嫌味しか言わないジェシー(素直に疑問に思ったことを口にするだけ)にキレたジョニーはジェシーを怖がらせてしまう。落ち着きを取り戻し、ジョニーの仕事に興味を持ったジェシーにラジオで使用する音響機器の操作方法を教え、ジョニーの子供たちへのインタビューに同行させることにする。
ジェシーはジョニーに私生活やヴィヴとの関係について質問し続ける。そしてジョニーはできる限り答え続ける。ジョニーとヴィヴは、母の死に際に介護の仕方で意見が対立したこと、ジョニーがかつてルイザという女性と長く付き合っていて、今もその女性を愛していることなどが明かされる。
旅の途中でジェシーはホームシックにかかり母親のヴィヴに会いたがりジョニーを帰すための飛行機のチケットを買ってやる。しかしジョニーはそれを拒否。結局ジョニーはジェシーと一緒にニューオーリンズに向かい子供たちにインタビューを続ける。
ジェシーは自分の父親について、何が問題なのか質問し始め、自分も同じような問題を抱えるようになるのではと不安を口にする。ジョニーは、ジェシーがヴィヴから感情の扱い方を教わっているので、そんなことにはならないと安心させる優しい言葉を紡ぐ。
映画『カモン カモン』結末ラストネタバレ
後日、ヴィヴから電話があり、ポールが治療を受け入れてくれたおかげで良くなり、医者も家に帰って良いと許可をくれることになったと言う。
ジョニーはその朗報をジェシーに伝えるが、ジェシーは突然恐怖に駆られ公園を逃げ出す。
追いついたジョニーはジェシーに「幸せじゃないと言っていいんだ」と言い、ジェシーが笑い出すまで二人で悔しそうに叫びます。
ヴィヴはジェシーを迎えにニューオーリンズへ飛び、ロサンゼルスに連れ帰る。ジョニーは二人に連絡を取り合うと約束する。後日、ジョニーはジェシーに、この体験を忘れないようにと、旅先での出来事をすべて録音した音声を送る。
海外の評価7.5点も納得の傑作
白黒映画の使い方を初めて知った。そんなに映画は詳しくはないし頭も良くはない。しかし白黒映画にする意味は余計な色=感情を抑え人物描写だけに焦点を当てているのだろう。この映画では多くの場所を旅する。子供にとっては大きな冒険であり感動があるはずなのだが、色彩が白黒なので視聴者も同じく感動が薄い。しかしそれが退屈な映画のイメージが先行してしまったがジョニーとジェシーの言葉のやりとり、何気ない間、絆が深まっていく様が視聴しているだけで目に見える・・・ではなく染み込んでいくような錯覚に陥る。もちろん抑えるだけではなく、白黒だからこそ見える豊かさ?とでも言うのか、元から知っているからこそなのか、白黒って綺麗に見えるのはなぜだろうか。このご時世にあえてモノクロ映画を作っている人たちの映像作品にとても興味が生まれた。
最初の30分はなんとなく見ていたが、ジョニーが徐々に父親のような叔父のような子供との対応ともどかしさを見事に見せてくれるのだが、、、、見ていくうちに観客の理解度が高まるというよりは成長させられているようにも感じた。この視聴後の涙はそう簡単には出てこない。バカだから、この物語の良さを言葉にできないのがもどかしい。
劇中でさまざまな場所で子供たちにインタビューをするのだが、これは演技ではなく本物の可能性が高く考えさせられる答えばかりだ、「この世界はどう見える?」「この世界に何を望む?」日本でも同じようなインタビューをして政治家、、、いや、日本中の大人たちに聞かせてみたいものだ。
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