『ロンドンエディンバラロンドン』感想評価




1400kmを5日間で走破する過酷な自転車耐久レースを追ったドキュメンタリー作品「ロンドン・エディンバラ・ロンドン」の感想評価を紹介。54分間の短い尺の中に多くを詰めた結果、ルールを知らない視聴者を置いてけぼりにする多少の不親切感もあるもインタビュー多めで刺さるセリフも多くこれぞドキュメンタリーと行った内容になっています。

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『ロンドンエディンバラロンドン』感想評価

『思ったよりも薄いドキュメンタリー作品。』

最近Netflixよりも『Amazonプライムビデオ』を起動することが多くなった。良質ヒーロードラマ「ザ・ボーイズ」とドキュメンタリー史上最高の長さと美しさを誇る「世界一過酷なレース」が原因だ。

実は長い間アマプラだけは見ないと思っていた時期がある。

一度だけ視聴したが全く趣味に合わなかった「松本人志のドキュメンタル」を全面に押し出した宣伝に「この作品を押し出す程度のVODなら別にいいか。」と思っていた。(今思えばザ・ボーイズをリアルタイム視聴できなかったのは少し勿体無いが。)

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程度の認識だったが上記2作品を見たことで大きく期待値が上がり大好きなドキュメンタリー作品もNetflixとは被らず作品ラインナップをつらつらと観ているだけで胸が躍っていた。

その中でも今作「ロンドン・エディンバラ・ロンドン」は、私の知らない過酷なレース大会の様子を追ったドキュメンタリー作品ということ。

ドキュメンタリー作品ながら受賞歴があること。

『The Art of Repair-アート・オブ・リペア-』の映画祭での受賞に続き、『ロンドン・エディンバラ・ロンドン』はMadeGood.filmsによる最も壮大な独立作品になるであろう。本作品は、London Edinburgh London Audax rideの公式ドキュメンタリーとして認定され、主催者からの支援金を得て制作された。この一部は計画・撮影段階の費用として使われている。この作品に私達自身が誇りを持ち、多くの人々に楽しんでもらおうと制作を続けた結果、この18ケ月間の活動はやりがいに満ちたものとなった。

https://www.madegood.com/ja/london-edinburgh-london/

参加者の想いを学ぶ

過酷なレースに参加している老人のセリフが刺さった。

年老い、以前の仲間はとっくにゴールしてしまい一人下位陣にいる現状を憂いてしまうのかと思ったが、「そんなことは問題ない」と一蹴。大事なのは今、このかつてないたくさんの貴重な経験をしていること、ありえない冒険、出会い、見えないところで頑張るスタッフ達、どんなに残念な結果になったとしても

「それで人生は終わりじゃない」

『ケーキの飾りのようなものだ』

こう言える年齢を重ねたからこそ出るこの感覚、考え方に涙が出そうになる。

これがドキュメンタリーの良いところだ。

「私の知らないところで生きている先人たちの想いを学ぶ」

今の私に必要な「必要以上に悲観する必要はない」ということ。

これだけで観た甲斐があったと思える。

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映像普通、BGM使い回し

全体総評「普通のドキュメンタリー作品。」

もちろんこの老人のセリフ以上の名言はないが5日間1400kmに挑む過酷なレースに参加している人たちの現在の心情を吐露するシーンは多く見応えはあるが、ドキュメンタリー作品としては普通である。

あっという間に終わってしまう54分間(時間を忘れたというよりは「え、終わり?」)だった。

ロンドン・エディンバラはどんなところなのか?どれほど見事な景色が私たちを迎えてくれるのだろうか?という視聴者を裏切る美しいとは言えない映像が続く。

車載カメラで撮影したであろう選手の前から後ろから追う映像が続くと面白くないと思ったのだろうが、その分壮大な風景を背景に走る選手の映像なども欲しかったが別段感動するような映像美やセンスを感じるようなシーンは皆無だった。

BGMは疎い方だが、著作権のせいか多少雰囲気に合わないBGMが流れている、美しい映像なのにEDMみたいな感じ。ある意味耳に残ってしまう音楽だったせいか後半も同じBGMを使い回しているのは残念だった

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説明皆無で視聴者置いてけぼり

大会の概要を一切語られずに始まるレース。あまりに説明不足で始まるので当初参加者の「3日間400km」という言葉が唯一視聴者が知ることができる大会概要だった。(しかも3日間は彼のペースだけで実際には5日間のレースだということを視聴後に調べて知る)この作品にはナレーションが一切ない。

レースの全容も工程もどれほど辛いのかも何もわからないまま参加者の意気込みをひたすらインタビューしていると思ったら唐突に始まるレース。そして唐突に終わる。選手のインタビューでも彼らの心情だけがクローズアップされるので「で、このレースはいったいなんなんだ?」という疑問が残ったままだった。

徐々に顔色が悪くなっていく選手達の辛さもいまいち伝わってこない。今どこにいてどれだけ時間がないの?私たち素人でもこのレースがどれだけ辛いのか?彼の置かれている状況、食事量など色々知りたいことがたくさんあるのに。。。

夜間走って良いルールなの?食事は自前?睡眠は?時間制限は?自転車の形状が全く違うのもあるけどOKなの?などなど全体的に説明不足なドキュメンタリー作品と感じた。

「せめて1400kmを5日間という短い期間でー」って一言ナレーションが入るだけで大きく違っていたはず。残念。

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まとめ:短いが見る価値はある

観やすさのために尺を短くしたため、あっという間に観終わるがこんな過酷なレースが地球上に存在していること、参加者は何を思うのか?など知らないことを学ベるのでドキュメンタリー作品好きは観てもいいかもしれません。

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