幼少の頃からパタリロを愛読した私こそ!しっかりと映画を観る前に作者の凄さ、漫画技術と情熱のすごさを伝えたい!
そんな感じでゆるーく
あの予告編でグッときた人たちに贈る
「映画を観る前に知っておいて欲しい翔んで埼玉の魅力」を紹介します。
そこで原作漫画との違いや名言(迷言)の数々を紹介します。
もくじ
映画を観る前に知っておいて欲しいこと
あの予告編は一番下で見ましょうね。しっかりと予習しておきましょう。
原作者の魔夜峰央さんの怪物性
作者名:魔夜峰央(まや みねお)
通称:みーちゃん 代表作:「パタリロ!」
なんとお歳は65歳!そして1978年から花とゆめで連載が開始されたパタリロはなんと未だに「連載中」でスピンオフ漫画も入れると120巻に達してます。
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左から黒髪のバンコラン・片目隠しのマライヒ・中央のへちゃむくれがパタリロ・白メガネがタマネギ部隊・ロボがプラズマ・中央上がパタリロの母エトランジュ。いやぁなつかしい。
パタリロを知らない人も実は漫画版「翔んで埼玉」の冒頭に出てくるみーちゃんと会話している3頭身のキャラがパタリロ!の主人公である殿下ことパタリロその人である。
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ちなみに予告編にも出ている「加藤諒」さんは舞台版パタリロ!でパタリロ役を演じたその人だったりもします。舞台版パタリロは2作発表されておりDVDなどで視聴可能ですよろしければどうぞ。
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これほどまでパタリロの世界観を忠実に守ったキャスティングは他にないと思います。ちなみにこのジャケットのキャラは全員美形男性で演者もしっかりと男性なのがまた素晴らしい美形揃いで
…パタリロも大人になると妖艶な人になっているんですぜ。。(マジで)
魔夜峰央さんの漫画へのこだわり
ほとんどスクリーントーンを使用しない
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分かりますか?この緻密な線一本一本が手書きでこれは連載当初から現代に至るまでぶれる事なく続いているそうです、デジタル描写も発達してきた今では考えられない職人のような方法で漫画を描き続けています。
ネームを描かずに最初から本番描きを始める
下書きもなしにいきなり本番を描くスタイルなので、物語の最後は大体一気にズバッと終わったり、セリフがめちゃくちゃ長かったりもする。しかし大体綺麗に落ちていることもあり、一枚丸々ラストの一枚絵だったりもする時もあり、しっかりと頭の中でストーリーが組み立てられているんでしょうね。凄い。
魔夜峰央さんの漫画は大人も子供も楽しめる
何と言っても読後感の多幸感が異常。
パタリロを例に出すと、天才で唯我独尊な主人公パタリロのはちゃめちゃな日常を描きます。ジャンルもコメディなのですが、笑い、涙、恐怖、大冒険、宇宙、タイムトラベルなどのSFも絡み…と様々な角度でパタリロの世界観を切り出しており小学生の私もハラハラドキドキさせられたり恐怖してそのページだけは開かないようにしたりと楽しませてくれました。
特に落ちの見事さ、綺麗にスパッと落としてくれるのでどんなジャンルのお話でもなんだか気持ちよく読み終えることができるので読後に不思議とスッキリさせられてしまいます。
名前忘れたけど手を触れるだけでどんな病気も治す女性、金儲けのパタリロ最後の涙、あれは子供心にやるせなくなったなぁ。
あとは巻末のオマケで全身スパゲティ人間の描写とか恐ろしかった思い出が。
最近実家に帰った時にパタリロを何巻か読みましたが面白い。大人になってからの方が最も面白く感じます。そしてバンコランとマライヒがあの美貌で男性というのもやっと色々と理解できました。
そうかこれがボーイズラブか!↓
BL(ボーイズラブ)の先駆け
本当に先駆けかは知りませんが、40年も前からこの美しい描写で男性同士の絡みを描いていたのは魔夜峰央さんだけでは?
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当時はドキドキさせられたバンコランとマライヒの情事や「叔父のマライヒ寝取り」などなど、あれ?まともな女性キャラって指で数えるぐらいしか出てこないほどにみんな男性。
しかもほとんどが美形でよくよく見ると、ああ確かに男性に対して「美しい」と言うセリフが多い気がしてきた。タマネギ部隊がメガネ外した時に言ってましたよね?
女性を淫らに描くのではなく男性をスマートに美しく魅せるように描いているので、なんてこった1978年、私の生まれる前から、40年も前からボーイズラブってあったんだ。。。いやぁ奥が深い。
こんな凄い美しい描写力の漫画で深みにはまったらなかなか抜け出せない気がしますね、当時のことを知る人が一人も知り合いにいないので残念。BLから抜け出せましたか?
とにかくそんなすげえ漫画家魔夜峰央さんの短編集の中に
とんでもない化け物漫画があった
その名前が「翔んで埼玉」
翔んで埼玉って?
そんなパタリロの連載中に描かれた「未完」の作品である。
1982年〜1983年の間に三話発表された。が以降続きが描かれていない。
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未完の理由としては「描いていた当時住んでいた埼玉県所沢から引っ越したから書けなくなった」と言う理由、住んでいる場所をディスる分なら良いけど他県に引っ越したら「ただの嫌がらせ」に感じられてしまうのでは?と言う危惧もあったようだ。
実際に埼玉以上にディスっている茨城県について、奥様は茨城の親戚から相当なクレームがあったとのこと。笑
それにしても凄いんだぜ、内容。↓
あらすじ
※埼玉県民は大きく広い心を持って読んでくださいね。
ざっくりあらすじ
現代、埼玉県民は東京都民からの迫害を受けていた。「埼玉」と口にするだけで口が埼玉になってしまう、目にするだけでおぞましい、埼玉県が原因のサイタマラリアと言う伝染病があるなど現代では深刻なイジメ問題となりかねない差別的な言動が当たり前となっていた。実際に東京都は超エリートのみが住むことができる。
一方の埼玉は未だに田舎訛りで新聞も東京よりも一週間遅れてくる(しかも内容も家畜が逃げた等の悲しい内容のみ)会話も「んだんだ」などの田舎言葉で電車もなく牛車しかない…ほどの格差があった。
そんな大都会東京のエリート高校にアメリカの帰国子女「麻実麗(あさみれい」が転校してくるところから物語は始まる。実は彼は埼玉育ちと言う経歴を無くすために親の都合でアメリカにいており、東京の埼玉ディスりがハンパないことに驚く。
しょうもないすったもんだがあり、「踏み絵」の試練で埼玉知事の写真を踏むことができなかったことで実麗の埼玉育ちがバレてしまい…(本当にしょうもない笑)
って感じ。で東京VS埼玉戦いの火蓋が切って落とされた!な所で終了してしまっております。
3話合計で100ページにも満たないのですが、それにしてもここまで話題となり映画化するほどの内容の濃さ、早くみて欲しい!
美形の緻密な描写なのに中身がギャグの塊で最高。埼玉育ちの私も笑い転げれましたのでご安心を。
埼玉へのディスりが半端じゃない!
所沢の挨拶は「んだば まんずまんず ごきげんだやっしゃ」
秘境埼玉のさらに奥地にある所沢の挨拶についての説明。
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「三越は東京都民の行く所だ!埼玉県民は星友へ行け!」
三越には埼玉県民は入れない。。。
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「そこらへんの草でも食わせておけ!埼玉県民ならそれで治る!」
急病で保健室に向かっている女子生徒への一言。半端じゃない!
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「つい10年ほど前までランプといろりで生活していたほど」
ん?発表時の10年前は1973年はギリギリランプだったのか?え?嘘?
クソっ(笑)
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「死…死ぬ前に一度 山手線に乗ってみたかった」
悲しすぎる。笑
信じられるかい?これはまだ物語の冒頭なんだぜ。。。
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頻繁に行われる埼玉狩りと埼玉県民の田舎訛り
三越になんとか入ってもこの始末。
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埼玉に医者はいない、代わりに祈祷師が来る
病に侵されたヒロインを助ける代わりに医者を呼んだのだが来たのは祈祷師、
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そして祈祷師では治らん!と次に現れたのが…続きは映画か原作漫画を(笑)
「所沢ギャルの最もナウいスタイル」が酷すぎる(笑)
頭に、結婚式の引き出物を包んだ風呂敷を作り直したスカーフ。
メガネはおじいちゃんのメガネを炙ったサングラス。
ピアスは針金。信玄餅の袋。
モンペをジョッパーと呼び愛用。
そしてラメ入りの地下足袋。
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気の弱い女性はその地名を聞いただけで卒倒してしまう、あの茨城です
茨城ディスが最もひどく感じてしまう不思議。
そして埼玉への差別って結構軽いんでは?と思わされてしまうほどの内容。
書き出すのもはばかれるので画像を呼んでください。
そして次のページ見たい人は原作漫画買いましょう。
ねぇ、買いましょう。本当に面白いからw
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しっかり2015年発行された復刻版ですのでご安心を。
注意!絶対に電車で読まないでください。吹き出します。
ちなみに翔んで埼玉3話と2編の短編が入っていますがやはり、ギャグとシリアスとSFがいい感じに混じっており読後感が幸せ。
映画と漫画の違い
原作漫画は東京VS埼玉とひどいぐらいに茨城をディスるぐらいだが、どうやら映画版では「埼玉VS千葉」と言うなんとも微妙な(褒め言葉)対立も描かれているようだ。
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ああぁ、、、最高の映画が来ましたねぇ。
この感じは絶対に
原作者の魔夜峰央さんが脚本に口出してますよね。
楽しみです。
埼玉や千葉からクレームはあったのか?
気になるクレーム。散々愛があるとはいえ「心の狭い人は気になってクレーム来るんじゃないのか?」と心配したと思いますが、ご安心ください。全国で最も売上が多い県が「埼玉県」だったという時点でクレームは一切なく。
むしろ「此れと言って凄いモノがない埼玉としては生まれて初めて全国に埼玉の名前を知らしめてくれた映画」として崇められています。(多分)
なので皆さん心の広い方達でしたということで。。。
翔んで埼玉を観る前に知るべき作品の魅力・漫画と映画の違いを紹介まとめ
んん?これは劇場公開したらいじめ増えないか心配だなぁ。
最近冗談通じない人も多そうだし、子供たちも素直に埼玉県に対してこんなイメージ持っちゃうんだろうなぁ。って思いました。
そんなことは置いておいて、どうですか?まずは漫画版を観ることをお勧めします。大人になってから漫画なんて。。。と思ってしまう人にこそ呼んで欲しい、芸術作品とも言えるストーリー・描写力・ギャグのセンス・半端じゃないんですよ。
電車とかで読まないほうが良いです。
絶対に笑ますからw
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