映画『ザ・クリエイター/創造者』物語ネタバレと海外の感想評価まとめ




映画『ザ・クリエイター/創造者』物語エンディングまでネタバレ紹介。本作のメタスコア63点という普通の評価である理由を海外レビューを交えて紹介していきます。ローグ・ワンの監督最新作ということでオリジナルSF映画がどのようになるのか期待しすぎた人もいれば絶賛する人もいる理由とは?解説していきます。

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映画『ザ・クリエイター/創造者』物語ネタバレ

冒頭

NIRMATA(ニルマタ)とはネパール語で”ザ・クリエイター”創造主を意味する言葉で、AIの生みの親と言われている。

この世界のアメリカでは古くからロボット工学の発展によりAI開発が発達し、人類がより豊かになるための手伝いロボとして多くの人たちに愛されて行くと、AIロボがボクシングをして、陸上選手として走り、暴徒を制圧する警察官として、徐々に人間の世界にはなくてはならない存在になっていました。

しかし、2055年、アメリカ政府が作り出したAI暴走によって、ロサンゼルスで核弾頭が爆発、100万人以上が死亡する虐殺事件が発生します。事態を重くみたアメリカは地球にいるAIを根絶やしにすると宣言します。

ジョシュア・テイラー軍曹(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は妊娠中の妻マヤ(ジェマ・チャン)と共に新アジアのコ・ナンで穏やかに暮らしていましたが、深夜にハルン(渡辺謙)率いるドロイド部隊が訪れ村を強襲し始めます。ジョシュアが家族から隠れて兵士の一人に事情を聞いているのをマヤが聞いてしまい、ジョシュアは”ザ・クリエイター”の娘を探すために潜入捜査中だったことがバレてしまいます。真実を知り裏切られたと感じたマヤは彼の元から他のAIたちと一緒に逃げ出しますが、アメリカ軍がAi滅殺のために開発した宇宙ステーション”USS NOMAD (北米軌道機動航空宇宙防衛隊)”に補足されてしまい、彼らは爆弾によって全滅させられてしまうのでした。ジョシュアはその様子を泣き叫びながら見ることしかできませんでした。

THE CREATOR/創造主

5年後、ジョシュアはロサンゼルスのグラウンドゼロで清掃作業員として働いていました。パトロール中、残骸と思われるロボットを回収しようとしますが、電池が残っていたのかロボットは彼らの目の前で家族の名前を叫び出します。しかしジョシュアは彼にトドメを指さすのでした。

ジョシュアは、アンドリュース将軍(ラルフ・イネソン)ハウエル大佐(アリソン・ジャニー)に召集され、ニルマタがNOMADを破壊する計画を阻止するための極秘チームに入るように依頼を受けます。ジョシュアは断ろうとしましたが、ハウエルが現在もマヤが研究所で兵器開発を行っている映像を見せ、戦争に勝ち、お前は妻に会えるかもしれないと言われたためジョシュアはチームに加わります。

ジョシュアは、ハウエル率いる新アジアに向かいます。チームの女性兵士はAIに息子を殺され復讐のために参加している人もいました。コ・ナンに到着した兵士たちは怯える地元の村民たちに容赦無く銃口を向けて脅しながら隠されたラボに向かいます。地元のAI警察が到着しますがNOMADの爆撃で次々と破壊して足止めをしている間、地下のラボに突入したチームは研究員たちを次々に殺害していき前進します。

殺戮を続けるジョシュアはチームから離脱し妻を探し、チームが”破壊兵器 “と呼ぶ隠された部屋にたどり着きました。そこにいたのは兵器ではなくロボットの少女でした。ジョシュアは負傷した研究員に撃たれて気絶してしまいます。その間に少女は隠された出口からラボを脱出して外に出ますが、そこはAIと人間同士の醜い争いが行われている最中で、チームはラボを爆破するために取り付けたはずの爆弾を逆につけられてしまい全滅してしまいます。

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THE CHILD/子供

命からがらラボから脱出したジョシュアが川のほとりで目を覚ますと、そこには例の少女が佇んでいました。少女を連れて一緒に当てもなく歩き、途中負傷したチームの兵士シプリー(ロビー・タン)を連れて湖畔の荒れ果てた場所に隠れます。

そこで少女が家の中のテレビを遠隔で操作する不思議な能力を目撃したジョシュアは、シプリーの無線機でハウエルと連絡をとり、その少女を持ち帰るように指令を受けます。その家の持ち主のアンドロイドが現れると少女の姿を見て”奇跡の子”と呼び、ジョシュアを殺そうとしたためジョシュアは咄嗟に撃ち返してアンドロイドを殺害します。

彼女の頭にアルファ・オメガのシンボルが刻まれていることに気づいたジョシュアは、少女を「アルフィー」と名付け、銃声を聞いて駆けつけたアンドロイド部隊から逃れるためジョシュアはシプリーとアルフィーをバンに飛び乗り立ち去ります。(シプリーは車の中で死亡)

ハウエルと部下のマクブライド(マーク・メンチャカ)はAIのバンを強奪し、途中シプリーの遺体を見つけると、シプリーの遺体のデータを限られた時間だけアンドロイドに転送する装置を使い混乱するシプリーからジョシュアが子供を連れて移動していることを突き止め追いかけます。

ジョシュアはヒッチハイクをして家族に乗せてもらい、アルフィーに帽子を被せてアンドロイドであることを隠しながら検問所を通過しようとしますが、正体がバレそうになったためアルフィーは遠隔操作の力を使って電子機器を狂わせ発砲されながら強引に突破します。

ジョシュアとアルフィーはバスに乗り換えて移動します。周囲の様子を眺めていたアルフィーが天国について尋ねると、ジョシュアは”天国には善人しか行かないから行かない”と説明します。

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THE FRIEND/友

ジョシュアとアルフィーはドリューのかつての友人のドリュー(スタージル・シンプソン)がアンドロイドの彼女カミ(ヴェロニカ・ンゴ)が暮らす家を訪れアルフィーを調べてもらい、アルフィーはまだ秘められたを十分に発揮できておらず、機能が全て使うことができれば地球上のどこからでもあらゆるテクノロジーを遠隔操作できる無敵の存在だと判明します。

その後、カミがアルフィーのために注文したアイスクリームを受け取りますが、それは新アジア当局が仕掛けた爆弾でカミは爆死します。爆発と同時に新アジア当局(以降”当局”表記)が部屋に突入しジョシュアとドリューで一行を無力化することに成功します。慌てて脱出しようとする二人の前に、アンドロイドのカミの亡骸を抱きしめ涙を流すドリューがいました。

三人は逃亡を続けますが、追手に撃たれたドリューは重傷を負いますが、ジョシュアにマヤ自身が”ニルマタ(ザ・クリエイター)”だと教えた後、死亡します。ジョシュアとアルフィーは逃げますが、ハルン率いるアンドロイド兵士たちに捕まってしまいます。

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THE MOTHER/母

ジョシュアは船で目覚めると目の前で待っていたハルンから、ロサンゼルスの核爆発は人類がわの人為的ミスによって起きた事故であるにもかかわらずAIのせいにされたこと、そしてマヤは父の”ニルマタ”(ザ・クリエイター)が死んだ後、受け継いでニルマタになった経緯を説明します。さらにハルンはAIは人類に危害を加える気がないことを説明します。しかしその間にもNOMADによる宇宙からの爆撃は続けられており、ハルンたちの目の前で村人ごと爆破されている様子を目撃します。ジョシュアはそのどさくさに紛れて船から脱出します。

船がアンドロイド達が暮らす村に到着します。夜になったタイミングでジョシュアはアルフィーを見つけて立ち去ろうとしますが、突然、ハウエル率いる巨大戦車と自爆ロボットが現れ次々と村人達を破壊し始めます。橋を渡って走ってくる自爆ロボの前にアルフィーが立つと、自爆ロボは立ち止まり機能を停止します。

ハルンはジョシュアとアルフィーを連れて、マヤがいる寺院に連れて行きます。寺院に到着したジョシュアは、マヤがあの爆破以来、生命維持装置に繋がれた状態で5年間昏睡状態であること、彼らはニルマタであるマヤに危害を加えることができないため、生命維持装置を外すことができないことを知らされます。そこでジョシュアは、アルフィーはマヤとの間に生まれた子供をモデルにしたもので、胎内でスキャンされ、実質的にアルフィーは二人目の娘であることを知ったジョシュアは、アルフィーを父親として抱きしめながら、妻を見つめ謝罪し維持装置のプラグを抜いてマヤを旅立たせます。

ハウエルたちが寺院に到着し、ハウエルはマヤを回収してニルマタの情報を手に入れようとしますが、駆けつけたハルンがハウエルの背中に爆弾を打ち込み護衛ごと爆発させてハウエルを殺害します。(この時ハウエルが接続した意識のデータ媒体をジョシュアが持ち出します)

ハルンはジョシュアに、戦争を終わらせるためにはNOMADを破壊しなければならないと告げ、立ち去る中、ジョシュアとアルフィーは軍に捕まってしまいます。

ロサンゼルスに連れ戻されたジョシュアはアンドリュース将軍からアルフィーを殺すよう命令を受け短い会話をした後、アルフィーの機能を停止させるのでした。

ジョシュアはアルフィーの亡骸を焼却する場所に向かう途中、目を覚ましたアルフィーの力を使い車を横転させ、ジョシュアはアルフィーを連れて脱出しますアルフィーの力でアルフィーの死を偽装していたのでした。

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エンディングネタバレ

二人がNOMADに侵入したことを知ったアンドリュース将軍はNOMADで地上のあらゆるAIの住む場所を爆破するように指令をします。ジョシュアはアルフィーにバックアップをとったマヤのデータを持たせると、二人は別れて行動を開始します。

ジョシュアが格納庫でミサイルに爆発物を仕掛けようとする中、アルフィーはNOMADのパワーを一時的に完全に停止させてジョシュアの工作を手伝います。脱出ポッドに向かう間、アルフィは人型ロボットの保管所で、マヤの肉体を見つけ、データを入れて目覚めさせようとしますが彼女は目覚めませんでした。

ジョシュアと合流したアルフィーが脱出を試みる中、アンドリュースが巨大な触手型ロボットを起動させて二人に襲いかかります。アルフィーの力で機能を止めた隙に脱出しようとしますが、ジョシュアと脱出ポッドに乗ったアルフィーは扉で遮断されてしまいます。

NOMADに仕掛けられた爆弾が次々と爆発する中、2人は最後の瞬間を共有し、互いへの愛を誓い合った後、ジョシュアはアルフィーの脱出ポッドを起動させて退出させます。

NOMADに残されたジョシュアが歩いていると、そこには再起動したマヤを見つけて抱き合います。人類の悪を象徴するNOMADが爆発する姿を地球上からハルンやアンドロイド達、そして反NOMADデモの人々が地上を見つめる中、地球に降り立ったポッドからアルフィーが現れ喜ぶ人々の姿を見て微笑み物語は終了します。

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海外の感想評価 IMDb 7.2/10

7/10
映画『ザ・クリエイター/創造者』は予算を見事に使っているが、問題がないわけではない
これは映画業界にとって、予算の使い方の教訓だ。8000万ドルは見事に使われた。撮影は素晴らしく、(『ローグ・ワン』だからといって驚くほどではないが)演技も素晴らしく、ストーリーもまともだった。
しかし、問題がなかったわけではない。物語はどんどん加速していき、何が起こっているのかわからなくなるところもある。不信感を抱く瞬間もあるだろう。
物語のテーマは、AIを単なるロボット以上の存在にすることだった。それは成功したと思うが、人間を犠牲にしてしまった。物語に登場する人間のほとんどは、ジョシュアを除いて、一面的な存在に終わっている。
ジョシュアとアルフィーのダイナミックな関係は、この映画で断然最高の部分だった。二人の演技は素晴らしかった。
いい映画だった。決して素晴らしいとは言えないが、新しいことに挑戦している映画を応援したい。
全体的に、ギャレス・エドワーズにはもっと多くのプロジェクトを与えるべきだと思う。そして、どこの映画監督も予算の使い方を学ぶべきだ。

6/10
ブレードランナーの公式を現代風にアレンジした作品だが、欠けている要素があるため、偉大な作品には程遠い。
ストーリーは『ブレードランナー』に酷似していたが、残念ながら『クリエイター』の筋書きは非常に予測可能で、注目すべきひねりは1つしかなく、期待していたほど登場人物に感情移入できなかった。ポジティブな面では、演技、特殊効果、撮影、設定は見事だったが、映画全体を通して、何か重要なものが欠けているような感覚があった。加えて、上映時間が長かったため、引きずる部分もあった。しかし、エンディングが満足のいくものであったこと、すべてのアクションシーンと銃撃戦が非常にうまく演出されていたことは特筆に値する。
結論として、『クリエイター』は『ブレードランナー』の公式を現代風にアレンジした作品だが、欠けている要素があるため、偉大な作品には程遠い。評価は6点満点で、一度見ることをお勧めする。

5/10
どういうことだ、アルフィー?
映画『ターミネーター』はA.I.の危険性を警告し、スピルバーグ/キューブリック監督の映画『A.I.』は、ロボットが人類に奉仕するという異なるイメージを描いた。ギャレス・エドワーズ監督の映画『ザ・クリエイター/創造者』では、このテーマを別の角度から捉え、アメリカが自国での核爆発事故を隠蔽するために、知的機械に戦争を仕掛けた未来を描いている。
エドワーズの映画は、SFとアクションを人工知能にまつわる倫理的問題と融合させようと試みているが、そうすることで、大予算のCGIを駆使した派手な演出と、稚拙な道徳を不器用に組み合わせたようなめちゃくちゃな作品になっている: 何が望みなの?アルフィー: ロボットが自由になること。)。
また、この映画は時折意味不明なところもある: シミュラントは人間に近いはずだが、本当に食べたり飲んだりする必要があったのだろうか?泣くことも?また、なぜある模擬人間は若く、ある模擬人間は老いているのか(ある模擬人間は老いたチベットの僧侶だ! なぜ彼はそのように作られたのか?) そして、もしマヤが昏睡状態になる前にアルフィーを作ったのだとしたら、なぜ自分の胎児をテンプレートにしたのか?(もちろん、映画の筋書きを進めるためだ!)。
脚本にそれほど問題がないのは残念だが、この映画は見ていて素晴らしく、特殊効果と素晴らしいプロダクション・デザインの勝利である。

10/10
『ザ・クリエイター』は視覚的な驚異としてスクリーン上で輝いています。80万ドルの予算で制作されたこの映画は、その価値が少なくとも2倍以上あるかのように見えます。ギャレス・エドワーズ監督の手によって、リッチな詳細の層を持つ視覚的および聴覚的な世界が巧妙に作り上げられました。物語は、人間とAIの間の永遠の闘争を中心に展開され、観客を引き込む力があります。特に、メイドリン・ユナ・ヴォイルズが演じるアルフィーのキャラクターは、映画のハイライトでした。全体的に、この映画は新しい何かを試みる映画をサポートする価値があります。

1/10
残念ながら、『ザ・クリエイター』は私の期待を裏切りました。この映画は、過去に何度も見たことがあるような物語を繰り返しているように感じました。キャラクターの発展や視点の変化は完全に不十分で、感情的な瞬間は感情を呼び起こさない。さらに、アクションも創造的ではなく、表面的に感じられました。私はこの映画をおすすめすることはできません。それは私を魅了することができず、映画が大好きな私にとっては難しいタスクではありません。

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まとめと感想

ツッコミどころはありますがSF映画として楽しめました。

曖昧にされていたAIとは?心があるのか?という点に焦点を当てて深掘りされて美しい映像で解説されていくのは興味深く楽しめましたが、他のレビューでも言われている通り、人間がひたすら悪のように描かれアンドロイドを助けるために大多数の人が搭乗しているであろうNOMADで虐殺するのは仕方のないことだと断罪するのは少しだけ違和感が残りました。

そのため、主人公のジョシュアと最後復活したマヤとのシーンは素晴らしいようで、彼にも少しだけ良い思いをしたのだからという展開がなんともモヤモヤが残りました。

作中AIは自我を持ち、人類と同じように営み、学習させたり歌を歌ったり、僧侶に扮していたりと様々な”機能”を演じていますが、それはそれで、そこにいるのは人間なのか?データなのか?という点についてもすげぇ未来の装置だからで終わっているので、モヤモヤ。(もちろん作中様々な広告とか解説が入っているようですが私には少し理解し難かったです。)

あと、銃撃戦が多いのですが、正確無比なアンドロイドが撃つ弾の命中精度が驚くほど悪いのもモヤモヤでした。そこは人類がアンドロイドには銃撃戦を挑まない理由とかにもしてほしかったのですが、お互いスッゲェ撃ち合うのに全く当たらないダイハードみたいなお約束なシーンもモヤモヤでした。

もちろんそんなことをいちいち説明していたらアバターみたいな大作になってしまうのである程度の端折りが必要だったとは思います。

全体的にはエリジウムを初めて見た時のがっかり感よりは少ないですが、ナンとなく、何となく最高の映画を見たぜ!という感覚にはなれなかったでございます。

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