映画『ジョンイ/JUNG_E』物語ネタバレ!韓国SFの躍進が止まらない!脚本以外は最高の作品




「映像とアクションも最高峰なのに脚本だけダメ」超勿体無いNetflix独占映画『ジョンイ/JUNG_E』物語結末までネタバレを紹介。

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映画『ジョンイ/JUNG_E』物語ネタバレ!

近未来

2145年以降の環境急激な変化によって地球は住めない星となり、人類は宇宙に移住を開始するため地球と月面の間に80のシェルターを作り移住を進めていた。

しかし、ある日突然複数のシェルターがアドリアン自治国を名乗り人類に攻撃を開始、人類vsアドリアンの戦いは数十年間経った今もなお続いている。

そうこのような場所でアンドロイドに襲われる一人の女性ユン・ジョンイが銃撃戦を繰り広げていたが、善戦するも巨大な戦車型ロボを後一息で倒せるところで他のアンドロイドに撃たれてしまう。すると突如ジョンイの体が動かなくなり、周辺を囲んでいた仮想空間が消えて現実に戻る。

クロノイド社の研究

この企業はクロノイドと呼ばれる軍事企業。ジョンイの娘、ソヒョンがチーム長となり、視察に訪れた幹部に説明を行う。そこでかつて人類連合軍伝説の傭兵と呼ばれていたユン・ジョンイがアドリアン自治国での任務から帰還させるためジョンイの脳の記憶データを基に最強の戦闘AIを作って戦争を終わらせるのだと説明する。

だが、まだAIは完璧とは言えない状態で、ソヒョンはアンドロイドに複製した脳を移植する実験を繰り返しているが、脳を移植されたアンドロイドは情緒不安定になり話すらできず廃棄が続く。

クロノイド社を出たソヒョンは電車で帰宅するが、周囲は地球は灰色一色に荒廃して全てがスラムのように見える。ソヒョンの高い手術費を稼ぐために危険な戦闘を繰り広げるジョンイとのことを思い出しながら今日もテストを繰り返す。彼女が向かったのは病院で彼女の完治したと思われていた病気が全身に転移し余命は3ヶ月と告げられるのだった。

今日もジョンイの戦闘訓練が開始。冒頭のように複製ジョンイはアンドロイドを相手に戦うが再び死にかけてしまいテスト失敗と思われた。しかし突如いつもとは違う動きを見せAIの完成が近づくように思われた。

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ジョンイの新商品

本社から突如クロノイド社会長が訪れソヒョンのAIの開発の中止を告げる。驚くソヒョンに話を続ける会長は、連合軍とアドリアン自治国の間で停戦調停が行われたこと、開発したAIの基礎研究は今後家庭用AIなどに使われるだろうと言われたソヒョンは今までの苦労はなんだったのかと苦悩する。

そんなソヒョンに対し、会長は元々不老不死を求めて脳の複製を作ったが、結局はコピーが生まれるだけで自分自身が不老不死になるわけではないことに気がつきさっさと諦めてしまうことにしたようだ。命令には逆らうことはできないソヒョンはデータを全てまとめてプロジェクトを中止することにする。

しかし、ある日部下の部屋に裸のジョンイがあることに気が付き激怒するも、部下は本社からの指示でジョンイの姿の性玩具を作るプロジェクトを任されたのだと言われて愕然とする。(この時代では高額の脳や肉体の機械化をするために、金のない人は遺伝子から肉体情報全てを企業に譲渡するという契約を結ぶ必要がある。そのため企業がジョンイをどう扱おうとも何も言えないのだ。

今後、自分の母親ジョンイの姿をしたアンドロイドが今後世界中で性玩具として扱われるのだろうか…娘のソヒョンは頭を垂れる。

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エンディングネタバレ

最後の実験を始める前にソヒョンはジョンイの設定を変えると彼女に耳うちし”今ここで何が行われているのか、あなたに何を行なっているのか”を全て伝える。実験が終了し、運ばれていく途中でジョンイが動き出し警備員を倒して逃亡する。

施設内に警報がなり、今まで作ってきた戦闘AIが搭載されたアンドロイドや警察部隊が登場するが全て撃退。ソヒョンは自分のことの記憶をジョンイから削除したためもう自由に生きてほしいと伝え別れるとジョンイは広大な地球の大地を踏み周囲を見渡して物語は終了する。

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海外の感想評価 メタスコア53点

大手レビューサイトIMDbのメタスコアは53点、辛口レビューサイトRottentomatoesは50%と低評価

決して悪いことをしているわけではないのだが、インパクトに欠け、ノーマークで終わっている。これは主人公たちの作品にも当てはまり、説得力はあるが、物足りなさが残る。

JUNG_Eは、推進力のあるアクションシーン、感情的なドラマ、そして私たちを支える人間同士のつながりについての壮大な実存的疑問など、重要な部分を提供してくれる。

JUNG_Eは欠点もあるが、ヨン・サンホが構築した世界と、カン・スヨンとリュ・ギョンスの演技は、否定できないほど素晴らしい。

人間対ロボットの銃撃戦で幕を開け、その間に退屈な企業の陰謀を詰め込んだスリラー…。人間とのつながりはほとんどなく、アクション作家ヨン・サンホにとっては珍しく魂の抜けた失策となった。

アイザック・アシモフの手が入ったアニメのように、韓国の新しいアクション映画『Jung_E』は、ヨン・サンホ監督が自分の強みを発揮していることがわかる。

サンホは、最も混雑した場所でも新しいアングルとアイデアを見つけ続ける監督である。

このアイデア主導のジャンルで活動する多くの韓国作品と同様に、『Jung_E』は科学、技術、未来派のテーマを、最も表面的で推測的な方法以外で探求することに消極的であり、まるでそれらを認めるだけで十分であるかのようである。

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「カン・スヨンを忘れない」とは

物語が終了しエンドクレジットの前に「故カン・スヨンを忘れない」と追悼文が流れますが、カン・スヨンさんはジョンイの娘でチーム長ソヒョンを演じていた方です。1996年生まれ56歳ののカン・スヨンさんは2022年に亡くなりました。

カン・スヨンさんは1977年から俳優として活動し年に1、2本の映画やテレビに出演する活動を続け数々の映画賞を受賞した名女優でした。本作が遺作となっています。

まとめと感想

映像が凄すぎる。アクションは見応えがある。なのに脚本のせいで見事に駄作に仕上がっている。

先に言っておくが映像は世界最高峰。

ゲーマーな監督や制作チームが本気でゲームを実写に落とし込むための並々ならぬ努力を感じる。何がすごいって冒頭の戦闘もすごいのにラスト20分間ジョンイvs戦闘AIvs警察アンドロイドのCGによる戦闘が連続して行われるので手に汗握ってしまう。だが一つだけ言うのなら、荒廃した世界なので全体的に華やかさがないのは仕方がないのはわかるのだが、ジョンイとアンドロイドだけの殴り合いが続くので飽きてしまうと言うのがある。それにしてもCGの質が格段に上がっている韓国の映像には日本はもう追いつけないのが悲しい。

で、脚本。

冒頭で地球は気候変動で人類が住めなくなったので、宇宙に進出。月と地球の間にコロニーを80作ってその中の3つがジオン軍みたいに人類に反旗を翻し戦争になる。そこで人類軍の戦闘員ジョンイが敵国基地で爆破を決め込もうとしたけど失敗してまだそこにいるから彼女を助けるために戦闘A I開発しています。って話だったと思う。

なのに、敵国の姿出てこないし、話の最後の方で戦争は終わってるからもう平和だよとか言われるし、結局この企業の開発室内で行われた実験の話という小規模なスケールな話で、スターウォーズやガンダムみたいな宇宙規模の壮大なスケールを期待させておきながら、宇宙の様子すら見せるどころか、荒廃した地球しか見せないし、期待が全く満たされないまま全く話が広がらないまま物語が終わってしまうのだ。

ただでさえ小規模で期待値が満たされないのに、余計なジョンイとソヒョンの親子愛とか会長と所長の複製の話とか、ジョンイを性玩具にするとか、あれから数十年経っているとか、余計な情報をてんこ盛りにしちゃう割には説明不足のまま物語が進み結局のところ全てが中途半端に終わってしまう。

え、これで終わり?って。

海外レビューでも同じことを言ってる。

決して悪いことをしているわけではないのだが、インパクトに欠け、ノーマークで終わっている。これは主人公たちの作品にも当てはまり、説得力はあるが、物足りなさが残る。

まさにこれ、冒頭の壮大なスケールを期待させる説明、スッゲェ映像とアクションに期待値マックスになるも驚くほど小規模な物語で完結してしまうだけだった。

おすすめ?あまりできないけど、見事な映像とアクションは見てほしいかも。でも冒頭5分とラスト20分だけ飛ばしてみることをお薦める。

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