「”鉛筆を触れずに動かせ”できないと娘が死ぬ」カナダ発デスゲーム映画『CONTROL/コントロール』物語エンディングまでネタバレ!彼女はなぜそこにいるのか?なぜデスゲームを受けているのか?全ての謎が最後に解き明かされます。
もくじ
映画『CONTROL/コントロール』あらすじ
実験室のような場所で目覚めたアイリーンに無慈悲な音声で”この鉛筆を動かせ、できなければ娘は死ぬ”と宣告と同時にテストがスタートする。なんとかクリアするがすぐに次のテストが始まり、今度は椅子に拘束された状態で鉛筆を動かせという内容だった、アイリーンは娘のために知恵を振り絞りテストに挑むが彼らはなぜこんなテストをさせるのだろうか・・・。
映画『CONTROL/コントロール』スタッフキャスト
監督
ジェームズ・マーク
脚本
ジェームズ・マーク
マシュー・ネイマン
キャスト
サラ・ミティク … アイリーン
ジョージ・チョートフ…ロジャー
イヴィー・ロワゼル..イヴ
カレン・ルブランク … 壁の音声(声)
映画『CONTROL/コントロール』物語結末ネタバレ
アイリーンは娘との美しい海辺での思い出と、刑務所のような場所で次々に兵士を皆殺しにしていく悪夢を見て目覚める。
アイリーンは四面を吸音材で囲まれた殺風景な部屋で目覚める。
フェーズ1:鉛筆を動かせ
”フェーズ1”の開始を告げると続けて”目の前のテーブルの上に転がっている鉛筆を時間切れになる前に動かせ”とつげる。薬の影響なのか体を動かすのが困難なのか悶えながらも立ち上がるとテーブルの上の”鉛筆を掴んで動かす”ことで最初のテストをクリアする。そして彼女は再び失神させられる。
フェーズ2:鉛筆を触れずに動かせ
”フェーズ2”の開始を告げる声で目覚めたアイリーンは”鉛筆を動かす”課題を行うために立ちあがろうとするが足が椅子に縛り付けられ、手首同士が固定されていた。無理だ!病的なジョークと呼び鎖につながれているから動けないと主張し叫ぶ。
しかし、自動音声はアイリーンに、失敗したら娘のイヴが死ぬので、絶対にやり遂げるようにと感情のこもらない声で言う。娘の命がかかっていることを知ったアイリーンは周囲を見渡し解決策を探る。彼女は履いていた靴を脱いで紐同士を結び投げてついに鉛筆を動かすことに成功し課題をクリアする。途端に部屋の色が赤から白に変わりアイリーンは気絶させられてしまう。
拘束を解かれて目覚めたアイリーンは靴を失った状態で目覚める。目の前の固定された机の上にあるゼリー状の食事を食べた後、食器に映った自身の顔を見て何かを徐々に思い出し涙を流すが自動音声は”フェーズ3を開始します”と無慈悲な声を響かせるだけだった。
フェーズ3:壁の向こうの鉛筆を動かせ
フェーズ3も同じように”鉛筆を動かせ”だったが、今度はテーブルの上の鉛筆とアイリーンの間には頑丈で透明な壁が設置されており触れずに動かす以外の方法がない。困惑するアイリーンを無視して照明が赤に変わりカウントダウンが始まる。周辺に何かヒントがないか探し、壁を破壊するために何度も全力で体当たりするが肩を痛めるだけだった。絶望し涙を流しながら鉛筆に怒りをぶつけるように罵詈雑言を浴びせるとなぜか鉛筆が転がって動いたためクリアとなった。アイリーンには何か特別な力があるのか?クリアと同時に部屋は白く戻るとアイリーンは眠るように気絶させられるのだった。
フェーズ4:触れずに鉛筆を折れ
アイリーンは椅子に固定された状態で目が覚める。目の前で倒れている男が目を覚ますとアイリーンのことを知っているようで高速を外そうとするがアイリーンは見知らぬ男が近づいたため噛みついてしまう。男はアイリーンの驚くが冷静に結婚指輪を見せてアイリーンの夫のロジャーだと自己紹介してアイリーンのかすかな記憶に残るロジャーの姿を思い出す。ロジャーはどうやってここに連れてこられたのかが分からないと説明し、アイリーンは椅子に縛られたまま何度も目が覚め生きている娘に会いたければテストにクリアし続ける必要があると説明する。
ロジャーが彼女の言葉を理解した途端に周囲は再び赤色に変わり”鉛筆を半分に折れ”と自動音声が告げる。咄嗟にロジャーが鉛筆を折ろうとするが”アイリーンだけが課題をこなせる”と告げられる。ロジャーに鉛筆を置くように伝えどういうことだと質問ばかりしてくるのを無視して怒りと集中力を高めたアイリーンは言い合いをしながら鉛筆を半分に折ることに成功しテストはクリアとなる。しかし謎の力で鉛筆を折ったアイリーンに対してロジャーは”一体何をしたんだ?”と不信感を抱いてしまう。そんなアイリーンは耳から血を流しているのに気がついた途端に気絶してしまう。
フェーズ5:触れずに玉を入れろ
娘のイヴとの海岸の思い出にロジャーが登場したいつもの同じ夢から再び目覚めるとアイリーンは拘束されずに椅子に座っていた。
ロジャーはアイリーンが触れずに鉛筆を折ったのはサイコキネシス(念動力)で政府はその力の実験のために家族を誘拐したのではないかと推測し、以前2人が口論した時にアンティークの鏡が壁から落ち、周囲が粉々になった時のことを話す。しかしアイリーンは会話を続けるよりもひどい眠気に襲われてしまいロジャーが娘のために食べて起きるように伝えるが、睡眠を優先したい彼女は苛立ちロジャーが持っていた食事のトレイを吹っ飛ばす。
2人が目を覚ますと部屋が赤色に変化し”テーブルの上に置かれたバケツにボールを入れないとイヴが苦しむことになる”と無慈悲な自動音声が聞こえる。鉛筆とは違いうまくボールを動かせないアイリーンのために、まずは念力でテーブルを固定しているネジを外させるとテーブルをアイリーンに近づけると、距離が縮まったボールをバケツに飛ばし入れることに成功しテストをクリアする。(彼女が力を使うと耳から出血し続けることが判明する)
フェーズ6,7,8…
アイリーンはようやく自分の力の使い方を理解し始めたのか、以降繰り出される課題を全てサイコキネシスの力でクリアし続ける。触れずに本のページをめくる、砂をバケツに、砂を触れずに城を作ったり、2人で力を合わせて次々とクリアし続けるが、もう何日何十日も同じテスト食事睡眠を続けているため絆は生まれるが精神的に疲弊しているようにも見える。そして銃を手を振れずに組み立てている間に隠れて酒を飲んでいる過去を思い出し話している間に怒ったアイリーンは銃を組み立てるとロジャーに向けて発砲する。銃弾はロジャーの手前で止まっているが2人の相性は良いとは限らないようだ。
目を覚ましたアイリーンをいたわるロジャーに対して申し訳ないと和解する2人の初めて出会った頃の話をして2人は眠りにつく。
最終フェーズ:夫を助けろ
目を覚ますとロジャーがガラス中に閉じ込められ上から砂が積もっていくのを助けなければならないようだ。ガラスは強靭で力を使って椅子を叩きつけても壊すことができず、何やってんだクソが!と罵詈雑言を浴びせながら結局ロジャーは砂に埋もれて死んでしまう。テストをクリアできない=娘を死なせたことでもあり家族を殺してしまったアイリーンは何度も何度も泣きながらごめんなさいを繰り返す。
アイリーンは天井のスピーカーに向かってもう一度チャンスをくれと懇願する。それでも自動音声は、彼女が決められた時間内にタスクを完了できなかったことを繰り返し伝えてくる。その言葉にキレた彼女は天井のスピーカーをぶち壊す。
するとドアが開き武装した男たちが登場しアイリーンを囲み指示に従うように命令してくるが、すべてを失ったアイリーンはついにブチ切れ、手の小さな動きで傭兵たち全員の首を折って皆殺しにしてついに部屋の外に出る。
部屋お外に出ると”テスト298″と書かれたパネルを見て彼女は300近いテストを延々と繰り返させられていたことがわかる。武装した兵士が再び集まり彼女に向かって一斉射撃を行うがアイリーンに銃弾は届かず容赦なく全員の骨を苦しむように折っていき殺戮していく。
エンディングネタバレ
「なぜ彼女は閉じ込められたのか」
アイリーンは看守の目玉をくり抜き認証させエレベーターに乗り込む。次の部屋にはアイリーンが先ほどまでいた部屋と同じような部屋がありパネルには”テスト0297 成功”と書かれていた。テストごとに部屋と階層が違うのだろうか?謎が深まるままアイリーンは別の階に向かう、また別の部屋、そして”Materials(材料)”、”Supplies(消耗品)”、”Spare(予備) “と書かれた3つの扉の横に座り”みんな私と同じだ “と呟き続けるロジャーがいた。
予備の部屋を開けたアイリーンの目の前には大量のロジャーの遺体が吊り下げられていた。その様子を見たロジャーのクローン?は笑いながらどこかに立ち去っていく。消耗品の部屋には大量のバケツとボール。材料の部屋には大量の土砂があるだけだった。
扉を開け終えたアイリーンの前に再び10名の兵士が現れたため彼らを動けなくした後、全員のヘルメットを脱がすと全員が同じ顔でクローンであることが分かる。兵士自身も互いの顔を知らない様子で同じ顔であることに驚いている。その様子を見た後アイリーンは容赦なく彼らを操作して互いに撃たせ自殺させ、生き残った1人には大量の砂を口から流し込み殺してエレベーターに乗り込むのだった。
真っ暗な部屋で自動音声が真実を話し始める。
アイリーンが過去にロジャーの飲酒を咎めた結果ロジャーに殴られてしまったことで怒り力を使った結果ロジャーとイヴを浜辺で殺してしまったことを思い出させるのだった。泣き出すアイリーンを前に声はアイリーンに罪悪感を薄めるリハビリを行うように勧めるが、アイリーンは娘の死を忘れるために全ての記憶をリセットしたいと伝える。
記憶をリセットさせられたアイリーンは再び鉛筆を動かすフェーズ1のテストに挑むアイリーンの姿があるところで物語は終了する。
海外の感想評価 IMDBb:4.4/10
4/10
拷問されているのは主人公だけではない
この手の「CUBE」(2004年)の模倣作品は、時に本当にうまくいく。好奇心を刺激し、突然、視聴者である自分自身が主人公と一緒にパズルを解いていることに気づくのである。
最初の60分間の拷問は、主人公と同じように観客にも効果的である。サラ・ミッチは全力を尽くしているが、努力や善意も、水浸しの脚本と最小限の予算には勝てない。
5/10
同名のビデオゲームに基づくものではない
この作品は、ある種の秘密研究施設で目覚めた記憶喪失の女性が、テレキネシスを使うことを余儀なくされるという、非常に基本的な物語である。
明らかに低予算だが、それでもそれなりによくできている(決して超安っぽくは感じない)
このタイトルが、2021年に発売されたRemedyのビデオゲーム「CONTROL」と同じような前提(念力で施設を脱出/解放しなければならない女性の話)を持つ偶然の一致であるわけがないことは確かである(?) この主人公は、ビデオゲームの主人公に少し似ている。しかし、クレジットにその関連性がないことから、明らかに公式なライセンスを受けていない。
出演者は3人(妻、夫、娘)だけですが、演技はほとんどうまくいっています。特殊効果も必要十分なもので、派手さはないが必要なことはやっている。
6/10
主にシングルロケで撮影されたこの作品は、それ自体がどんな映画監督にとっても挑戦であるが、共同脚本・監督のジェームズ・マークは、特にこの作品が明らかに低予算であったことを考慮すると、実際にこの作品を成功させることに成功している。撮影は素晴らしく、音楽も完璧で、特にサラ・ミティッチの演技がこの映画を支え、私を序盤から夢中にさせてくれた。
しかし、第1幕の巧みな映像と雰囲気には興味をそそられたものの、第2幕ではプロットの穴があちこちに見え隠れし、少し安っぽくなり、単調になり始め、最終幕で平凡になってしまった。マークは、観客に次の展開を予想させることに成功したが、エンディングに近づくにつれ、彼が追加したちょっとしたアクションは、満足のいくエンディングに近いものを描き出すには不十分だった。
それどころか、答えよりも疑問が多くなるようなダラダラとした複雑なエンディングのために、あれだけの時間を無駄に費やしたような気がします。また、細部のディテールは、過去のSF映画から引用した陳腐なものであり、その解決策も不十分であった。子守唄は何のためだったのだろう?ジョージ・チョートフ演じるクローンは?そして、アクションが始まった時のミティッチのスローモーションでの力強い歩き方は、ただ安っぽく終わってしまった。明らかに脚本の最終幕にもっと多くの創造性が必要だった。
アイデアはあるが、90分の上映時間では何も証明されず、何も提供されなかったので、2つの短編映画のパート1としてよりよく機能したのかもしれない。私からは惜しみなく6/10を進呈します。
まとめと感想「これは面白い」
フェーズの途中で突然おでこに傷があったりするのは彼女は何度も何度もテストを行い何度も記憶を取り戻し、反抗し兵士を殺し、真実を伝えられて罪悪感から逃れるために自ら記憶を失うことを選択してテストを繰り返しているってことか・・・。
序盤の謎めいたテスト、徐々に明らかにされる超能力の姿、記憶喪失、娘、夫、先が読めず面白かったが、夫ロジャーとの関係性が曖昧で仲良くはないんだなーと思ったが実際に馬鹿野郎ロジャーのダメDV夫っぷりに嫌気がさしたアイリーンが怒りに身を任せて家族を殺しちゃった記憶を無くすために私はテストを受け続けます。だと少し物足りない。罪悪感を薄れさせるためにテスト?能力の覚醒させる意図は?夫のクローン、兵士のクローンなど疑問が増えていき答えがないところもCUBEの亜種っぽくて嫌いじゃないんだけどね。
やっぱりロジャーの存在邪魔だったような気がする。
低予算ながらアクションも悪くはない。ぼきぼき殺させるのも好きだ。
だからこそもやもやの残るラストとロジャーが足を引っ張っている気がする。
それにしても最初は同名ゲームの実写映画だと思ったのは私だけではないだろう。海外レビューでも言われていたけど地下施設で家族を救うために超能力を持った女性が潜入する展開は近からず遠からずではあるが明らかに意識しているようでもある。世界中で満点評価を獲得した本作ゲームの二番煎じとしてあわよくばコントロールビギンズとかって名前で公式の許可もらっちゃおうとする魂胆があったのでは?と思うほど主人公も似ているのである。まぁどうでも良いけどこの作品も面白いので是非。
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓