「素晴らしい近年稀に見る良いホラー作品」世界で賞賛された映画『呪われた息子の母 ローラ』物語エンディングまでネタバレしています!カルト教団から逃げ隠れて出産した息子には誰にも知られてはならない最悪の呪いが込められていた・・・。息子を救うために母が取った行動とは、愛するが故に狂気に堕ちる母と、何かに取り憑かれた息子の逃避行の末とは?
もくじ
映画『呪われた息子の母 ローラ』作品情報
上映日
2021年3月5日(米国)
製造国
アイルランド
アメリカ合衆国
イギリス
言語
英語
別名
SON
呪われた息子の母 ローラ
制作会社
ベラドンナ・プロダクションズ
エラスティック・フィルム
パーク・フィルムズ
(リンク先は英語)
あらすじ
”この子は諦めないとダメ”
あれから月日は流れ母と子は静かに平和に暮らしていたがある日、何者かが息子に何かを行ったことで息子の周囲に怪奇現象が起きるようになってしまう。
息子に何をしたの?
狼狽する母にはかつてカルト教団との秘密のつながりがあったのだった。
息子は”何”なの?
スタッフキャスト
監督
アイヴァン・カヴァナ
脚本
アイヴァン・カヴァナー
キャスト
アンディ・マティチャック … ローラ
エミール・ハーシュ… ポール
ルーク・デイヴィッド・ブルーム …デビッド
クランストン・ジョンソン… スティーブ
ブレイン・メイ…ジミー・ネーグル
J. ロバート・スペンサー… Dr. Bauhn
ロッコ・シスト …ブラッドリー博士
クリスティン・ニールセン…ネーグル夫人
エリン・ブラッドリー・ダンガー…スーザン
アダム・スティーブンソン…父
デヴィッド・キャラウェイ…ポン引き
映画『呪われた息子の母 ローラ』物語ネタバレ
出産間近の女性ローラ(アンディ・マティチャック)は車に乗って何かを恐れ逃亡していた。破水した彼女はそのまま車を駐車するとダメ、ダメと連呼しまるで赤ん坊が生まれることを嫌がっているようだが、耐えきれず車の中で出産をしてしまうのだった。
デイヴィッドとカルト
あれから月日はたち
ローラはデイヴィッド(ルーク・デイヴィッド・ブルーム)という男の子の母親になっていた。デイヴィッドは聡明で好奇心もあり思いやりのあるとても可愛らしい少年に育っていた。
ある日の夜、いつものようにデイヴィッドを寝かしつけると違和感を感じたローラがデイヴィッドの部屋に向かうとデイヴィッドのベッドの周辺を10人近い男女が取り囲んでいるのを目撃し驚くとドアが激しく閉まり施錠されてしまう。彼女は外に飛び出し、隣人のスーザンに警察を呼ぶように伝え再び部屋に戻ると裸の状態でベッドに横たわっているデイビッドだけが残されていた。警察が到着したが、デイヴィッドは何もされておらず盗られたものもなく事件性がないと判断されてしまう。
しかしデイヴィッドの体調がおかしくなってきたようで寝ようとするといつも”暑い”を連呼し服を脱ごうとして大量の吐血をしてしまう。救急病棟に連れて行き服を脱がすとデイヴィッドの体はあざだらけで全身に火傷のような症状が浮かび上がり吐血が止まらず尋常ではない様相だった。医師からは最悪の事態を想定しておくように言われていた。ベッドの横で眠ってしまったローラは”彼が来る “という垂れ幕と悪夢を見て目を覚ますとドアが開いており誰かがそこにいたようだ。
突如デイヴィッドは目を覚ますと、驚愕の回復を見せ最近の体調不良が嘘だったかのように元気いっぱいに遊びまわるのだった。
人肉
ローラは自分の食事と仲良くなっていく刑事ポールと仲良くなっていることで気がついていないがこの頃からデイヴィッドはほとんど食事をしなくなっている。
しかし家に帰るとデイヴィッドは再び体調を崩し再び病院に運ばれローラ息子の病状を説明できない医師に強く当たっていた。
一緒に廊下に待つローラとポール。
躊躇していたがローラはついにポールに、自分がカルト教団から逃げてきたこと、そして息子が狙われていることを話す。少し眠ってしまったローラが廊下で医師や看護師たちが、ローラが眠りについたら少年をどうするか話し合っているのを聞いてしまったローラはカルトの手がここまで迫っていると確信してデイヴィッドを抱いて隣人スーザンの家に向かう。スーザンに事情を話し家で荷造りする間だけデイヴィッドを見てもらいローラは急いで荷造りをする。
荷造りを終えたローラがスーザンの家に戻ると誰も応答しないため裏口から家に入ると、リビングでスーザンの内臓を貪り喰うデイヴィッドの姿があった。
”気分が良くなったよママ”
そう呟くデイビッドを慌ててシャワーを浴びせると先ほどまで火傷後のような赤みがすっかり引いて健康体そのものに、デイヴィッドは人を食べることで体力を回復させる必要があるのだろう。ローラはスーザンの近くの壁に”彼が来る”と書いてカルト教団がやったように見せかけるろデイビッドを車に乗せて再びどこかに車を走らせる。その間恋人ポールからの電話が鳴り続けるがローラは電話を車から投げ捨ててモーテルに宿泊する。
モーテルでは病院から行方不明になった親子として報道され、スーザンの家では警察官のポールが死体の捜査に訪れていた。
カルト教団との過去
ローラは車を変えて教団があった故郷に戻りかつての仲間だったジミーに会い、教団にいた時の記憶を失っている自分に何が起こったのか尋ねる。
二人の入会していたカルト教団は、地獄から悪魔を呼び出すために寝室で動物を拷問したり生贄に捧げることを繰り返しローラは悪魔を呼び出すことに成功してしまい、ローラをレイプしたのは悪魔でお腹にいる子供は悪魔の子供だとして教団で神扱いされていたが、ローラは突然車を奪って行方不明になってしまったと言うことだった。ローラは信じられないがデイヴィッドが再び体の痛みを訴え始めたためモーテルに戻る。
デイビッドの痛みは想像を絶するものになり痛みを訴えた挙句”早く食べ物をよこせビッチが!!!”と母に向かって悪態を突き、最終的に静かになったデイヴィッドは”食べ物が食べたいよ、お願い、ママ”と死にそうな声で呟かれたため彼女は決意を固めて外に出る。ちょうど部屋の前でポン引きの男が女性に暴力を奮っているところを見かけたローラは男を誘惑して部屋に連れ込むと背後からデイヴィッドが襲い掛かり男の内臓を食い破る。
気絶していたローラを起こしたのは落ち着きを取り戻したデイヴィッドだった。
”愛してるよママ”
そう呟いて抱き合う二人の課題は山積みだ。
以前よりも食欲が増したのだろうか、男の下半身がごっそり食べられ残った上半身だけを地面に捨てると地面に”奴がきた”と書いてカルトのように偽装して二人はどこかに立ち去る。ポールはジミーの家に向かうとジミーは何者かによって殺されていた。死体は食べられていないためデイヴィッドやローラではないのだろう、では誰が?
部屋のベッドでローラとデイヴィッドは楽しくおしゃべりをして夜に行われるカーニバルに行くことを約束しデイヴィッドが眠るとローラは涙を流し、ポン引きから奪った銃を手に何かを思い詰めているようだった。
カーニバルで遊ぶ二人だったがデイヴィッドが再び体の痛みを訴える、もう腹を空かせているのだ…。その途端部屋が暗くなり何者かが侵入してきたためローラは銃を乱射すると、そこにいたのは銃弾に倒れた三人の警察官だった。死にゆく警察官に謝りながらデイヴィッドを連れて立ち去る。
ローラはポールに電話し、スティーブの死について謝罪した後”決着をつけてくる”とだけ話をすると電話を一方的に切るのだった。
エンディングネタバレ「息子は悪魔」
ローラはデイヴィッドを教団時代に住んでいたあの家の寝室に連れていくと、悪魔に向かい息子を救いに来ないなら、息子を殺すと叫び続けると。背後に悪魔らしき影が現れる。悪魔との対話をしようとしたところで、タイミング悪くポールが現れナイフを息子に向かって突きつけているローラにナイフを下ろすように叫ぶ。
悪魔は消えてしまい狼狽するローラはデイヴィッドは死んだ方がいいとナイフでデイヴィッドを刺そうとするが、ポールに顔を撃たれてローラは絶命してしまう。デイヴィッドはママのために泣く。
病院でポールはデイヴィッドにもう安全だと言うと袖をまくり上げて腕を切り、その肉をデイヴィッドに食べさせる。
実はポールもカルト教団の一員で、陰でデイヴィッドに自分の肉を食べさせていたこと、知り過ぎているジミーを殺し、ローラを破滅に追いやったのは彼だったのだ、そしてポールは言う。
”さぁ、”あの人”がお父さんだよ”
デイヴィッドは病室に現れた悪魔とハグをすると”お父さん”と安堵した表情で呟くのだった。
映画『呪われた息子の母 ローラ』海外の感想評価
8/10
非常に良い
この映画は、ストーリーの展開が遅いと感じる人もいるかもしれません。私は、途中のどんでん返しがある、ちょっとした悪魔のような映画で楽しめました。子役の演技も良かったし、エンディングも良かった。
8/10
これは良い
この映画は、スローバーンですが、よく演技し、巧妙でよく撮影されています。この映画は、ホラー映画のユーザーレビューの問題点は、ほとんどが定期的にホラー映画を見ている人たちによるものではないことです。この映画はまともな映画だが、ゴア、特殊効果、無償の暴力が素晴らしいホラー映画になると思うなら、この映画は向いていない。この映画はオリジナルではないが、平均的な評価よりずっと良い。
8/10
カニバリズムとカルト
カンザス州とアーカンソー州を横断する追跡劇が続き、いたるところに教会があり、ネオンで宗教的なフレーズが書かれている(私はほとんどGod Hates Fangsを期待していた)、重苦しいバイブルベルトの国だ。恐ろしい殺人が起こるが、人肉食が発生し、文字通り生きたまま食べられている男を見ることができるので、恐怖はそれだけにとどまらない。ローラがカルト教団にいた頃に何があったのかが物語の展開上重要であり、いくつかのどんでん返しがある。デイヴィッド役のブルムが好演したオカルト・ホラー・スリラーの良作。脚本/監督:アイヴァン・カヴァナー。8/10.
8/10
父と息子と……母?
この作品には母親が登場します。そして、彼女が母熊であることもはっきりさせましょう・・・とても保護的で、かなり獰猛です。もしかしたら、やりすぎかもしれませんが……それは、あなたが決めることでしょう。この映画は本当によくできていて、なかなか良いホラーシーンがあります。
しかし、全体的に見ると、明らかになったことでさえ、本当に良いことだと思います。予想できることもあるが(もしかしたら、ほとんど全部があなたにとって)、いくつかの展開にも驚くかもしれない・・・息子と彼を守る母親という基本的な考えを持った本当に良いホラー映画だ・・・そしてさらにいくつかのものがある・・・。
9/10
ハリウッドで作られた多くの映画よりずっと良い。この映画は、とても素晴らしいです。この映画には、「崖っぷち」という意味が込められている。 このような映画もあるのですね。
7.5点/10点の高評価ですが、あまりに偽物が多いので、9点/10点にしました。エミールもいつもながら素晴らしい。マーベルの新作より楽しめた。
まとめと感想
静かで遅くそれほどグロい訳ではないが起承転結がしっかりしているので、ローラ親子に何が起きているのか紐解いて行きながら現状打破のために人を殺していくスリリングな展開に緊張感が止まらず飽きることなく最後まで楽しめてしまった。
これは良いホラー。そして面白いが悲しいラストも良い。
静かにシンプルに愛する我が子のために人を殺して息子を生かす母ローラの姿を演じたヒロインが素晴らしい。直接殺したのはローラではなくデイヴィッドで、ローラはただの一人も殺してはおらず、彼女は嬉々として息子のために人を殺してニヤニヤと息子がご飯を食べる姿を眺めるようなサイコパスではなく、最後まで”葛藤する息子想いの母親”を演じている。何気ない会話でデイヴィッドが目を瞑ると涙を流すシーンが母としての葛藤を印象に映し出しており涙が出そうになる。
珍しく海外の評価は低く5.6/10で、展開が少ない、遅い、ジャンプ(恐怖)シーンが少ないエンディングに賛否があるようだったが、個人的に母子ものに弱いってだけなんだけど、しっかりと母親の心象とデイヴィッドの無邪気さを描いているのでスッゲェ楽しんだ。(父親に安堵した表情でハグしているのも、ローラの献身を忘れてるところも、悲しいが子供らしさがあってね・・・。)
まだまだ2023年日本公開の最新映画のネタバレやってます↓楽しんでいってください。
2024年アメリカ公開映画
ネタバレ↓